羚
おぉ、ちょうどええ所に土管が!
羚
ほないただきまーす!
羚
うおぉ……
羚
俺ってこんなに料理上手かったんやな…すごいうまい
そして何より外で食う飯は美味かった
外の景色を見ながら食う事が好きになった俺は毎日晩飯は外で食う事になった
時々漫画を持ってきたり、行く途中にあるコンビニで買うアイスを食べると楽しさは何百倍も高くなった
そんなことをして約1週間
羚
よし、今日も食いますか!
羚
今日はなんと…俺の大好物、ワカメおにぎりやーー!
羚
はあぁ〜〜なんてうまさや…
羚
そ、れ、に… 今回は漫画も持ってきたしアイスもある!
羚
今日は夜になるまで過ごしたる!
トントンっ
羚
……?
トントントンッ
羚
…………???
トントントントンッ
羚
え、なんか今音ならへんかった?
羚
おーーーい!
羚
誰かおんのかーーーーー?
そう大声で言い土管を除くと
羚
……!
羚
(゚O゚)パクパク
土管の中でやけに綺麗なじじいがいた
じじい
………………
驚きすぎて持っていたワカメおにぎりを落としてしまった
じじい
うわ、もったいねぇ
じじい
それ、食うてええか?
羚
あ、あぁ…別にえぇけど
土管から出てきたじじいは おにぎりの砂を落として食べてしまった
そして、単純に気になった事を聞いた
羚
なぁ…おっさん
じじい
なんや、坊主
羚
もしかして、おっちゃんってホームレス?
じじい
ド直球な事聞くなぁ…まぁそうやけど
じじい
…今だけは、ホームレスかもしれんな
じじい
ちゅうかホームレスって言うなや!
羚
なんで?家あらへんやん
じじい
なんか聞こえ悪いやん
じじい
それに可哀想うて感じするやろ?
羚
家あらへんのは可哀想うて事ちゃうん?
じじい
だから可哀想言うな!
その日から何となく、理由もなく友達?になった
羚
なぁ
じじい
なんや
羚
あの小屋みたいなのは誰の家なん?
羚
家って言うてええのかわからへんけど
じじい
あぁ。あれか
じじい
あれは俺の小屋や
羚
えぇ?ほななんでいつも土管におるん
羚
おかしくね?
じじい
自分が知らへんだけで大体は小屋ん中いるで
羚
ほな小屋の中見してや!
じじい
はぁ?なんでや
羚
ほら、なんかどんなのか気になるやん
じじい
どうって別に…普通やけど
羚
お願い!ちょっとだけでええから!
じじい
ちょっとだけやぞ〜
中を除くと結構豪華だった
羚
わぁ……めっちゃ豪華やん
羚
このテレビ俺ん家よりもでかい
じじい
そうか?
羚
おう
他にもシャワーボックスや自分で作ったであろうちゃぶ台みたいなのがあった
羚
えぇ〜、こんなに豪華やったら家建てればええのに
じじい
この家がいいんだよ、俺は
俺にはこの時ジジイの言ってる意味がわからなかった