神楽side 倉庫の前には、私達が乗ってきた車以外にも たくさんの車があった。 『………』 一応、無駄に声や顔、体型を覚えられないように 全身を黒いマントに身を包み、 ヒールを履き、 口は一切開かない。 そのために、さっきからうるさいこの男がいるのだ。 「テメェらに雇われた“白薔薇の天使”だ。 っていってぇ!何すんだよ!ボケ‼」 私は、“白薔薇の天使”と言われたのが、 ていうかそれで相手に伝わったのが 嫌で嫌で仕方なかったので、肘でどついてやった。 「お入りください。 そちらの男性は外で待機です。」 「おう。行ってこいバカ」 え、ぶん殴っていい? こちとら天才美少女天使エンジェルだぞ? (↑都合いい) ナメてんのかポンコツ野郎! そう叫びそうになったが、 下っ端に声を聞かれる訳にもいかないので もうおとなしく倉庫の中に入った。 「“白薔薇の天使”様がいらっしゃいました。」 黒いスーツを着た男が、 倉庫の中にいる数人の男たちに声をかけた。 おいおい、バカなの? あのポンコツ野郎。 ここ、梵天じゃなくてホストだろ? だって、顔だけで食っていけそうな男ばっかだぜ? あ、うそうそ、前言撤回。 あのピンクはラリってるし、 全員スーツのポケット? は膨らんでいる。拳銃だ。 あと全員タトゥーいれてる。 白髪で私同様目に隈が刻まれた奴は、 多分、ここのボスだな。 私は下っ端がいなくなったのを確認して、 黒いマントを脱ぎ捨てた。 一応下にはギチギチのスカートとスーツと言う 何とも秘書が着てそうな服だ。 『今回あなた方に雇われた“白薔薇の天使” とか言う胸くそワリィあだ名を付けられた かわいそうな女ですどうぞよろしく』 「「「「「……」」」」」 は?いや、何か言えYO。 体の上から下までジィーって見られんの マジでムカつくんだけど。 『あの、何か? あ、そうそう、ところで試験って何?ふざけてんの?』 「ふざけてンのはテメェだろうが。 何でこんなひょろい女がここにいるんだよ。」 『お前らに雇われたから!!!』 そっちが呼び出したんだぞ? 私の楽しい楽しい時間を奪ってまで。 「まぁ殺せば良いだけなんだけどよぉ」 『あーー、もうダメだ、煙草がねぇとやってけねぇ! めんどくせえ!何で私がちまちま煙草に 火ィ着けなきゃいけぇねんだよ!』 遂に不満が爆発しました☆
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