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アラームが延々となり続けている
月島
枕に顔を埋めながら、サイドテーブルにあるはずのスマホを探す
音量がいつもより大きく感じるのは 働き詰めで寝不足だからだろうか
月島
いつまで経っても見つからないスマホに 痺れを切らし、渋々と顔を上げた
月島
月島
疲労で今にも倒れそうな身体にムチを打って家へ帰還し、スーツも脱がずにそのままベッドインしたのが昨日の記憶だ
今日は土曜日のはず
月島
休日にアラームをかけるなんて設定に した覚えは一切ない
月島
徐々に寝起きの頭が覚醒していく
目を開けて、アラーム音の発生源へと 目を向けた
月島
鳴り響くアラームは10年前に使っていた学生時代の目覚まし時計から鳴っていた
社会人10年目の高校生
月島
昨日はいつもより早めに部長が帰った為、部の全員が定時ピッタリに退社。勿論、僕も例外なく退社して、早く帰れたからとバレーの方に顔を出し夜遅くまで練習した
月島
そしてチームメイトの黄金川の車に乗せてもらって帰宅。就寝。現在。
月島
月島
月島
確かにいつもより早く退社はしたが、別に初めての事でもないし、夜遅くまで練習して黄金川に送られるのも初めてじゃない
月島
月島
月島
あまりの超常現象に頭が追いつかない 頭を抱えて現実逃避したくなるのを 我慢して必死に考えを回した
月島
驚きのあまり反射的に止めた目覚まし時計を手に取り、まじまじと見つめる
眼鏡をかけ忘れた為見えにくいが、 どうやら今は2012年4月13日の7時10分らしい
月島
月島
月島
月島
月島
正直まだ衝撃すぎて全然落ち着いてないこの状態で本当に学校に行けるのか
月島
時が戻ったのかも分からないし、過労死して転生したとかなのかもしれない
自分が生きていた世界と同じ世界の過去とも言いきれないし、考えなければいけないことが多すぎてしんどい
月島
本来なら今日は土曜日で休日だったのだ、気分は完全に休日モードで学校になど到底行きたくは無い
月島
蛍、遅刻するわよ〜! 早く降りきてご飯食べなさい?
そう声が聞こえてくる そういえばまだアラームを止めただけでベッドの上に座り込んだままだった
怠さを少しも隠さずに地面に足を下ろして立つと、やはり少し身長が低く違和感を感じた
月島
月島
ラスボスが何度も呼びかけてくる。きっと後2回もすれば部屋へと乗り込んでくるだろう
学校を休む為にはこのラスボス改め母を納得させなければならない
月島
月島
月島
未来から来ました〜、なんて言って納得するような人ではないし
月島
諦めて登校するのが吉だろう 身内に変な目で見られるのが一番嫌だ
月島
月島
月島
恐らく、学校の準備にここまで手間取ったのは今日が初めてだろう
何せ部屋の間取りなんてぼんやりとしか覚えていないのだ。何をどこにしまっていたかなんて勘でいくしかない
10分ほど格闘しながらも、何とか準備を終えて下へと降りていった
月島
月島
月島
月島
月島
今ほど兄の存在を望んだことは無い
月島
母と父と僕の3人だけの食卓は驚く程に静かだ。父は兄と似ているが、朝は寝ぼけているのかもそもそとご飯を食べているだけだし、母は僕と同じで大人しく寡黙な方だ
月島
この時代の流行りものもハマっていたものも完全に記憶から抹消されている
月島
月島
母
月島
高校生の時は周りなんてどうでもいいというスタンスで居れたものの 大人になった自分は空気感も他人の目も 普通に気にする。
月島
山口
月島
月島
山口
月島
山口
月島
高校生の自身の尖り様に驚きながらも 早速ボロが出てしまったと内心慌てる
自分でも驚く性格の悪さに何だか涙が出てきそうだ
月島
月島
すごく微妙な気持ちになった