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ミラ

えっと…ど、どういうことですか!?嘘吐きって…!

リリーフ

…そうね

リリーフ

本当は今ここで話したいところなのだけど、ここで話すのは危険なの。

リリーフ

だから、お願い。

私の家に来て。

ミラ

…は、はい…そこまで言うなら…分かり…ました…

リリーフ

…ありがとう。ミラさんなら、そう言ってくれると思ったわ。

ミラ

ミラ

あ、いえいえ!

リリーフ

それじゃあ────

何者かの足音が聞こえる…

リリーフ

っ…!?誰!?

お前らがいることは気づいていました…ふふっ…

私が何者かは声で分かってしまうかもしれませんが…

リリーフ

…逃げてッ!!ミラさん!

???

多少は警戒したらどうですか?

特にお前。

ミラさん!!

ミラさん!

ミラ…さん!

ミ──さん!

────────────

…もう何も感じない。

何も思わない。

死が怖くない。

終わりだ。

もう何も、怖がるものはない。

私は怖かったんだ。

でも怖かった“それ”が何なのか分からない。

私を襲ってくる敵?

いや違う。

それとも私に憑いている幽霊?

いや、そもそも幽霊なんて存在しない。

そうだ、私が本当に怖かったのは

人の嘘《フェイク》だ。

私はずっと、騙されて生きてきた。

ミラ

ねえ、お母さん、やっぱりお父さんって死んだの?

そんなことを、私は躊躇なく毎日訊いていた気がする。

お母さん

そうね…本当に残念な死だったわ。

ミラ

そっかぁ…

そう言ったあと、いつも私はお母さんに抱きついた。

ミラ

んへへ…お母さん、あったかいね!

お母さん

ふふ…ミラ、いつもありがとうね!

ミラ

うんっ!私もいつもお母さんにありがとうって感じ!

「お父さんは死んだ」と聞くと、いつもお母さんに抱きつきたくなる。

生きていることの温かさを感じたかったからだ。

そんな日々が、何年か続いた。

…いや、正しくは、そんな日々が何年かしか続かなかった。

ある日のことだった。

ミラ

ねえ、お母さん、ご飯まだ?

私は、いつも通り「お母さんのことをお母さん」と言った。

何一つ、おかしいことではなかった。

お母さん

…あ、ごめんね…ちょっとご飯を作る気力がなくて…

ミラちゃんが作ってくれる?

ミラ

あ、うん、いいけど…

ミラ

なんで今「ミラちゃん」って…?

ミラ

いつもは「ミラ」って呼ぶよね?

“ミラちゃん”という呼び方に私は違和感を感じた。

ミラ

お母さん?ねえお母さん…!?

ミラ

なんか変だよ…大丈夫?体調悪い?

お母さん

お母さん

ごめんね

お母さんは急に涙を流した。

ミラ

え?何が…?

ミラ

お母さんいい人だし…大好きだよ!

お母さん

ごめんなさい…ごめんなさい…

私ね、本当のお母さんじゃないの…

ミラ

えっ…?

そう言われた途端、衝撃のあまり私は目を大きく見開いたまま動けなかった。

ミラ

あ、あはは…嘘でしょ…

お母さん?

ミラ

…も、もうお母さん、冗談はやめてよ〜…

お母さん?

お母さん?

ごめんなさい…本当なの…私、嘘をついて最低なことを…

お母さん?

私は、私はっ…

お母さん?

本当のお母さんとお父さんはね、戦いで死んだの…

ミラ

私は声が出なくて、黙って聞いているしかなかった。

お母さん…いや、“赤の他人”は滂沱の涙を流しながら本当のことを言っていく。

お母さん?

それで、お母さんとお父さんを探して泣き喚く赤ちゃん────あなたを放っておけなかったの。

お母さん?

私、子供が大好きで…どうしても、どうしても放っておけなくて…

お母さん?

だから、「ミラ」という名前も、私が考えたの…

お母さん?

私の赤ちゃんは死産してしまって…せめてあなたは生かしたかった。

お母さん?

自分語りになってしまってごめんなさい…ここまでずっと騙してきて本当にごめんなさい…

お母さん?

いつか言おうって思ってた。だけど、言うタイミングを見失ってしまって…ごめんなさい…本当にごめんなさいとしか言えないわ…

お母さん?

ずっとお母さんだと名乗って騙してきて…許してくれるとは思わないわ…

お母さん?

私は母親失格だから、さようなら。

お母さん?

本当にごめんなさい。だから、どうかあなただけは幸せでいて…

お母さん?

あなたは嫌いだと思うけれど、私はあなたのことが本当に大好きよ。

お母さん?

ありがとう、私にとってのミラちゃん。

赤の他人…はそう言い残し、家から立ち去っていった。

私は、呆然とその場で立ち尽くすことしかできなかった。

なぜか、怒りと涙が溢れ出る。

別に、“あの人”に対して嫌悪感を持っているわけではないでもないのに。

私の命を救ってくれたのだから、むしろ感謝すべきことだ。

そして、私一人で生きられないこともない。

だって、私はもう16歳だ。

この年齢で独立して戦うことは珍しいことではない。

…何に対して怒っているのか、何に対して泣いているのかは分からないままだった。

でも、明確になったのは一つ。

この日から、全てが信じられなくなった。

でも、生きるためには“何かを信じる”ことが必要だった。

本当は戦うのも好きじゃないし、私は異能力を持っていない。

でも、信じてメズマライズに来たんだ。

だけど今、もう何も信じられるものはなくなった。

ーfinー

あぁ、終わり…ね。

…ふふ、本当に?

本当かしらね?

本当に終わりだと思った?

まあいいわ。

本当の嘘《トゥルー・フェイク》はこれからだから、精々楽しみにしているといいわ。

また会えること、楽しみにしているわ。

ミラ。

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コメント

5

ユーザー

う、うわ、うわうわああうわいあわうあああ(?) 好きだーーー!!!!!!!() 完結おめでとます……終わり方が大好きだ貴方が天才ですね!?!??😇 待って効果音近くにお母上がいて聞けなかったから後で大音量で聞くね…私も練習しないと…

ユーザー

ひーん激重…好き…😭😭😭 偽お母さん…っていうのかな、普通に良い人だしでも…うわ…激重…はー好き🫶 ミラちゃんの気持ちもお母さんの気持ちも分かりみ強すぎてえぇえええ……(語彙力) 一旦完結おめでとー!!続き匂わせっぽいのあって気になりますわ…🫣

ユーザー

効果音つけるの下手かもしれないいい😭 超遅刻投稿になってしまった…

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