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あれは何十年前だったろう タクシーの外の 流れゆく景色を 横目に思い出す
あれは私が6歳のとき
湊
つむぎちゃん見て見て
紬
えーなになに？
湊
じゃーん！
紬
わっすごーい！
おっきい団子だね！
上手！
おっきい団子だね！
上手！
帰り道一緒に帰った つむぎちゃんの事は 本当のお姉さん のように思っていた
湊
えへへ
つむぎちゃん
つむぎちゃん
紬
なぁに？
湊
だぁいすき！
紬
うん
私も！もーうちの妹に
したいー！
可愛い♡♡
私も！もーうちの妹に
したいー！
可愛い♡♡
湊
えへへ♡
近所に住む中学生 つむぎちゃんとよく 遊んでいた
つむぎちゃんは ボランティア？ っていうので 夏によく保育園に来てくれる
湊
つむぎちゃんあのね
先生が話してたんだけど
今年の遠足海いくんだって！
先生が話してたんだけど
今年の遠足海いくんだって！
紬
えー
それほんと？
それほんと？
湊
うん！
一緒に泳ご！
一緒に泳ご！
紬
いいけど
溺れないようにね
溺れないようにね
湊
わかってるよ！
湊
もー子供じゃないもんね！
紬
私からみたら
子供ですぅー
子供ですぅー
湊
うぅぅぅ
紬
あっはは
湊
むー
遠足当日
湊
うみぃ！
紬
あっ気を付けて
湊
はーい
わかってるよ！
わかってるよ！
紬
危なっかしいな
紬
一緒に入るからまって
湊
うん！
私は待っててという 言いつけを破り 海の中の入ってしまった
数分後
紬
ごめんね～
まった？
まった？
紬
えっ､､､
かなでちゃん！？
かなでちゃん！？
湊
助けて～
紬
かなでちゃん!!!!!
湊
ごめんなぁさいぃぃ
紬
待ってて今行くから！
保育園の先生
待って！
行っちゃ駄目
監視員さん呼んでくるから
行っちゃ駄目
監視員さん呼んでくるから
保育園の先生
待ってて大丈夫だからね
紬
どいて！
私が行く！
待ってらんない
私が行く！
待ってらんない
湊
つむぎちゃんー
紬
かなでちゃん！
聞こえる？！
今行くから！
聞こえる？！
今行くから！
湊
えっ？
岸から結構 離れてるのに つむぎちゃんは すごく速く駆けつけてくれた
紬
かなでちゃん!!
湊
つむぎちゃんんん
紬
もう大丈夫
紬
うぇ？
ガクンとつむぎちゃんが 崩れた
紬
離岸流か
とにかく岸と平行に
泳がなきゃ
とにかく岸と平行に
泳がなきゃ
湊
大丈夫？！
つむぎちゃん！
つむぎちゃん！
紬
大丈夫だよ
かなでちゃん
かなでちゃん
紬
今戻れるからね
湊
うっうん
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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