ミスターレッド
シグレ
シグレ
ルカ
ミスターレッド
レッドはポケットの内を探る
電灯が反射し、キラリと光る通信機がその姿を表す
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
シグレ
ルカ
ルカ
シグレ
シグレ
ミスターレッド
シグレ
シグレは黙り込み、地面を見つめながら何かを考え込み始める
ルカ
ルカ
シグレ
シグレ
シグレは下民という単語を言う事に少し抵抗感を覚えながらレッドに尋ねた
ミスターレッド
シグレ
シグレ
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
レッドは握りしめている通信機に目を向けた
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ルカ
ミスターレッド
ルカ
ルカ
ルカ
シグレ
シグレ
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
シグレ
シグレ
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
ミスターレッド
プルルルルルルルルルル………プルルルルルルルルルル……
コール音が鳴り響く
だが電話は繋がらない
プルルルルルルルルルル………プルルルルルルルルルル……
ルカ
シグレ
ミスターレッド
その時、通信機の受話部分から音がする
ミスターレッド
ルカ
ミスターレッド
アマラ(通信)
アマラ(通信)
アマラ(通信)
アマラ(通信)
ツー………ツー……
ミスターレッド
シグレ
ミスターレッド
ミスターレッド
レッドは苦笑しながら通信機をポケットに入れた
ルカ
ミスターレッド
ミスターレッド
ひたすらに階段を駆け上がる
アマラ
アマラ
アマラ
頂上まではあと少し
最上階の先には一際重圧な扉が見える
階段を登り終え、扉へ向かって思い切り走り出す
アマラはニヤリと笑った
バンッ
扉を思い切り開く
その先に広がっていたのは一面ガラス張りの部屋
島全体を見下ろす事も容易い程高い場所だった
そんな窓の先を見つめる1人の男
アマラ
フェデラー
アマラ
アマラ
フェデラー
フェデラー
フェデラーはアマラに目を向ける
フェデラー
フェデラー
フェデラー
フェデラーは2つの向き合った椅子の片側に腰掛ける
フェデラー
アマラ
フェデラー
フェデラーは手元でカチャカチャと何かの音を立てている
フェデラー
アマラ
フェデラー
フェデラー
フェデラー
フェデラー
アマラ
アマラは黙ってフェデラーに向き合う形で椅子に腰を掛けた
フェデラー
フェデラー
フェデラー
アマラ
フェデラー
フェデラー
フェデラー
フェデラー
アマラ
アマラ
フェデラー
少しの沈黙が流れる
フェデラーが口を開く
フェデラー
フェデラー
フェデラー
15年前
島は現在の有り様と比べると平穏そのものだった
現在のカースト制度こそ存在していたものの、下民が差別される事もなく人々は公平な扱いを受けていた
統治していたのはフェデラーの父
人柄は温厚で、聖人と言われる様な人物だった
老若男女問わず意見を聞き入れ、沢山の検討を重ね政治を実行する
理想の島作りを遂行し、国民からの支持もとても厚いものとなっていた
だがその人柄故に彼を気に入らない者たちも一定数存在しており、稀にデモなどが行われる事もあった
誰も苦しむ事もない理想郷
そう例えるには申し分ない程の国だった
海辺を2人の人物が歩いている
若かりし頃のフェデラー
青年は爽やかな笑顔でそう言った
友達
若かりし頃のフェデラー
友達
友達
友達
友達はニヤリと笑って悪態をついた
若かりし頃のフェデラー
友達
若かりし頃のフェデラー
若かりし頃のフェデラー
若かりし頃のフェデラー
この国の政治は代々フェデラーの一族が行っていた
先代のリーダーが死ぬと子に受け継がれる
その様な政治が行われていた
友達
若かりし頃のフェデラー
若かりし頃のフェデラー
若かりし頃のフェデラー
若かりし頃のフェデラー
若かりし頃のフェデラー
友達
友達
そう言って友達は笑った
今度は嫌味の一切無い笑顔だ
そんな笑顔に釣られてフェデラーも笑った
友達は下民だ
だがフェデラーの苦しみを理解する数少ない友達だった
こうしていつも勉強を抜け出しては2人で島を歩き回っていた
その時だけが後継という重圧を忘れて笑う事のできる唯一の瞬間だった
若かりし頃のフェデラー
友達
暇さえあればフェデラーは友達に父の建てた建物を紹介していた
それだけ父の行った事を尊敬していたからだ
若かりし頃のフェデラー
友達
若かりし頃のフェデラー
フェデラーは嬉々として語っている
若かりし頃のフェデラー
友達
若かりし頃のフェデラー
友達
友達はニヤニヤしている
若かりし頃のフェデラー
友達
若かりし頃のフェデラー
友達
フェデラーは苦笑しながらも会話を楽しんでいた
友達と話しているこの瞬間だけが幸せだった
どんな時も自分には後継の圧が掛かってる
父の様な政治をしなければならない
父以上に素晴らしい政治をしなければならない
国民の期待に応えられる様に
父の功績に泥を塗らない為に
そんな重圧が自らを苦しめる
だけど
どんな時でも
どんな時でも
友達
若かりし頃のフェデラー
若かりし頃のフェデラー
友達
友達は相変わらずニヤニヤと笑っている
こうして語り合っている時が唯一心が救われていた時だった
でもそんな日々も長くは続かなかった
父が死んだ
街中を歩いていた時、突然背後から刺されたらしい
運悪く出血が止まらず
亡くなったらしい
犯行を行ったのは父の政治に反対するデモ隊のリーダー格的人物
下民だ
コメント
4件
アマラって味方なの?!敵なの?!分かん無い!! フェデラーの若い頃って子供の時でしょうか?だったら政治って難しくないですか?!それを頑張っているフェデラーの若い頃は尊敬しますね…まぁ今は?最低なクズになってそうですけど! フェデラーのお父さんが死んだのは何故なのでしょう?相当恨まれていたんですかね
アマラ…本当に何者なのか分からなくなってきた…フェデラーとどんな関係が… なるほどね…フェデラーが下民を嫌っている理由はこれか… 何か、あそこの場面だけ見たらフェデラー側が悲しいけど、今の現状見ると…なんかなぁ… 何とも言えないんですよねぇ… フェデラーの友達がどうなっているのかとかも気になる…!
アマラ……本当に何者なんだ……?というかアマラとフェデラーって知り合いなのかと思ってたけどそうでもなさそう……? てかだんだんアマラのキャラ変わって来たな……根はいい奴なんだろうけど困惑しかないなぁ…… それにフェデラー……やっと下民を毛嫌いする理由分かったよ……わかったけどさぁ……あれはないだろ…… それにあの「友達」……何か関係あるのか……?まだまだ謎多いけど最高です!