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LOVE…(訳:雰囲気も語りも物語も登場人物も世界観も全て私に刺さりました、すごく好きです一生続き待ってます)
Veri
Veri
Veri
Veri
Veri
ここはとある街の路地
道が狭く、視野が悪くなる
この奥を抜ければ市場がある
僕と君はそこで出会った
「家出したい」
そう家のある者は言う
「親なんて大嫌い」
そう親のいる者は言う
この街は、表通りはそんな少年少女で溢れている
しかし、それは表通りだけだ
家無し、親無し
世間一般的では異質なそいつらが、ここでは至って普通なのだ
汗の流れ落ちる、暑い夏の日
家も何も無い僕は、せめて最低限の生活が送れるように
市場で売りに出してもらうために来た
そろそろ本当に食べ物を見つけなきゃ...
どこに売り出されようか、フラフラと店を見てみる
...ん?
謎の少女
mob
主人公
君を見たとき、心を奪われた
目が離せない。まるで、宝石のようだった
この頃、キラキラはなんていう気持ちなのか 僕は知らなかった
なにせ、「綺麗」っていう言葉すら知らなかったのだから
ここって、たしか..
おとこの人がおんなの人とナニかするトコだったよね!
主人公
ナニするかしらないけど、 おとこの人となんかするだけなら、ぼくにもできるかも!
主人公
mob
mob
主人公
mob
mob
mob
主人公
mob
軽く突き飛ばされる
ゴンッ
鈍い音が響く。どこかにぶつけたみたいだ
mob
mob
mob
謎の少女
主人公
さっき見たこだ!
君が手を差し伸べた時、 さっきまで痛かった頭も、何事もなかったかのようになった
謎の少女
主人公
君は振り向かず去っていった
いっちゃった..
主人公
また頭が痛み始めた
結局、働く場所は見つけられなかった
主人公
ポツリと吐いた弱音は、人混みに書き消された
mob
mob
mob
mob
主人公
mob
mob
急に手の平を返してくるなんて普通はおかしいが、 そのときの僕は嬉しさでいっぱいだったから何も思わなかった
主人公
mob
主人公
mob
やった!やった!
アノコいるかな!
スカウトしてきた人の顔がどうにも怪しかったような気がしたが そんなこと気にも留めなかった
mob
主人公
部屋には4、5人くらいの女の子達がいた
謎の少女
主人公
主人公
昨日まで冷めた顔で、感情が無いようにすら思えたのに
目を見開いて驚く君の姿がどうにも面白かった
謎の少女
主人公
mob
謎の少女
mob
主人公
mob
主人公
謎の少女
主人公
謎の少女
主人公
mob
いたい、苦しい、きもちわるい
たすけて、だれか、これいやだ
恐怖に塗れた叫び声は乱暴な水音と共に大きくなっていく
時折、殴ったような音が聞こえ、それっきり叫び声は止んだ
きもちわるい、はきそう
負の感情ばかり溢れて、充満していく
アノコが見当たらない
今すぐにでも話して、触れて、浄化されたい
謎の少女
主人公
謎の少女
主人公
謎の少女
主人公
謎の少女
謎の少女
シャワーも浴びて
嫌悪感もこの汚物も洗い流した
さっきのはどうやら僕が汚いからじゃなくて、 アノコの方が汚かったから触らないでほしかったらしい
主語というものは案外必要だな
mob
草木も眠る丑三つ時
主人公
まだあの感覚が、鮮明に脳裏に焼き付いて離れない
謎の少女
主人公
謎の少女
主人公
少しの沈黙が流れた後、君が重たい口を開く
謎の少女
主人公
謎の少女
主人公
謎の少女
主人公
謎の少女
謎の少女
謎の少女
主人公
主人公
主人公
外は夏の蒸し暑さで全てだというのに
どうにも体の芯が冷える
謎の少女
謎の少女
そんなこときゅうに言われたって
かんがえてもわかるわけないじゃん
頭の中でずっとぐるぐると気持ち悪いものが回っている そんな感覚がする
謎の少女
寝不足で頭が上手く回らない
謎の少女
ぼくは、なにがしたい?
このしごとがしたかった?
いや、ぼくはただ
キミといっしょにいたいだけ
キミといっしょにいれるならなんだっていい
キミの指さしたさきをただすすむ
そんな人生でもべつにいい
主人公
主人公
謎の少女
主人公
キミに手を引かれ、人混みを掻き分ける
mob
mob
僕らを捕まえようとしていた奴らも、
やがては人混みに揉み消された
主人公
頬を撫でる風が僕らの背中を押している
ギラギラと照りつける太陽も、この街の風景も
いつもとなにも変わらない
なのに キミみたいにキラキラと輝いている
~第一話~ 出会い、別れ