波乱のパーティーも一息つき
私たちは日常に戻りつつあった
そんな中私はある場所へ向かっていた
レナトゥス
━━━ニオ
ニオ
!
ニオ
レナちゃん
ニオ
どーしたの?
レナトゥス
…うん
ニオ
わー嫌な予感しかしないそれ笑
レナトゥス
その…あんな風になっちゃったけど
レナトゥス
ちゃんと話…聞かなきゃと思って
ニオ
…そっか
レナトゥス
…っ
ニオの顔から笑顔が消えると同時に私も目を逸らす
ニオ
レナちゃん、わざわざ来てくれてありがとう
ニオ
優しくて、暖かくて…レナちゃんといると、こんな俺なのに幸せになれる
ズキッと胸が痛む
レナトゥス
(まだ、ニオ自分のことそんな風に━━━)
ニオ
…そんで
ニオ
こんな俺でもいーやって思わせてくれる!
レナトゥス
!
ニオ
もう俺どんだけ辛くても自己嫌悪になんておちいんない
ニオ
だってコレが俺のスタンスだからね!
レナトゥス
(…っニオ)
こんなに眩しい笑顔を向けられてなお良い返事をできない自分にチクリとする
レナトゥス
ごめん
レナトゥス
私、好きな人がいるんだ…
レナトゥス
でも私が今日ここに来たのは…私もニオに伝えたいことがあって
レナトゥス
その…告白には、応えられないけど
レナトゥス
レナトゥス
初めはなんだよコイツって思ってたけど
レナトゥス
明るくて実はすっごく優しいニオのこと、友達としてだけど…好きだよ
ニオ
レナちゃんにそう思ってもらえんなら十分っす!
ニオ
じゃあ俺のことが嫌いじゃないレナちゃんに一つお願いがあるんすけど━━━
ニオ
…これからも、フツーに話してくれますか?
レナトゥス
レナトゥス
そんなの…っ、もちろんだよ…!
ニオ
あははっ、ありがとうございます
ニオ
…じゃー、お仕事しましょっか?
レナトゥス
うん…じゃあ、またね
ニオ
はーい
ニオ
(…レナちゃん、なんか申し訳なさそーだったな)
俺は本当にレナちゃんに救われたし
振られたからって疎遠になんてなりたくない
ニオ
(…だからこれは本当に俺のお願いなんだよ、レナちゃん)
ニオ
(嫌いになんて、一生なれないから)
ハート
何よその顔、振られでもしたの?
レナトゥス
…ううん、振った
ハート
誰をよ
レナトゥス
…えっと
ハート
ああはいはい言っていーのか分かんないのね
ハート
大丈夫よ大体検討はついてるし
レナトゥス
そっか
レナトゥス
ハートはさ…その、告白して振られるのが怖くない?
ハート
そりゃ怖いんじゃないの
ハート
でも私、自分から告う気ないし
レナトゥス
そうなの?ケレディスって告ってくれるタイプ?
ハート
ハート
…ケレディス?
レナトゥス
ん?
ハート
いや、随分いきなりだと思って…
ハート
まあケレディスは告白できるんじゃないの
ハート
そもそも両思いなんだからどっちからでもいいでしょそんなの
レナトゥス
ん?でもハートは待ってるんだよね?
レナトゥス
ていうか両思いなの!?
ハート
私は待つけどそれとケレディスは関係ないでしょ
レナトゥス
…へ?
ハート
ハート
━━━━━あ
ハート
もしかして、私がケレディスのこと好きだと思ってる?
レナトゥス
え?うん
レナトゥス
だってハートもそう言って━━━
ハート
違うわよ
ハート
私のケレディスへの"好き"は母性本能よ
ハート
シルワがケレディスを好きなのはレナも知ってるでしょ?
ハート
ケレディスも、シルワのことが好きなのよ
ハート
私は応援してるしそんな可愛いケレディスが愛しいのよ
レナトゥス
なにそれ!!!?
レナトゥス
じゃあ告白待ちって誰に対して━━━
ハート
もちろんヴィタよ
ハート
何故かずっと私のこと好きなのに、告白してくれないもの
レナトゥス
えええええええ!!?
レナトゥス
なにそれ!!?
レナトゥス
(ってことはシルワもハートの好きな人を勘違いしてるんだよね?)
レナトゥス
(じゃあケレディスは鈍感なんじゃなくてそれを知ってたから…)
レナトゥス
(だから、あんなに甘々なハートを見ても何も言わなかったんだ…?)
レナトゥス
(本当に姉弟みたいに思ってたってこと…?)
ハート
何考え込んでんのよ
ハート
バカね勝手に勘違いして
レナトゥス
で、でもハートはヴィタにも冷たいって…
レナトゥス
(ヴィタが言うには、だけど…)
ハート
…うるさいわね
ハート
好きならどういう好きでも同じようにぶつかれるわけじゃないのよ
レナトゥス
そうなの…?
ハート
…ま、レナが楽しそうになって良かった
レナトゥス
別に楽しいわけじゃないけど…
レナトゥス
こんがらがってきて…興味はあるよね
ハート
それなら良かったわ
ハート
あんたが変だと違和感しかないもの
レナトゥス
ふふ、心配してくれてありがとう