どうも月詠です
いよいよ最終回……! これで終わりです!!
⚠注意⚠ ・完全自己満足作品 ・二次創作苦手な人は回れ右 ・こちらは神覚者候補選抜試験の後 であり、レイン・エイムズとの 和解前です。 ・オリキャラ?らしき人物出ます
それでは本編どぞ
シャルルの視線はフィンへと、まるで瞬きも忘れてしまったかのように目は開いたままだった。
乾燥しきった瞳のせいで視界が滲んで何も見えない。それでも言葉を紡ぐ。力ある限り。
シャルル
シャルル
シャルル
シャルル
シャルル
シャルル
フィン
シャルル
シャルル
シャルル
フィン
シャルル
シャルル
シャルル
フィン
シャルル
シャルル
フィン
シャルル
フィン
シャルル
シャルル
シャルル
イーストン魔法学校 中等部
コツ…コツ…
シャルル
ヒソヒソ…
あいつの固有魔法知ってるか?
知ってる、相手を支配するやつでしょ?
怖いよね。関わったら目付けられるかも
成績も落第寸前、出来損ないのくせに…
ほんと、
気持ち悪い
シャルル
耳を塞ぎたい。
ここからいなくなってしまいたい。
だれか、
誰でもいいから、
シャルル
そんな願い、叶うはず無い。
そう思ってた。
あの日、君は僕を見つけてくれた。
僕に希望を与えてくれたんだ。
僕と君が出会ったのは、僕が陰口に耐えきれなくなって、隠れて1人で縮こまって泣いていた時。
誰にも見られたくなかったけど、誰かに側にいてほしかった。
独りぼっちの僕を、 見つけてほしかった。
シャルル
フィン
シャルル
パッ、
そこには、
フィン
心配そうに手を差し伸べる君。
シャルル
アイツらとは違う、温かい眼差し。
フィン
フィン・エイムズ
君も辛い思いしてるはずなのに、
シャルル
どうして心配してくれるの…?
フィン
シャルル
ポロッ…ポロッ…
フィン
こんなにも心が温かくなったのはいつぶりだろう。
シャルル
フィン
ころころと表情変える君の手を取る。今まで感じたことのない温かみ。離したくないと感じた。
そして、君になら愛されてみたいと、思ってしまった。
シャルル
シャルル
シャルル
シャルル
シャルル
シャルル
シャルル
シャルル
フィン
シャルル
シャルル
フィン
シャルル
シャルル
フィン
ポロッ……ポロッ………、…
フィンは光を取り戻した瞳にシャルルを映し出す。その瞳に捉えられたシャルルは、ジッとフィンを見つめる。フィンの頬を伝う涙が、溶けても輝きを失わないダイヤモンドのように思えるほど美しいものだった。
シャルル
シャルル
フィンは、自分がいなくなってしまうことに泣いているのか、それか自分がいなくなって孤独に戻ってしまうことに泣いているのか。
シャルルがその答えを知る日は一生来ないだろうし、知ろうとも思わなかった。
自分が傷つくようなことを、避けたかったからだ。
フィン
シャルル
シャルル
シャルル
シャルル
フィン
フィン
シャルル
シャルル
フィン
シャルル
シャルル
シャルルの願いに、フィンはまた涙を流す。ぽた、ぽた、とシャルルの頬に涙を落として、震える口角を無理矢理あげる。フィンは指先の皮膚が剥がれ、爪の間に土が入った痛々しい手で、腕の無い方の反対の、傷だらけで爪が剥がれたお世辞でも綺麗と言えない手を優しく包み込むように握り、ぽつり、ぽつりと言葉を紡ぐ。
フィン
シャルル
(これが、僕の求めていた…愛…?、)
シャルル
シャルル
最後に、ぎこちなく口角をあげ、笑顔で、ポロポロと涙を流す少しだけ希望の光と潤いを取り戻したシャルルの瞳には、たった1人、フィンしか映っていなかった。
この世界で、一番大好きな友達。
シャルル
目を閉じたシャルルはもう息をしていない。本人の意志とは別にトクトクと血が流れるのをフィンはただ眺めることしかできなかった。
フィン
レイン
フィン
フィン
レイン
フィン
フィン
レイン
今まで、ずっと冷たくされていた兄に、そんな事言われる日が来るとは思っていなくて、少しだけ、口元が緩む。
フィン
あれから僕は、 またいつもの日常に戻った。
シャルルくんが亡くなってしまった後、今までに奪われた魔力は本来あるべき場所へと戻っていき、人々は段々と回復しているようだ。
ランスくんも元通り元気になっていて、ドットくんとの取っ組み合いもいつも通り。
その隣で呑気にシュークリームを食べているマッシュくんも、2人を止めようとするレモンちゃんも、いつも通りだ。
この光景が、どれほど懐かしい事か、涙が出そうだ。
変わらない日々。
規則正しい学校生活。
親しく話しかけてくれる友人。
少し内容の難しい授業。
分からないところは 友人に教えてもらって、
シュークリームを食べて、
みんなでバカやって…
本当に、何も変わらない。
まるで、あの日のことが最初から無かったかのように。
後から詳しく聞いた話、僕が中等部の時、ある生徒が問題行動を起こして退学処分されたそうだ。
それが、シャルルくんだった。
シャルル・アモル
彼は結婚したばかりで幸せそうな先生に固有魔法を使用していたそう。
そして、二ヶ月が経った頃には、先生は精神が狂ってしまい戻るのにはかなりの月日が必要か、又はもう戻らないかだそう。
それから、 シャルルくんは姿を消した。
当時の僕はそんな恐ろしいやつが同級生にいたのかと怖がっていただけで、特に深く関わろうとは思わなかった。
これが、まさかこんな形で沢山の人を巻き込む問題になるとは、誰も予想していなかっただろうに。
今なら分かる。 シャルルくんが何故先生に 固有魔法を使っていたのかを。
シャルルくんはただ、 愛されたかっただけなんだと。
自分を愛してくれる誰かを、 求めていただけだと。
この出来事は、 一生忘れてはいけない。
ずっと心の中で 覚えていなければならない。
陰口も、
兄さまが素っ気無いのも、
以前と何も変わらない。
でも、もういいんだ。
変わらなくてもいいんだ。
全ての事象には必ず理由がある。
空を見上げても、 何も思い浮かばない。
どんなに難しい本を読んでも、 答えは出てこない。
その答えは自分自身で導くものだと、運命がそう言ってる気がする。
あの日から僕は夢を見ない。 故に夢を見ることが出来るその日まで、僕はこの運命に抗い続ける。
……行かなくちゃ。日々を共に過ごした、騒がしいほどに聞き慣れた声が僕の名前を呼んでいる。
【あの日から僕は 夢を見ない。】
〜ℰ𝓃𝒹〜
これで終わりです!!
皆様!こんな長い物語を読んでいただき、誠にありがとうございます!
本当に、完結してよかったです……
来週くらいに、シャルルくんのことやこの物語の設定(?)、アンケートを取りたいと思ってます!
それでは、また来週!
𝓗𝓐𝓟𝓟𝓨 𝓔𝓝𝓓 ᵗʱᵃᵑᵏᵧₒᵤও⸜(*ˊᵕˋ*)⸝
コメント
56件
メチャクチャに泣かされる話じゃん、主天才かよ、
主さん!描くの天才じゃないですか!?神様ですか!?ホント天才ですね!!!!!!
最後のシャルルくんの好きって言ってのところから涙が溢れてましたwこの作品最高です!!シャルルくんもいつか愛される日が来るといいですね(。•̀ᴗ-)✧