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ニキ
ニキ
ニキ
屋敷の者が皆 寝静まった頃
彼の嬌声と水音が広い屋敷に響く。
今夜はいつもより手酷くされているのか 濁点が目立つ
白井
彼の付き人となって早3年。
初めの頃は、よくこんな事をやれるなと
このような主人に仕えて居られるなと 思って呆れていた。
でも今となって思うのは、唯
なぜこの方がこんな事をさせられているのか。
この方でなくても娼婦なんて腐るほど居る
それは男も同様、探せば何万と存在する
そんな中なぜニキ様が選ばれたのか
少なくとも、主人がニキ様を可愛がったことなんて一度もないし 痛めつけて下の処理をさせる以外に接触している気配もない。
そう思うと彼が不憫でならなくなる。
それと共に、なぜ逃げないのか ここに居続ける理由が解らない。
と言っても、はたして彼がいつから どんな経緯でこの主人に仕えているか等 知らないことが多すぎる。
そもそも下手に口を挟める立場でも間柄でもない
もしかしたら自分の思っている以上に 複雑な何かがあったのかもしれない
決して”ニキ様が従わされている”とも限らないのだ
だがそうだったとしても
毎晩傷だらけの彼の身体を見て思う
”何で自分には何もできないのだ”
せめて変わってやれればいいのに
ニキ
白井
ニキ
とは言っているが、その声はかすれている
白井
白井
今日もまた、私にできる事は何もない
ニキ
白井
ニキ
ふわりと微笑むニキ様
白井
いつもと違う表情に少し驚く
ニキ
白井
白井
ニキ
ニキ
口にパンを詰め込んでニキ様が話しかけてくる
白井
俺の言葉に、ニキ様は大急ぎでパンを飲み込む
ニキ
白井
俺はコップを手渡す
ニキ
白井
ニキ
白井
ニキ
白井
ニキ
いつも無表情なところを見ているからか、 不覚にも少しドキリとしてしまった
なんて、
白井
コンコン、
ニキ
白井
ニキ
白井
ニキ
白井
ニキ
白井
俺の声で、仕立て屋が数人入ってくる
あっという間にニキ様は剥かれ 次々と採寸されていく。
脱ぎかけたシャツの隙間から 乱暴されたであろう痕が見える
ドクンッ
白井
だめだ、近頃なんだかおかしい
今だって、傷ついたニキ様の姿少しに 少し欲情してしまった。
気付いていないだけで 俺にはそんな趣味があったのか
はたまたニキ様に好意があるのか
どちらにせよ、これがニキ様に知られたら
ニキ様には嫌われて距離を置かれ
報告でもされれば 主人に追い出されてしまうだろう
どう転んだとしても
もうニキ様の傍には居られなくなる
それだけは嫌だ
何があっても。
だから、
自分を殺せ