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【バタンッ】
契約してる会社のCM撮影と、番組収録を終え自宅のソファで一息ついてると口煩いマネージャーからメッセージの嵐.
あまりに口煩いもんだから caca(メッセンジャーアプリ)のプロフィール名と電話の登録名を鴉男に変更してやった.
芸能の道を歩いて俳優人生を自由気ままに歩んで来た俺にとって1番厄介な存在.
こんな俺に疲れてマネージャーが何人も変更されて来たっていうのに、この鴉男は担当して来年で3年目を迎える.
送迎の時、運転は上手い方で移動時間中休憩したい俺にとっては最高だし 渋滞を回避する裏道を幾つも知っている.
売り込みの方は、 まぁある程度知名度が高いからそこまで苦労はしてないだろう.
スケジュール管理は..... まぁ、ここまで来れば分かって来ると思うが細すぎてウザったいぐらいだ.
とにかく抜け目のない、 隙のない奴.
頼りになる一方で息苦しく感じる時もある.
だからわざとからかったり、 困らせることをして仕事を増やしている.
𝗦𝗚 .
既読だけ付けて、返信はシャワー後にでもするか.
【🚿】
【バタンッ】
湯上りで濡れた額と髪をバスタオルで軽く拭きながら就寝用のスボンだけを履き
上裸で首からタオルをかけながら寝室へ戻り、鍛えたシッスクパックの間を水滴が垂れていく.
髪を濡らしたまま、ワイヤレス充電器の上に置いてあるスマホを手に取りフォルダをタップする.
今日こっそり テヒョン の描いてる姿を隠し撮りした写真. 真剣に絵を見つめる顔は美しく、凛としていた.
たまに見せる冷たい態度が更に自分を惹き込ませる. 冷たくされて惹かれるなんておかしな話だが、神秘的な雰囲気が堪らなく惹かれるのだ.
𝗦𝗚 .
まるで彼を見た時、長い間求めてたパズルの最後のピースがハマったようだった.
こうしてる間も考えるだけ会いたくなってしまう. どこに居ても、無意識に会いに行ってしまいそうだ.
𝗖𝗮𝘁
𝗦𝗚 .
𝗦𝗚 .
一目惚れし去年飼い始めたスコティッシュフォールドの白猫 クルム. 所々グレーの毛も混ざっていて雲のような子だった.
ずっしりとした体に丸っとした輪郭. 賢くて俺の傍を離れようとしない.
寝室にやって来た クルム を膝に乗せ、持ち上げる.
𝗦𝗚 .
𝗖𝗮𝘁
➥ 𝗡𝗲𝘅𝘁 𝗗𝗮𝘆
𝗝𝗠 .
𝗝𝗠 .
𝗝𝗠 .
𝗝𝗞 .
𝗝𝗠 .
𝗝𝗠 .
𝟳:𝟯𝟮
𝗝𝗞 .
𝗝𝗠 .
𝗝𝗞 .
𝗝𝗞 .
𝗧𝗛 .
キッチンで紅茶を入れてる テヒョイヒョン を睨むと ヒョン は肩を跳ねらせ目を逸らし背中を向けた.
𝗝𝗠 .
𝗝𝗞 .
昨晩酔った テヒョイヒョン のお巫山戯でベランダに閉じ込められてしまった僕. 閉じ込められてから3分後辺りまではからかってるんだろう、そう思った.
でも〔おやすみ〕と言ったきり戻ってくる様子が無く、徐々に嫌な予感がしてきて窓を叩いたり 電話をかけたりした.
閉じ込められて20分後、 この時には全てを察して ヒョン にむかつき始めた.
𝗝𝗞 .
𝗝𝗞 .
𝗝𝗠 .
𝗝𝗠 .
𝗝𝗠 .
𝗧𝗛 .
𝗝𝗞 .
𝗝𝗞 .
𝗝𝗞 .
𝗝𝗠 .
𝗝𝗞 .
𝗝𝗞 .
𝗧𝗛 .
𝗝𝗞 .
𝗝𝗠 .
𝗧𝗛 .
𝗝𝗞 .
𝗧𝗛 .
𝗝𝗞 .
𝗧𝗛 .
𝗝𝗠 .
【ガチャンッガチャ】
撮影準備で慌ただしい. 今朝 ソギョルヒョン のマネージャーさんから連絡があって「住所を送るから現場に来て欲しい」「詳しくはそこでお話します」と言われた.
機材や大人数のスタッフ. テレビでよく見るキャストの人達.
流石 ソギョルヒョン の新ドラマ. 有名人ばっかりだ.....
辺りをキョロキョロして右も左も分からずに困ってると
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗧𝗛 .
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗧𝗛 .
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗧𝗛 .
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗧𝗛 .
𝗧𝗛 .
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗧𝗛 .
ミンジュン さんに着いて行くと黒の現場用テント下に沢山の人が脚本を手に集まって居て 周りには衣装が何着もかけられたハンガーラック3つ. ACドラムコード、脚立、ディレクターチェアに姿見まであった.
奥には ソギョルヒョン らしき人がスタイリストの人と話していた.
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
人混みの中心に立ち黒のキャップを被りオレンジのフルジップジャケットを着た監督.
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
いざ監督に会うと耐え難い圧迫感に襲われた. 不安による緊張で身を震わせ ミンジュン さんが僕を紹介してる間も僕は監督と目を合わせるのが怖かった.
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
ミンジュン さんに言われレザートートバッグからキャンパスを出そうと手を入れると
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗧𝗛 .
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗧𝗛 .
やり場の無い不満が身体中を駆け巡る.どうして作品も見てない人からここまで言われなきゃいけないんだろう.
僕は、頼まれてやると言っただけなのに.心外だ.
罵倒する言葉を堪えることしか出来ない悔しさで歯を強く食いしばる.
ミンジュン さんと監督が揉め続け、 仕舞いには怒り狂った監督から「出てけ」と言われる始末.
𝗦𝗚 .
𝗧𝗛 .
𝗧𝗛 .
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
プライベートのコンマヘアーとは違う雰囲気のシンプルな七三分けで片側をバックに流しフォーマルなスタイリングな ヒョン.
体中の力が抜けてくような安心感.
ヒョン は僕を隠すように前に立ちまるで守ってくれてるようだった.
𝗦𝗚 .
𝗦𝗚 .
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗦𝗚 .
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
僕が今日来ること聞いてなかったんだ.....やっぱりプロがいいよな、誰だってそう思う.当たり前だ
テント内から出て撮影に戻ろうとする監督、〔帰ろう〕そう思った時だった.
さっきまで監督と揉めてた ソギョルヒョン が突然頭を下げ監督の前に立った.
𝗦𝗚 .
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗦𝗚 .
𝗧𝗛 .
それ言っちゃっていいの ??!! 本当に下ろされちゃうよッ
𝗠𝗮𝗻𝗮𝗴𝗲𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗦𝗚 .
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗧𝗛 .
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗧𝗛 .
𝗧𝗛 .
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗗𝗶𝗿𝗲𝗰𝘁𝗼𝗿
𝗦𝗚 .
𝙏𝙤 𝙗𝙚 𝙘𝙤𝙣𝙩𝙞𝙣𝙪𝙚𝙙 ⇢⇢