今世の私にサヨナラ

三ツ谷は私の家庭の状況を理解してくれる同級生だ

ｽﾞｷｯ

そういうと、軽々しく沙耶を持ち上げてしまう

そのまま三ツ谷の部屋へ向かった

ルナとマナの部屋を静かに抜けて、カーテンを開けると三ツ谷の部屋に入る

ブランケットをくれたので羽織る

数分すると、三ツ谷が戻ってきた

顔・腕・背中の手当をしてくれて、次は足の手当をするところだ

正直、こんな生活が数年続けば慣れるけど、思えば結構辛かった

「我慢」

昔から我慢、我慢ばかりの生活だった

父の前では最近泣かなくなった

それは、感情が消えてるから

いつものように家事をこなしてお風呂に入り、寝る

寝れば朝になる

当たり前のような生活には「我慢」もたまには必要

たまに……？

違う。

「たまに」じゃない。

「いつも」我慢している

だからこそ、三ツ谷のその一言にいつも救われる

その一言で今日耐えた分の涙が解放され、いつの間にか泣いていた

泣いてる間、三ツ谷はそっと私を抱き締めてくれて優しく言葉を掛けてくれた

♡200 𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩