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テラーノベル(Teller Novel)
窮途末路

窮途末路

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1

窮途末路

♥

1,401

2023年09月30日

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赤愛され 桃赤多め 通報×

赤くん体調悪い

長いかも

どんどん弱っていく身体

ぼろぼろになっていく身体

そんな自分を見ない振りして 生活を続けた

昔から我慢し続けていた

欲しかったぬいぐるみも

甘えたかったことも

辛かったことも

全部我慢し続けた

楽になりたくて一人暮らしを始めた

母親からのプレッシャーから 逃げれなかった

不可能だった

毎日毎日、連絡が来る

テストのこと勉強のこと学校のこと

苦しくない大丈夫と何度も言い聞かせる

そうやって生きてきた

頭の痛さを和らげようと薬を飲んだ

薬を飲んでも駄目なら腕を切る

腕の方が痛くなる

そうやって誤魔化してきた

ん…っ、?

また机で寝てしまっていた

身体中が痛い

机に広げてある教科書たちを鞄に詰めて

制服に着替えて家を出た

頭が痛い気がした

目眩がする気がした

吐きそうな気がした

全部気の所為だと思うことにした

赤おはよ

おはよ黄ちゃん

俺の幼なじみである黄くん

イケメンでサッカー部のエース

勉強が苦手なところが可愛い

赤課題見せてぇ…

うん、いいよ

やった

赤いつもありがとう

いえいえ

勉強ぐらいしか取り柄のない俺にとって 黄くんの役に立てるのが嬉しかった

だから頑張った

わ、凄いね赤…

先生よりもわかりやすい

そうかな、

うん

ノート綺麗~

早速対面で座りながらノートを 上にあげて見ている黄くん

赤ノート見せてくれてありがとう

これお礼のもの

そう言って鞄からポッキーを出した

ありがとう

受け取ろうと手を伸ばした

黄くんは自分の口に咥えて

食べてと言う風に 頬杖をつきながら見ていた

誰かに見られたら大変だ

…やだ

そう言ってぼきっと折って 自分の口に入れる

んも~

いいじゃんか

良くないの

僕赤好きだよ?

友達としてね

…違うし、

なんて言葉が聞こえたが無視した

俺と黄くんなんかじゃ住む世界が違う

チャイムが鳴り、授業が始まる

しばらくして息苦しさを感じた

吐きそう、

そう思った

でも我慢した

授業を最後まで受けないと

注目を浴びたくない

大丈夫、吐きそうなんかじゃない

これは気の所為だ

俺の思いとは裏腹に どんどん息が苦しくなってきた

視界がぼやけてきた

あまりの苦しさに涙目になる

んっ、ふぅ、ひゅっ、

音を立てないように静かに息をする

余計に苦しくなってきた

赤…?

隣の席の桃くんが心配そうに見てきた

大丈夫ッ?

大丈夫じゃない

そんなこと言える筈もなく

…だぃ、じょうぶッ

でも俺の口から出た声は掠れていた

桃くんは困っていた

大丈夫じゃないことはきっと バレているだろう

でもみんなの視線を浴びたくない 俺のことも理解しているから

桃くんは辛そうに下を向いた

そんな俺たちのやり取りを 見ていた人がいた

次の瞬間後ろからガタッと席を立つ音が聞こえた

あ″~!!先生めっっちゃお腹痛い″!

青ちゃんが大きい声を発しながら先生に訴えていた

先生

ほんとか…?

そりゃ疑われるわ…

いやまじで!!

桃くん赤くん~、保健室連れてってよ

ぇ、あ、うん

赤立てる…?

ん、

困惑しながらも桃くんは席を立ち 俺にしか聞こえない声で立てるかと 聞いてきた

いまにも倒れてしまいそうだったけど なんとか立って歩いた

じゃあ僕保健室行ってきます!

先生

お、おう…

先生

お大事にな…?

先生も困惑しながら俺たち3人も 見送った

もぶ

青あいつ仮病だろ~、

もぶ

なぁ黄?

もぶ

黄?

先生僕もお腹痛いです

もぶ

お前も仮病…?

先生

ぁ、行ってらっしゃい…?

しばらく歩いていたらいきなり 俺の体が浮いた

抱っこされたんだなって遅れて感じた

僕の演技どうよ

5点

え~?

んで、赤くんまぁ~た体調悪いの我慢してたでしょ

もうこいつ喋れないくらい悪いよ

よく耐えてたね…

とりあえず保健室れっつご~

せんせ~

あれ先生~?

…いないみたいだな

青、体温計とタオル持ってきて

わかった~

赤ベット降ろすぞ

いま横になったら吐くかもしれない

嫌だ気持ち悪い…

弱々しく桃くんの袖を掴んだ

…赤?

伝わるが分からないが さらに強く握った

抱っこしといてやる

赤くん寝かせないの?

多分嫌らしい

ほぉ、あ、はい体温計

ん、ありがと

…やっぱり青やって

そうだと思った笑

届かない笑

赤くんちょっと失礼

うっわ、高すぎ

えぐ

病院連れてった方がいいんじゃね?

そだね

僕達も早退する?

当たり前だろ

紫橙に連絡しといて

は~い

失礼します…あれ

先生は?

いま居ない

赤やばいですか?

めっちゃやばい

病院連れてこうと思う

分かりました

先生に言ってきます

6人早退しますよね

そ~

4人分の鞄も持ってきますね

ん、

それと、ロッカーから赤のカーディガン取ってきて

それならもうあります

さすが

わんちゃんのワッペンが付いている赤色のカーディガンを赤に羽織らせる

汗も出てきて少し震えている赤を さらに抱きしめる

タクシー呼んであるからみんな行こ

早くない?

赤くんやばそうだし

赤抱っこしようか?

いや赤起こしたら悪いし

俺が抱っこしたいの、!

俺も抱っこしたい、

喧嘩しないでください

6人で総合病院に行って検査をした

そしたらストレスと寝不足、 それに栄養失調による頭痛

それを聞いて紫ーくんが怖い顔して 俺らまで震えた

黄の合鍵で赤の家に入った

赤は高校に入ってから 一人暮らしをしている

家全体が暗い

青橙が買い出しに行き 紫黄は部屋の掃除

俺は赤を抱っこしたままソファに座った

桃くん、

数分後、赤の部屋にいた黄が暗い顔を して戻ってきた

その後ろに紫ーくんもいてまた震える

部屋に薬の箱が、

赤くんの腕捲れる?

ぇ、あ、うん

赤の腕を捲ると赤色の細い線があった

だから赤のロッカーにいつも カーディガンが入っているのか

…気づいてあげれなかった

それは俺も同じだ

赤は隠すのが上手だ

だから仕方がない…とは考えたくない

次気づいてあげればいい、

自分にも言い聞かせるように言った

買い物を終えた2人が帰ってきた

それでもまだ赤は起きない

そのままみんなで赤の家に 泊まることにした

結構前に赤の家に泊まった時に買った 布団をリビングに6人分敷いて

目を閉じた

物音がして目を覚ます

隣を見ると赤が居なくなっていた

赤ッ…?

赤の部屋に行くと、電気が着いていた

赤…?

声をかけても反応無し

近くまで行き、肩を触っても反応無し

ぁ…

…と

勉強、

しないとッ

小さい頃から兄と比べられて 苦しい思いをし続けた赤

そんなところから抜け出したって 赤は苦しめられている

100点を取らないと もっと頑張らないと 1番にならないと

親に認められたい

赤ッ、!

っ、桃く…

頑張っている赤は凄く偉いよ

尊敬する程偉いよ

でも、でもさぁ…

ちょっとくらい休んでよ…

赤は何も答えなかった

気づけば赤は倒れていた

すぐに抱えて布団に寝かせる

横でひたすら頭を撫で続ける

早く良くなりますように

赤が苦しみから解放されますように

…もしもし

もう赤を苦しめないでくださいッ

数日後、赤は少し良くなった

でもまだ完全ではない

しばらく6人で住むことにした

赤は納得いってない様子

赤なに食べたい?

…ゼリー

だ~め

また倒れちゃうよ

倒れないもん、

いつもの光景

俺もみんなもさらに過保護になった

赤の不健康な生活は前よりも良くなった

ちゃんと朝昼晩3食食べさせて

寝かしつけて

赤の自傷行為を少しだけ減った

そこの2人~?ゲームばっかりしてないで勉強しなよ?

あとちょっとだけ!

あともう少しでクリア出来そうなんですっ

橙くん、俺べんきょ…

赤は俺とお昼寝やで~

んぇ、

先生

青~、取り来い~

僕テスト要りません

先生

そう言わずに、受け取れ

…え!

赤点回避してる!!

先生

良かったな~、席つけ

黄くん何点だったの~??

耳障りです

先生

赤~

ぁ…

先生

赤よく頑張ったな

…っ

先生

…大丈夫

へ…?

先生

次もぶ~

桃ちゃん…

ん?

丸ばっかりじゃん、すご…!

赤頑張ったね

違うッ、これじゃ駄目なのッ…

怒られちゃうっ…

間違えたとこ、勉強し直さないと…

…帰りみんなでご飯食べいこうぜ

強制参加な

青~、黄~!

放課後ファミレス行こうぜ

行く行く~!!

赤点回避記念日として行きましょうね青ちゃん

黄くんに勝った記念日として行こうかな

次言ったら刺します

みんなでファミレス久しぶりだね~

な~!俺なに食べようかな

黄くんの奢りだからなぁ

そんなこと一言も言ってないです!

…っ!

赤…どした、

お母さんッ、から…

…っ、

テストどうだった?

95点でした。

よく頑張ったわね

ありがとうございます。

いつもと違う

いつもなら怒られるのに

なんで、?

…桃ちゃん、なにかした、?

…さぁ、なんのこと?

ん~!美味しかったぁ

青ちゃん許さない許さない許さない…

赤美味しかった?

…うん

みんな先帰ってて~

赤とデートしてくる

は?!

僕も行きまッ、!

はぁ~い楽しんできてね

どこ行くの、?

ん~?

そこら辺ぶらぶら

赤が辛そうだったから

自分を責めすぎないで

赤は頑張ったよ

頑張ってない…

前より下がった

…ちゅ、

赤は頑張った

…嬉しくない

ははっ、照れてるくせに

ばか

おわり

この作品はいかがでしたか?

1,401

コメント

14

ユーザー

最高でした👏🏻👏🏻✨ 一旦律さんの作品全部見返そうかな🤔笑

ユーザー

律さんまじさいこうっす、、、 最高ぉぉ、、、、

ユーザー

好きですらぶです好きが溢れかえってます(?) 毎回同じようなコメントでごめんなさい、語彙力がなくなる程律さんの作品が神すぎるんです() ぶくしつですっ.ᐟ‪‪‬.ᐟ‪‪‬

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