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しろ

春休みって短くないか

さくら

みじかい

しろ

なんか生徒会の仕事と勉強してたらもう終わるぞ

さくら

おつおつ

さくら

偉いね

しろ

あざ

しろ

春休みどっか行った?

さくら

行ってない

さくら

引きこもってる

しろ

だーよな

4月3日

しょーじき割とすぐ新学期は始まる

桜笑

(…ま、春休みなんてそんなもん)

桜笑

(莉乃と六花も誘ってこないだろーし)

〜♪

桜笑

ん?インターホン…?

桜笑

いやービックリしたよ、あたしんち知ってたんだね

菜乃

う、うん…この前自分で言ってたよ

桜笑

あ、そーだったわ

菜乃

ふふ、忘れんぼすぎ笑

桜笑

あ、ねえ、菜乃ちゃん良かったら連絡先教えてよ

菜乃

い、いいの?

桜笑

もちろんでしょ

桜笑

今日は良かったけどあたしが家いなかったら危ないしね

桜笑

うちの周り、たぶん夜暗いから

菜乃

そっか…

菜乃ちゃんの連絡先を追加したそのとき

耳にキンと響く声が聞こえた

 

れれー?菜乃ちゃんじゃーん

 

ほんとだー、久しぶり

菜乃

…っ!

桜笑

(…ん?)

桜笑

桜笑

…菜乃ちゃん、知り合い?

菜乃

え、えっと…

 

知り合いだよ〜!中等部のときの!

桜笑

中等部…

桜笑

(悪いけどそんときは菜乃ちゃんのこと知らなかったからなぁ)

 

ね、また遊んであげよっか

菜乃

いやっ…あっ、えっと…

桜笑

…ふーん

 

どしたのー?お友達ちゃん

 

あ、なんなら一緒に来る?

桜笑

ね、遊ぶって何すんの〜?♪

 

え?ナイショ♡

桜笑

違う違う、菜乃ちゃんにきーてんの

桜笑

あんたらはさ〜震えてんの、見て分かんない?

菜乃

あ…桜笑ちゃ…

 

…あ?だからなんだよ

桜笑

わー、こわっ!

桜笑

最近似たような人に会ったなぁ

 

誰の話してんだてめえ

桜笑

桜笑

…あ、全然違った

 

おい、だから───

桜笑

あんたたちはホンモノのクズだもんね笑

菜乃

菜乃

桜笑ちゃんダメ!!

 

お前今何て言ったか分かってんのか?

 

2対1なんだぞ?意味分かってんのか

桜笑

正確には2対2、なんだけどね

桜笑

…でもまぁ

桜笑

きみたちくらいならあたしだけで十分かなぁ

 

てんめナメてんじゃねぇ───!

1人があたしの胸ぐらを掴みにかかる

一応お嬢様と言っても父も兄も守ってくれるワケもないあたしは

小さい頃から自分の身は自分で守れとよく知らないセンセーに稽古をつけられていた

桜笑

(…そう)

桜笑

こっちのセリフだなぁ

 

…っ!

あたしに向かってくるヤツの後ろにクルッとまわる

桜笑

きみ動き鈍いよ〜笑

 

お前…っ!!

もう1人がガマンできずにあたしに飛びかかってくるも

あたしはそれを持ち上げるとグルッと投げる

菜乃

え?え?…え?

桜笑

だから言ったでしょ?

ニコッと笑って言うと、あたしはソレを見つめる

 

…っ!

 

おおお、おい、こいつおかしいって…

 

体格でも体重でも負けてんのになんで持ち上げれるんだよ…

2人の表情を確認してからあたしはいつもの顔をする

桜笑

菜乃ちゃーん、行こ?

菜乃

び、びっくりしたよ…

桜笑

ふふ笑

桜笑

あの人たちあたしたちに話しかける前も会社員っぽい人に絡んでたし

桜笑

やばいんだろーなとは思ったけど…

桜笑

まさか菜乃ちゃんの知り合いだったとは

桜笑

桜笑

…あれが不登校になった原因、だったり

菜乃

…っう、ん

桜笑

…そっか

菜乃

中等部のときはこの辺に住んでて…

菜乃

あ、だから、もしかしたら知り合いが多いのかも

菜乃

…春休みだしいっぱい外出るだろうし……

桜笑

菜乃

桜笑ちゃん?

桜笑

ん?ふふ、そーだね

桜笑

(逸らした)

あの様子からして中等部のときに暴力を振るわれていたであろうことは

軽々と想像できる

それに対して深く何か言ったわけでもなく、ただ話を逸らした彼女は───

桜笑

(口に出したくない、思い出ってワケか)

桜笑

(できれば思い出したくなかったんだろうな)

桜笑

(この子は…思ってるより、深い傷を負ってたんだ)

きみの笑顔が見たいだけ

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