一覧ページ

重なり合う気持ち part1

第1話 - 重なり合う気持ち part1

2019年08月16日

#恋愛

#同級生

#運命

アカネ

美雪

もう、卒業するんだね。私達。

健斗

早かったよな。色々あったけど。

優希

なんだかんだ、楽しかったよな。

健斗

俺らが一緒に帰るのも、これで最後だな。

美雪

なんで？

優希

は？なんでって。中学行ったら、部活の時間も違うし。揃うことなんてほぼないだろ。

美雪

そこは、どうにかなるさ！

健斗

天然かよ。まぁ、でも、それくらい仲のいい友達になれたよな。

健斗

はじめは、喧嘩してばっかりだったのにな。

美雪

たしかに。そうだったねー。

健斗

なぁ、中学行っても、ともだちだよな。

美雪

もちろんでしょ。馬鹿じゃないの？

優希

あ、俺こっち。

美雪

じゃあね。優希。

健斗

またな。入学式で会おう！

優希

おう！

美雪

ねぇ、健人。

健斗

何？

美雪

中学行っても、私を好きでいてくれる？

健斗

さて、どうかな〜。

美雪

ひど〜。

健斗

冗談だよ。

美雪

でも、中学校だよ？可愛い子いっぱいいるよ？

健斗

絶対、気持ちは変わらないよ。だから、安心しろ？

美雪

うん、ありがとう。

私達は、小学校を卒業した。

幸せな時間だった。

今日は入学式。初めての制服は、まだ慣れない。

美雪

ちょっと、早く来すぎたかな。

桜

あれ？もしかして、美雪？

美雪

え？あ！桜？

桜

久しぶりー！幼稚園以来だもんね。

美雪

そうだね。

桜

元気だった？

美雪

うん、まぁ。

優希

おーい、美雪！

美雪

あ！優希だ！

優希

わりーわりー。遅くなった。

美雪

私が早かっただけだから。大丈夫。健斗も来てないし。

優希

なら良かったー。

桜

あのー。誰？

美雪

あっ。そうだよね。わかんないよね。小学校の友達。

優希

西宮優希です。よろしく。

桜

優希？よろしくー。

美雪

え？呼び捨て！？初対面だよね？

桜

だって、もうともだちじゃん。（笑）

優希

はぁ。

美雪

そういうものなの？

優希

俺は絶対そういうものじゃないと思うけど。

健斗

ごめん。遅れた。

美雪

健斗きたー！遅いよー。

優希

おせーぞ。

桜

健斗くんって言うの？

健斗

え。誰？

美雪

私の幼稚園の同級生なの。

桜

畑中桜でーす。よろしくね！

健斗

あー。うん。俺、南健斗。

桜

健斗くんかー。カッコイイね！

優希

は？

美雪

ん？

健斗

え？

桜

だから、カッコイイね。

健斗

あ、ありがと。

優希

アイツ、健斗と初対面だよな？

美雪

そのはずだけど･･･

優希

じゃあ、あれ、絶対一目惚れパターンだぞ。

美雪

へ？ありえない！！！絶対！

桜

ねぇ、健斗くん！一緒にいこうよぉ。

健斗

美雪と優希が一緒なら。

桜

えー。なんでー？別に良いじゃん。こんな人達。

美雪

は？何よその言い方！

優希

美雪、キレるなって。

美雪

だって、コイツ！

優希

ストップだってば。

健斗

とにかく、俺は美雪と優希いないならいかないから。

桜

わかったよ。いいよ。二人もついてきなよ。

美雪

あーはいはい。ありがとーございますぅー。

優希

結構イラつくやつだな。

美雪

ほんとに。

健斗

クラス出たぞ。

美雪

え、本当！？見よう！

美雪

私は２。

優希

おれ、３。

桜

私は2だったよー。

美雪

マジかよ。

優希

がんば。p(^-^)q

健斗

俺、7だった・・・

美雪

え。

優希

離れたな。

美雪

嘘ー。中学校つまんない。

健斗

俺、なるべくたくさん遊べるようにするからさ、昼休みとか、遊ぼーぜ。な？

美雪

そうだよね！会えるよね。

優希

同じ廊下にいるしね。

桜

あっ！美波ー！

美波

桜、おはよう。

優希

なぁ、あれって。

美雪

間違いない。大人気読モ。佐々木美波だ。

美波

わたし、7組だ！

優希

って、ケントと同じ？

健斗

そうだな。

美波

あれ？同じクラスの人？私、佐々木美波です。よろしくお願いします。

健斗

こちらこそ。

入学式、不安がつのります。本当に健斗は、私を好きでいてくれる？

教室。小学校とは違って、キレイで新しい。新鮮な空気。でも、2人はいない。

美雪

おはようございますっ。

桜

おっはようございマース！

鈴木先生

おはようございます。2人とも名前は？

桜

畑中桜でーす。

美雪

九重美雪です。

鈴木先生

桜さんこっち。美雪さんはここ。

美雪

ありがとうございます。

桜

席近いじゃん。やったね。

美雪

(やだよ〜。こんな人と席近いなんてー。)

鈴木先生

あら、おはよう。名前は？

椿

おはようございます。村市椿といいます。

鈴木先生

椿さんは、ここ。美雪さんの隣。

椿

ありがとうございます。

美雪

(なんか、可愛くて礼儀正しい人キター！はなしかけたい！話しかけられない！！)

桜

椿、おはよぉ！

椿

おはよ、

美雪

(なんか冷たっ。え、こういう人なの？)

桜

美雪、おなじがっこうだった、椿。

椿

美雪、さん？よろしくお願いします。村市椿です。

美雪

九重美雪です。よろしくお願いします。

椿

美雪さん、東小？

美雪

あ、はい。でもなんで？

椿

さっき、南くんといっしょにいたから。もしかしてと思って。

美雪

健斗のこと知ってるんですか！？

椿

えぇ、同じ剣道クラブだから。

美雪

そうなんですか。

美雪

(何〜！？健斗の剣道クラブに、あんな可愛い女子がいるとは、思いもしなかった。どうしよう！？)

椿

美雪さんの話は、よく南くんから、聞いてたのよ？

美雪

健斗から？

椿

えぇ。元気で天然で面白くて、バカだけどって。

美雪

アイツ(怒)

椿

でもね、いつも目が離せなくなるって、言ってるの。

美雪

健斗が？

椿

うん。

美雪

アイツ、いいとこあるじゃん。

椿

好きなんでしょ。南くんのこと。

美雪

一応、両想いですけど、

椿

やっぱり！そんな感じしたんだー。付き合ってるってこと？

美雪

付き合ってはいないんです。付き合わなくても、幸せなので。

椿

いいねー！アオハルだー！

桜

ふーん。両想い、ねー。

椿

勝手に話に入ってこないでくれる？

桜

またそうやって、私のこといじめるんだー。

美雪

いじめた？こんな小さいことが？

桜

小さくない！仲間はずれにしたじゃん。

美雪

あのさ、みんながみんな、なかまにしてくれるなんて、限らないじゃん。秘密の話かもしれないし。

椿

そうよ。美雪ちゃんの言う通り。少しは我慢を覚えてよ！迷惑なの。

桜

何よ！？目の敵にして。あと、健斗くんは、私がとるから。

美雪

は！？

桜

美雪みたいなブスより、私の方が良いに決まってるじゃん。

美雪

はいはいそうですねー。ほっとこう。椿ちゃん。

椿

そうだね。

鈴木先生

静かに。はい、2組の担任になりました。鈴木美優です。よろしく。早速なんだけど、これから入学式なので、廊下に整列。

中学校は、楽しそう。そんな思いが、小学校まではあった。制服を着て、友達作って、恋も沢山して。

でも気づいた。健斗と優希がいないと、楽しくないなーって。

美雪母

美雪、お風呂入っちゃってねー。

美雪

はーい。

美雪

(これから、健斗と会えなくなるのかな。なんか、寂しいな。スマホ持ってないし。)

美雪母

美雪、2人とクラス離れたんだってね。

美雪

ほんとだよー。ショック😱

美雪母

でも、よかったんじゃない？どうせ、高校離れちゃうでしょ？

美雪

そうだけど、直前までは、思い出作りたいもん。

美雪母

そうよねー。

私は、高校受験のとき、偏差値の高い高校に行くことになっている。私の将来のためらしい。

今の私の夢は、高校に行ってもみんなと一緒にいること。

健斗父

健斗。勉強進んでるか？

健斗

まぁ。進んでる。

健斗父

？この写真、優希くんと美雪ちゃんか？

健斗

そーだけど。

健斗父

クラス、離れたんだってな。

健斗

まぁ、しょうがないよ。7分の1の確率なんだし。

健斗父

辛いことあったら、相談してくれよ？母さんだって居ないし。

健斗

大丈夫だよ。友達もできるって。心配しないで。

健斗父

頼りになるな、健斗は。

健斗

(立場逆じゃね？)

健斗父

あと、スマホ持ち歩けよ？

健斗

分かってる。

俺は、小さい頃、母親を亡くした。交通事故だった。俺も、そこにいたんだ。だけど、母さんはおれをかばって、死んだ。

でも、もうさみしくない。おれには、大切な仲間が、2人いるから。

優希姉

美雪ちゃんと、クラス離れたんでしょ？

優希

いいんだよ。これで諦められる。

優希姉

いいの？ホントにその決断で。後悔しない？

優希

美雪と、健斗のためなんだ。しょうがないよ。ここで告白したって、ただただ困らせるだけだし。

優希姉

大人になったね。優希、

俺は、小さい頃から美雪が好きだった。一目惚れして、仲良くなって、沢山遊んだ。つい、意地悪しちゃうけど、大好きなんだ。いや、大好きだった。

でも、美雪が健斗のことが好きだって知った。両想いだ。2人とも、俺の大切な友達。だから、関係を、これ以上壊したくないんだ。だから、諦める。諦めるんだ。

この作品はいかがでしたか？

0件

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう！

アカネ

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

重なり合う気持ち part1

第1話 - 重なり合う気持ち part1

関連するタグ