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中太

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中太

1 - 風呂上がり

♥

501

2023年11月16日

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最初に この作品、及びシリーズは文豪ストレイドッグスの中原中也×太宰治メインの太宰右BL作品です 話により1部性的、暴力的な表現や非合法薬物を使用する描写がある可能性が御座います 苦手な方は此処で閲覧をお辞めになる事を推奨いたします オチはありません

大丈夫な方はお進み下さい

後ナチュラルに同棲してますご注意ください

太宰 治

上がったよ

中原 中也

…髪びしょ濡れじゃねェか

中原 中也

せめて拭いてこいっつっただろ

太宰 治

嗚呼ー忘れてた

中原 中也

はァ

彼は風呂場からタオルを持ち出し私の方へ近付いて、テーブルの傍に置かれた片方の椅子を指さした。

中原 中也

其処座れよ

太宰 治

適当な返事を返し云われた通り其の椅子に座る。すると中也は私の綺麗な髪を乱雑に拭き始めるのだ

太宰 治

ねぇ、乱暴過ぎやしないかい?

太宰 治

もっと優しく拭いてよ

何となく悪態をつけば、不機嫌そうに低くなった声で返事が返って来る

中原 中也

っせーな

中原 中也

態々拭いてやってんだから
文句言うなよ

誰も乾かしてくれなんて頼んで無いのだけれど。

そう思ったが口にするのは辞めておいた。今は無駄な口喧嘩をする気分では無い

暫く私も中也も無言で、其の沈黙を破る言葉は無い

最もこの時間に会話は必要無いのだ。其れは二人の間で理解し合っている事で、気まずくも何ともならない

…これが付き合いたての恋人ともなれば、何か会話がしたくて仕方が無くなったりするのだろう。

まぁそんな感情と、私達は無縁の様なものだが

中原 中也

後は自分でやれ

そんな事を考えている内に中也は私の髪を拭き終わる。ドライヤーで乾かすのは自分でやれと言いたいのだろう。

私、何も頼んでないのに何なのその態度。

少し癪に触ったが其れを表には出さずにドライヤーで軽く乾かし始める。

…正直、髪を拭いたり乾かすのは私にとって面倒で退屈で無意味な時間でしか無い。

「放っておけば勝手に乾くのに何故焦って乾かす必要があると言うの?」

そう中也に1度聞いた事がある

そしたら、 「髪が痛むから、寝癖がつくから、床とかベッドが濡れるから…とかだろ」 と返って来た

其れを聞いても尚訳が分からなかった。床やベッドが濡れるから、というのはまだ理解出来る。だが髪が痛むから、寝癖がつくから…という理由は私にとってあまりに理解し難いものだった

人は何故其処迄して容姿に拘るのだろうか。本当に訳が分からない …あぁ、でも私も女性とデートする時はお洒落な私服で行ってるなぁ。そうすると相手が喜んでくれるから まぁ、私服と仕事服の違いなんて私には分からないけど

中原 中也

…おい、火傷すんぞ

突然ドライヤーを持つ腕が掴まれて少し驚く。火傷?

太宰 治

あ…

どうやら考えに浸りすぎて腕の動きを静止していた様だ、頭が熱い… 中也が居なければ本当に火傷する所だった。

中原 中也

考え事か何かしてたんだろうが、
其れで怪我したらどうすんだよ

太宰 治

…知らないよ

中原 中也

はァ

中原 中也

仕方ねェ

そう云った中也が私の手からドライヤーを奪って乾かし始めた

中原 中也

ちったァ注意力も磨けよ手前は

太宰 治

私、注意力も結構あると思うのだけど

中原 中也

嘘つけ。
手前何時もぼうっとしてんじゃねーか

其れは中也の前だけだよ。

そんな事分かってる癖に、まるで気付いていないかのような言い方をしてくるから、此の男は狡い。

太宰 治

君のそういう所本当にウザイ

中原 中也

そうかよ

太宰 治

莫迦

中原 中也

うっせ

こうやって私の事つい甘やかしちゃう所は、少しだけ、少しだけ可愛いだなんて思ってしまうのが

何だかんだ私が怪我しような時助けてくれたり、心配してくれたりする所は格好良いかもだなんて思ってしまうのが

太宰 治

中也なんか嫌いだ

中原 中也

奇遇だな、俺もだよ糞太宰。

そんな彼を、嫌いでは無いなんて思ってしまう事があるのが

本当に、悔しくて堪らない。

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