テラーノベル
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ザッ……ザッ……
森の奥、枯れ葉を踏むかすかな足音。 よろけながら、それでも前へ進もうとする小さな影
あお
肩で息をしながら、擦りむいた足を引きずる。
それでも歩みを止めなかった。止まったら、本当に終わる気がして。
あお
枯れた枝を踏んだ音――じゃない。違う。
これは……別の、何かの足音。
あお
と、次の瞬間。
トルテ
背後から聞こえた、澄んだ声。
振り返ったあおの目に飛び込んできたのは、銀色の髪、狐耳、そして――ふわふわの九尾の尻尾。
あお
トルテ
あお
トルテ
あお
トルテ
あお
トルテ
あお
ふらりと倒れかけたあおの身体を、トルテが素早く受け止める。
トルテ
あお
トルテ
あお
トルテ
あお
トルテ
あお
トルテ
あお
トルテ
あお
トルテ
トルテ
あお
トルテ
あお
トルテ
あおの体を軽々と抱き上げると、トルテはふわりと森を駆けた。
その胸に抱かれたあおは、すでに半分意識を失いながらも、微笑んでいた。
あお
その声は、確かにトルテの胸に届いた。
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