森林の家
森林(シンリン)
じゃ、これ服な
森林(シンリン)
濡れたやつはこのかごに入れといてくれ 洗うから
匿名(トクメイ)
お~あざっす
森林(シンリン)
サイズとか合わなかったら遠慮なく言ってくれ
匿名(トクメイ)
ほ~い
天使(テンシ)
何気にアツの修道着以外の服を着てるの初めて見るわ
無名(ナナシ)
天使さんでもそうなんですね
深海(シンカイ)
あの...なんでぼくも...
森林(シンリン)
えっと...お前、名前は?
深海(シンカイ)
深海...です...
森林(シンリン)
深海な!
森林(シンリン)
お前の種類について気になってな
森林(シンリン)
お前、なんて種類なんだ?
深海(シンカイ)
ぼ、ぼくは...その...
深海(シンカイ)
魚人の...突然変異種です...
森林(シンリン)
魚人か~どおりでタコっぽいと思ったぜ~
森林(シンリン)
目元が赤いのはなんだ?鱗か?
深海(シンカイ)
えっと...はい...
森林(シンリン)
なるほどな~!教えてくれてありがとな!
天使(テンシ)
魚人の突然変異種...魚人ってあの人型のお魚よね?
深海(シンカイ)
はい...ぼくは、なぜか見た目はほぼ...人間として生まれました...
無名(ナナシ)
突然変異種...僕と同じですね
深海(シンカイ)
え...?
無名(ナナシ)
はい、僕の翼...生まれつき真っ白なんです
無名(ナナシ)
悪魔の翼は必ず黒か紫と決まっているんですが、僕のは白
無名(ナナシ)
悪魔の中では異端として扱わられてきました
天使(テンシ)
確かに...白い翼の悪魔なんて見たことないわ
森林(シンリン)
意外とみんな個性があるんだな~!
匿名(トクメイ)
着替えたぞ
天使(テンシ)
似合う...
匿名(トクメイ)
緩すぎて落ち着かねえよ
無名(ナナシ)
面布はいつものがあったんですね
深海(シンカイ)
(かっこいいな...)
森林(シンリン)
サイズピッタリじゃねえか!よかったよかった!
森林(シンリン)
その服やるよ!じゃ、この服洗ってくるな~
匿名(トクメイ)
なんか面倒見いいなあの人
天使(テンシ)
なんか...兄貴肌!って感じね
深海(シンカイ)
あの...匿名さん
匿名(トクメイ)
ん~?
深海(シンカイ)
普段って、何をしてるんですか...?
匿名(トクメイ)
普段?聖職者としての仕事をしてるだけだな
深海(シンカイ)
そうなんですね...すごいな...
匿名(トクメイ)
何もすごくねえよ
匿名(トクメイ)
俺は...いや、やめとくわ
深海(シンカイ)
?
匿名(トクメイ)
俺の祖父が言ってたんだけど、「生物というのは、生きているだけで偉いんだ」って
天使(テンシ)
(祖父...?おじいさまがいたのね...)
深海(シンカイ)
そう...ですかね...
匿名(トクメイ)
俺はよくわかってねえけどな
天使(テンシ)
ちょっと!せっかくいいこと言ってるんだからそんなこと言わないの!
深海(シンカイ)
・・・
無名(ナナシ)
深海さん?どうかしましたか?
深海(シンカイ)
・・・か
深海(シンカイ)
かっこいい...!
天使(テンシ)
え?
無名(ナナシ)
え...
森林(シンリン)
お~?
匿名(トクメイ)
あ?
深海(シンカイ)
あの...良かったらでいいんですけど...ぼくを、貴方のところに居候させてもらえないですか?
匿名(トクメイ)
居候?
深海(シンカイ)
はい...!
深海(シンカイ)
ぼく、海にいても厄介者扱いですし...少しでも、ぼくのことを認めてくれている人の近くにいたいんです...!
匿名(トクメイ)
あ~、いいぜ
深海(シンカイ)
いいん...ですか...!?
次の日
匿名(トクメイ)
で...帰ってきたわけだが
匿名(トクメイ)
なんでお前もついてきてんだよ、森林
森林(シンリン)
え~?いいじゃねえかよ!意外とオレが住んでる森から近かったしな!
森林(シンリン)
だから!たまに遊びに来るからそん時はよろしくな!
匿名(トクメイ)
へーへー
匿名(トクメイ)
あ、深海~?
深海(シンカイ)
はっ、はい!
匿名(トクメイ)
お前がこれから使う部屋に案内するわ
深海(シンカイ)
はい!
匿名(トクメイ)
ここ
深海(シンカイ)
はい!ありがとうございます、匿名さん
匿名(トクメイ)
”さん”ってつけなくていいぜ?
深海(シンカイ)
えっ...?いいん、ですか...?
匿名(トクメイ)
敬語もなくていいし
深海(シンカイ)
わかった...ありがとう、匿名くん...?
匿名(トクメイ)
ん、じゃあこの部屋好きに使ってな~
深海(シンカイ)
・・・【ドクンッドクンッ】
深海(シンカイ)
だいじょーぶ...
深海(シンカイ)
ぼくなら...だいじょーぶ...