学校崩壊

あーあ、万次郎達傷ついたかな

ごめんね、

本当にゾンビになっちゃうのかな

私はそんな不安を抱えながらゾンビも何もいないシンとした廊下を歩いた

あれから数分経ったが特に体に異変はない

噛まれた人を見ていると数分経つともう理性を失っていた

まだ確定ではないが体に異変が無いというのはそういうことだろう

ゾンビならない、そう思うと先程までの不安が吹き飛んだような気がした

ゾンビにならないという事が分かってもあっちに戻ったらみんなに怖がられるだけだ

私はそう決めた

ｳｯﾋｸｯ...

その時すぐ近くの空き教室から声が聞こえてきた

まだ噛まれていない、？

私はとりあえずその声のする方へと向かった

泣き声の正体は

いや、中学にこんな幼い子が居るわけない

そう思ったが明らかに幼い女の子だった

私はとにかく女の子に近づいてそう優しく聞いた

ずっとここに隠れていたのだろうか

その子の声は凄く震えていた

まぁ、無理もない

こんな幼い子がたった1人で隠れていたんだから

女の子は少し戸惑いながら

そう答えた

少し落ち着いたのか段々と顔の表情が明るくなっていた

きっと結愛ちゃんが来た時にはゾンビで溢れ返っていただろう

結愛ちゃんのお姉さんは無事か分からないけど、今私に出来るのは結愛ちゃんと一緒に探すことだ

ﾆﾊﾟｯと笑った結愛ちゃんの顔はすごく可愛らしかった

奥の方には先程までいなかったゾンビが何体かいた

それに日もそろそろ暮れている

とりあえず今はどこかへ隠れなければ

私はゾンビ達に気づかれないように静かに走った

ガラッ

何とかゾンビには見つからずここまで来れた

結愛ちゃんはそう強ばった顔で言った

今結愛ちゃんを守れるのは私しかいない

何とかしてでも守らなければ

そう思っていると

ｶﾞﾀｯ

奥から音がした

体が少し強ばる

だけどそんなこと言ってらんないよね

私は棒を握りしめて音のする方へ向かった

ｶﾞﾀﾝｯ！

いきなり人が出てきてびっくりして棒を振り落とそうとしてしまった

そして姿を現したのは

なんと武ひなカップル