君の知らない物語

みんななるみのもとに集まってきた

ガチャ

みんなで顔を見合わせた

キィーっとフェンスが開く音がした

なつはそらを追いかけた

そういえば、今までずっとそらのこと追いかけてきた

いつからだろう

そらの横に座った

2人は星座に目を移した

少し悲しくなってそらの方を見た

私の気持ちなんてまるで知らないそらはとっても楽しそう

だめだ、何も言えないや

そらがこっちをみて目があった

こうやって本当のこと隠してきたんだよね

そらは友達

それ以上でもそれ以下でもないって言い聞かせてた

本当は

本当のこと言って関係をこわしたくないだけだった

こうやってタイミングを逃してきた

また明日会えるからいいかなって

ずっと甘えてきたのかも

そらが腕時計をみる

PM9:29

ヒュー

バーン

そのあと何回も打ち上がった

プラネタリウムみたいな空と相まって幻想的な風景が広がっていた

PM9:43

PM9:53

それぞれの方向に歩き出す

ふと振り返ってそらの背中を見つめた

なんかもう見れないんじゃないかって

そんな気がしたから

つづく