テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
1件
いやあ、一気に引き込まれましたね……! すちの消えた瞬間、本当に息を呑みました。フェイク魔法に風魔法のコンボとか、一年生がやることじゃないですよ(笑)。何よりイルマが「怖い」と自覚するところ、ゾクゾクしながらも「絶望」の二文字が浮かぶラストがもう……続きが気になって仕方ないです。もちもちうさぎさんの戦闘シーンの心理描写、めちゃくちゃ好きです🌷
如月💜🎼@毎日投稿中
1,961
もちもちうさぎ@限界生命
679
#シクフォニ
ln
蘭がそう言った瞬間、すちは身構えた。
当たり前だろう。
上級生に急に言われたら、誰でもそうなる。
ln
蘭の頑張るから宣言。
殺気が強すぎる。
il
とは言っても、気は抜けないだろうな。
手に力が入ってるし。
目がガチの時の目だし。
夢都
il
相棒の夢都も感じ取るほどの殺気。
あのバカ。
力んだら逆に、魔力揺れるだろ。
…本気の蘭は確かに強い。
でも、俺の読みだと勝つのはすちだ。
あいつは蘭の先をいっている。
強さは魔力だけじゃ測れない。
俺は異常なやつを何人も見てきた。
そいつらはいつも同じ立ち姿をしている。
自分を隠すように一歩引いているが、重心がしっかりしていて、背筋が伸びている。
まるで、
“自分が真の最強だ”
とでも言うかのように。
実際そいつらは強かった。
蘭には余裕で勝っていた。
でも、最強というには程遠い。
ミスも多いし、自信過剰で最悪の想定をしない。
こういう奴は、全部偽物。
本物は、俺を助けてくれた奴みたいに、綺麗に真っ直ぐ自信を持って立つ。
すちは、少し不思議な立ち方をしている。
無意識に引いてるのでは無く、意識的に引いているのか…?
とにかく、あいつは今までに見たことがない立ち方。
いや、見たことはあるが、もう一枚皮をかぶってそうな立ち方。
…気のせい、だよな
深読みしすぎなだけ、
考えるのを一度やめ、顔を上げると、蘭が目の前に立っていた。
ln
ln
il
ln
ln
il
俺は蘭が戻り、確認して合図を出した。
il
俺の合図と共に、蘭は走り出した。
その反対側のすちを見ると、何かを詠唱している。
st
st
へー、あいつ闇だったのか。
夢都
そう、夢都の言う通りだ。
蘭は、闇属性の俺と何度も対戦している。
簡単に負けることはないだろう。
st
st
あいつ、詠唱ミスったな。
正しくは、”聖なる闇よ。今この手に集まり、波動となれ”だ。
この後、もう一回詠唱し直すだろう。
その隙を蘭が逃すわけ___
ln
……は、?
蘭の声と俺の気持ちが重なった。
どういうことだ。
すちの姿が消えた。
右にも左にも前にも後ろにも。
どこにもいない。
その瞬間、俺の横を風が遮った。
st
ln
蘭が腑抜けた声を出す。
俺も同じことをされたら、全く同じ反応をしていただろう。
本当になにが起きたのかわからない。
気づいたら蘭の首筋に、すちの杖が当たっていた。
俺がわかるのはそこまでだった。
il
声が震える。
夢都
夢都
夢都
怖さのあまりか夢都が敬語になっている。
声もかすかに震えている。
il
どうりで俺も騙されるわけだ。
凄いことではあるが、普通一年がやることではない。
なつや小雨のような、白の宮殿育ちならまだしも、無名の一年がやることじゃない。
そもそもフェイク魔法を扱える奴がそんなに多くいない。
それにこんな場面でそんな考えが思いつき、実行までしてしまうのがおかしい。
…立ち姿を見て、何かありそうだとは思っていたが、こいつは厄介だな。
まだ何か眠っている予感がする。
こいつは、今までの奴となんか比べてはいけない。
本当に別格の人間かもしれない。
気づけば俺は、すちから距離をとっていた。
足が震えだす。
…そうか。
俺は、
____怖いんだ。
よくわからない未知の一年。
そいつに恐怖を抱いているんだ。
蘭は、これが恐怖だということにも気づけていなさそうだ。
…これが恐怖か。
怖いのと同時に楽しい。
今まで感じたことのない感覚。
恐怖っていいな。
最高にゾクゾクする。
けど、なんで俺は、
“絶望”
という2文字が
頭に浮かぶんだ___?
[第十一話_圧倒的恐怖] To be continued...
※伝えたいこと 読み方 夢都 むと