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気づいてあげられなくてごめんね

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気づいてあげられなくてごめんね

1 - 気づいてあげられなくてごめんね

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2019年07月11日

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私がインターネットで見つけた いいと思った感動するお話

私の母は、とても厳しい。身の回りのことは全部自分にやらされていた。

勉強も部活も1番じゃなきゃ気が済まない。

定期テストで2番をとると

2番は敗者の一番だ。

と、すごく怒られた。

いつだって母は誰かと比べた。

私よりも上の人。

どれだけ点数をとっても、いい結果を残しても母は笑顔を見せてくれなかった。

1番1番1番1番、、、

プレッシャーで円形脱毛症になり声も出なくなりかけた。

しかし私は、その他にも問題を 抱えていた。

いじめ

学級長などに選ばれていた私は、前で話すことが多かった。

多感な時期の中学生は出る杭は打ちたくなるものだ。

毎日地獄だった。

そんなある日。帰ろうとして教科書をリュックに詰めようとすると机の中に教科書が1冊も なかった。

血の気が引いた。

探し回ると、洗面所の蛇口から水が勢いよく飛び出ていてその下に私の教科書があった。

お母さんに怒られる。

それしか思わなかった。

それでも帰るしかなかった。

家に着いて欲しくない、

本気でそう思った。

しかし、家に着いてしまった。

案の定、母の車は家にあった。

ずぶ濡れになって所々破けている教科書を母の前に出し、私は土下座した。

ごめんなさい。

ごめんなさい。

と、唱えた。

頭は真っ白だった。

母が私の前に座った気配がした。

殴られる、そう思った瞬間、母が私を抱きしめた。

ぐっぐっと、母の嗚咽が聞こえた。

ごめんね

ごめんね、

気づいてあげられなくて

ごめんね

と、母が泣きながら私に謝ってきた。

毎日死にたいと思ってた。

生きる意味がわからなかった。

なんで頑張ってるのかもわからなかった。

でも、私は悲しくて悔しかったんだなあと思った。

私も涙が止まらなくなった。

久しぶりに母の腕の中で泣いた。

それから私は学校に行かなくなった。

世間体ばかり気にする母が休職してまで私といてくれた。

今、私は県内で1番の進学校にいる。

恩返しをしたい。

いい会社に入って母を楽にしてあげたい。

目標がある勉強はとても楽しい。

あの時抱きしめてくれた母の匂い、力強さ、私は絶対忘れない。

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