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司波仁
上辺蒼
確かに俺たちはその時点ではまだ死因方法はわかってもその他の要因はわからなかった。少しでもここに辿り着くのが遅かったら、本気で上辺蒼が何も感じていなかったら間に合わなかった。
司波仁
警察の人にゴミ処理場に行ってもらい、ロープやコンパクトに畳めるタイプの棒のようなものを探してもらった。もうすでに燃やされた、ゴミ埋め立て地に埋められていた可能性も十分あったが、見つかった。
上辺蒼
司波仁
少なくとも使用されたものの証拠は残らなかった。けど、他の証拠になるものは残っていた。この事件を解決するのに必要なものが。
上辺蒼
海を見つめながら苦笑気味に笑う上辺。
司波仁
上辺蒼
司波仁
俺はスカジャンのポッケットからあるものを取り出す。それはさきほど一ノ瀬の家で見つけた物だ
物怪瑠衣
上辺蒼
話を聞いていた瑠衣が横に来て俺は言われた通りに日記を手渡す。そのやり取りを聞いて日記を、親友の日記を見られることに不機嫌を表した上辺は視線をやっと海から俺たちの方に向けた
司波仁
物怪瑠衣
司波仁
一ノ瀬海のとこもそうだが、お前の家の方も調べると投資家だった。そして親の教育方針も。
上辺蒼
その時のことを思い出したのか上辺は手が白くなるほど握っていた
司波仁
枯柳杖道
物怪瑠衣
司波仁
上辺蒼
司波仁
上辺蒼
物怪瑠衣
瑠衣は静かに聞いた。けど、あいつの場合、何でと怒ってるよりかはただの疑問のようにも見えた。
上辺蒼
司波仁
確かに上辺も一ノ瀬と境遇は一緒だった。気持ちがわかるのも頷けるがそれだけではないと直感がいっている
上辺蒼
司波仁
上辺蒼
俺の発言に怒るわけでもなくただ静かに問うように上辺は訊く。どこまでも静かに
司波仁
上辺蒼
司波仁
本当に友達のこと思っていない奴はあんな風に怒らない。ましてや、佐藤と言い合いになっている時に自分から止めに入ることはしないだろう。
上辺蒼
結果的に一ノ瀬海は死んだ。それは覆らない事実だ。だがーー
司波仁
ホログラム越しでみた写真のものやには全部ネックレスが写っていた。それに海で実際に見た一ノ瀬海のにも、教室で見た上辺蒼のネックレスも俺の目で見たら、同じ成分であることが分かった。特注なのか、一般の宝石店にはない代物だ。しかも片方ずつ別れているというペアもの。
上辺蒼
その時の初めて表情を変えなかった上辺は苦しそうに。けど悟らせないように表情を戻そうとするがどうも感情のせいで身体は追いつかないらしい
司波仁
体育館の聞き込み後、上辺の所属している天文学部にも行った。そこでの聞き込みでネックレスの証言も取れている。一ノ瀬も同様だ
司波仁
上辺蒼
上辺蒼
塾の帰り道を歩いていると前の人影に気づいた。身長はそこそこで、暗くて髪色は見えないけど、あの後ろ姿は見間違えるはずがない。そして俺はこんな時間に出歩いている海を後ろからおどかそうと思って後をつけた
上辺蒼
一ノ瀬海
上辺蒼
そこには灯台の鉄格子に腕をかけている姿の海がいた。慌てて俺は海の腕を掴む。
一ノ瀬海
掴まれたことによって気づいたのか俺の方に視線を向けて不思議そうにしていた
上辺蒼
頼むから嘘だと言ってくれ。ただ昔みたいに灯台から海見てるだけだろ?お前いつも海見てるし今回もそうだよな? そんな思いを込めて俺は問うが、海は優しく笑うだけだ。一泊おいて海が口を開く
一ノ瀬海
海はとっくに限界がきていたのだ。ただ頑張って耐えて耐えて、それでも耐えて。耐え続けた結果限界がきたのだ。それはもう取り繕うことができないほどに。
上辺蒼
言語からも表現からも本気でそう思っている上辺蒼。気持ちはわかる。親友がそこまで追い詰められていてそれに自分は気づかないで何もできなかった後悔を。どんなに悔やんでも時間は戻らない。それなら、せめてもと、今回の行動をしたのも痛いほどわかる。 けど、上辺蒼のまだ目は完全に死んではいなかった。
司波仁
物怪瑠衣
枯柳杖道
俺に続いて瑠衣もおっさんも上辺蒼に言葉をかける。届いたかはわからない。
上辺蒼
そういうが目はまだ光が戻っていなかった
司波仁
警察の人に言っとおこう。流石に上辺蒼の両親に言ってやるほど野暮なことはしない。それは火に油を注ぐのと同じことだ。
上辺蒼
司波仁
生きることに意味をなくしたこいつに何も言ってやれない。問われても俺には答えようがない。嘘をつくのは無理だ。
上辺蒼
俺はもう上辺蒼の手を掴んでいなかった。けど、あいつはまた死のうとするかもしれない。けど、親友に対しての怒りは本物で怒りを表している。だから、離した。ネストからもしばらく監視して貰えば、大丈夫だと思った。日記の最後には、『お前だけでも生きて』と書いてあったから。日記は上辺蒼に渡した。あれを見ればあいつもわかるだろ。少なくとも後を追うようなことはしないと信じて。
物怪瑠衣
司波仁
後でどんな結果になろうと事件は終わったんだ。それに自分の人生を決めるのは誰でもない自分自身なのだから。
【斜目町の海】朝6:00
司波仁
後日、今回の事件は世間に出た。 一ノ瀬海の親は問題にはなったが、捕まることはなかった。資本家というのもあるのだろう。上のものというのは、そういった作業をして捕まることは少ない。今回のようなことはあまり罪に問われなかったらしい。けど、頬にガーゼをしていることから、上辺蒼はそいつらを殴ったんだろう。 一ノ瀬海。人気者で、みんなに囲まれ、笑顔を絶やさなかった。その笑顔の裏に、孤独と絶望が潜んでいるとは、親友の上辺蒼以外はその想いに気付かなかった。 友達も、家族も、教師も、周囲の誰も、彼が抱えた重荷の深さを知らなかった。知ろうとしなかった。 彼が背負った期待、理想像ーーそれら全てが重く、彼の心を海に沈めたのだ。 誰も信じないかもしれないが、事実としては存在する。 海は語らない。波も風も、ただ静かに、彼の選択を受け止めるだけだった。 俺と一ノ瀬海は似ている部分もあるのかも知らない。 重圧を背負い、期待に応えようとするところ。 でも、違うのは、俺はまだ空を見上げる余地があるということだ。 誰にも届かない青の中で、ほんの少しだけ自由を取り戻せる時間がある。 一ノ瀬海には、その瞬間すらのこされていなかった。 それでも、俺は立ち続ける。 波にのまれないように、胸のざわめきと向き合い、揺れる心を抱え、孤独の中で光を探す。 街の奴らの王様の仮面を外さなくても、偶像であっても、俺はまだ生きている。 そして問いかける。 俺はまだ大丈夫なのか。それとも壊れてしまうのか。お互いが納得する形はあるのか。 答えは、まだ風の中にある。 波がすべてを飲み込む前に、俺はそれを探し続けるしかないーー。