私は1人廊下を歩いていた
結望
次の授業は…
結望
?
ヒソヒソ
置くかは聞こえる話し声
"聞いては行けない"
そう呼びかけている
だけど
結望
(誰だろう)
星凛
あのさ……
桜
え…それで……
ドクンッ
心臓が跳ね上がる
結望
(あーちゃんと桜?)
星凛
…だから……い
桜
う……分かっ……
結望
(ここからじゃ聞こえない)
途切れ途切れに聞こえる声
微かにしか聞こえないけど
間違いなく桜と星凛だった
結望
(なんで?)
ドサッ
桜
え?誰?
私は筆箱を落としてしまう
バレてしまった
結望
やっほ
結望
あーちゃん
私は必死に笑う
ドクンッドクン
"星凛を信じなきゃ"
そう思ってるのに動かない
星凛
行こっかー
桜
大家またな
結望
う、うん
怖い
聞けない
桜
なー
結望
…………
私は桜を無視するようになった
"彼女がいる"
"好きな人がいる"
そう噂で聞いてしまった
結望
(あーちゃんとなのかな…)
ドクンドクンドクンッ
不安でたまらない
桜
無視すんなよ
結望
……来ないで
私はまた突き放すように
星凛
結望〜部活って
結望
え、えっと
結望
…あると思う
親友の星凛でさえも疑う様になって
こんな自分に嫌気がする
"大丈夫"
分かっていても
怖かった
桜
なぁ!
結望
…………
相変わらず無視を続ける
本当はしたくないのに
桜
チッ
カサッ
結望
?
私の机に紙が1枚
4つ折りにされたノートの切れ端
結望
(桜の?)
ドクンッドクンッドクンッ
手が震える
結望
(なんて書いてあるんだろう)
上手く開けない
ようやく開けた紙に
1行文字が並んでいる
結望
(えっと………)
"放課後あの場所で"