三章六話
残り9日
もう俺の寿命は10日を切った
人間界に居られるのもあと2日間だけだ
今日はいつも仕事で来ている博物館に来た
今はバーで日記を書いている
零雷
何書いてるの?
紫陽花
日記
湊
いつから?
紫陽花
残り12日から
紫陽花
最期が近くなったら見返そうと思ってさ
海
日記の、書き方イマイチわかんないんだよな
カイは零雷に日記の書き方を教えてもらいそう
俺の手の力は弱くなっている
といっても右だけだ
左は全然変わっていない
そういえばカイと湊は左利きらしいあと主もマジの左利きだってさ
俺も左で書けるように練習しようかな?
紫陽花
もうそろそろ行くか?
湊
次これ見に行きたい
海
いいな見に行こうぜ
零雷
少し遠いかも
楽しそうにしているみんなは王家の魔物だと思えない程本当一般の人間で
俺とは大違いだなと思った
紫陽花
場所確認できた?
零雷
うん
湊
いこー!
海
今日空いてて助かったよ
紫陽花
ここはクリスタルが展示されてるんだよな
湊
うん
海
クリスタルかぁ
海
どんなふうに飾られてるだろう
紫陽花
盗まれないようにセキリュティガンガンだろ
湊
だよね
紫陽花
盗むなよ?
湊
僕はルビーとサファイア、ダイアモンドとアメジストしか盗まないよ
紫陽花
はいはい
本当に盗まないか?
まぁ俺は元気な姿を見ているだけで安心だ
零雷
日記書くの好きだね
紫陽花
あぁ1日を振り返りたい時とかめっちゃいいぞ
湊
僕もつけてみようかな?
紫陽花
いいんじゃないか?
これだとみんな日記やりそう
紫陽花
俺、まだ親元で暮らしてるときに日記書けるようにしなさいって言われてたからな
明日は登校最後
どこか悲しいような気がします