ー時透side
水獄鉢に入っている間色んなことを考えた
自分の力を過大評価しすぎたな、とかそんなこと
そして、千夜のことも考えた
もっと笑った顔が見たかったな
キミのことをもっと知りたかった
どうして千夜のことを考えたのか、この時はまだ分からなかった
そんなことを考えていたら人が来た
小鉄
包丁のような物で鉢を斬ろうとしている
僕が斬れないのに、君が斬れるはずない
僕なんかより優先すべきことがあるだろう
里長を守れ
そんなこと君には無理か
せめて持てるだけ力を持って逃げろ
時透
小鉄
小鉄
金魚鬼
何してる
後ろだ!
気付け!
中から手で叩いたが気付かない
金魚鬼が刃のようなものを振り上げた
こんな状態だから僕は助けることが出来ない
もうダメだ
そう思った時だった______
スパンッ
小鉄
千夜だ、千夜が来てくれたんだ
受け身が取れなかったのかな
かすり傷と打撲が見える
千夜と男の子が少ししゃべった後、少し嫌そうな顔をして鉢に近づいてきた
時透
ブクブク
千夜が鉢に口を付け、息を吹き込んだ
そしてそれを吸い込んだ
炭治郎
炭治郎
無一郎の父
無一郎の父
無一郎の父
無一郎の父
うん
知ってる
霞の呼吸
弐ノ型
八重霞!
ドシャッ、という音と共に僕の体も地面に落ちた
時透
思い出したよ、全部
星宮
噎せた僕を心配してなのか近寄ってきてくれる千夜
分かったんだ
どうしてキミのことを考えたのか
キミの事は忘れることが出来ないのか
それは
キミのことが
千夜が、好きだから
小鉄
小鉄
星宮
星宮
また名前を呼んでくれたね
そこに思い入れなんか何もないと思う
でも、僕は凄く嬉しいんだよ
小鉄
小鉄
時透
顔や体に刺さっている針を抜きながらそう答える
カタカタと手が震えている
少しでも千夜を支えたい
僕はまだ戦える
バキッ
時透
小鉄
小屋から凄い音が鳴って振り向けば、大きな蛸足が千夜と鉄穴森さんを巻いていた
星宮
千夜の顔には三本の毒針が刺さっていた
助けに行こうと震える手で刀を持った時、ズバッという音が聞こえた
蛸足を斬ることが出来たのだろう
千夜と鉄穴森さんが地面に落ちていた
時透
星宮
千夜に駆け寄ると、左目の下に蝶々のような模様があった
針が刺さっていても、傷があっても、凄く綺麗で可愛かった
時透
毒がこれ以上回ったらいけないと思って針を抜いた
星宮
ゆっくり痛くないように抜いたつもりだったんだけど
眉を顰めて痛そうにした
時透
鉄穴森
横から申し訳なさそうに刀を渡してくれた鉄穴森さん
星宮
時透
あぁ、しっくりくる
時透
時透
星宮
千夜が凄い驚いた目でこっちを見てくる
そんなに変なこと言ったかな?
鉄穴森
鉄穴森
時透
時透
時透
ーーーーー
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
鉄井戸
ーーーーー
鉄井戸さん、ごめん
心配かけたなぁ
だけど俺は
もう、大丈夫だよ
時透
星宮
そして千夜はにひっと笑った
コメント
20件
ほんとに面白いしはらはらドキドキやん!続き楽しみにしてます!頑張れ!!
最高です!続き待ってるね!師範…天才?