一覧ページ

夜猫🌸依頼事務所～厄災の魔女～

第46話 - 第46話『不穏』

2022年06月26日

#オリキャラ

#戦闘

#ファンタジー

#一次創作

🌙夜桜猫🌸

～夜猫依頼事務所～訓練場

木曜日

猫船

いち、にぃ、さん、よん！

猫船

ご、ろく、しち、はち！

猫船は準備運動をしていた。

昨日、事務所では、本日から互いに手合わせを行い、突撃に向けて準備するようだ。

猫船

よしっ！

猫船

(準備運動OK！)

夜桜

…OKか？

猫船

うん！

カチャンッ

ポワッ

夜桜は刀の棹を外し、構える。

対して、猫船は空中に複数の水色の魔法陣を展開する。

夜桜

…じゃあ、
始めるぞ。

第46話

『不穏』

チャリリリッ！

夜桜

……。

夜桜は向かってきた黒い鎖を華麗に避ける。

猫船

……。

猫船

(準備完了！)

ダッ！

猫船は双剣を構え、夜桜に向かって走り出した。

夜桜

(…無謀備で
こっちに来るのか。)

グッ！

夜桜

ッ！

夜桜は足を動こうとするが、何かに引かかっていて様子で動かない。

だが、足にはひかかっているものは何もない。

夜桜

これは…

猫船

(今だ！)

その隙に猫船は双剣を抜き、夜桜に勢いよく振るう！

ガッ！

はずだった。

猫船

うわぁっとっ？！

バタンッ！

桜は足元で何かにつまずきバランスを崩し、

そして、盛大に転んだ！

猫船

…痛い…

夜桜

大丈夫か？

猫船

う、うん…

猫船はゆっくり立ち上がり、ズボンについた泥を払う。

夜桜

…透明な鎖か。

猫船

あれ、
見えてる！？

夜桜

見えてないが、
魔力を感じる。

夜桜

まぁ、足が
動かなくなるまで
気づかなかったがな。

猫船

凄い？

夜桜

凄い。

猫船

(えへへっ、
褒められた。)

夜桜

ただ、

夜桜

それに
つまずいて転ぶのは
どうにかしないとな。

猫船

ギクッ、

夜桜

…剣の腕は
特に問題ない。

夜桜

問題は戦闘中に
自分の見えない鎖に
つまずいてコケたり、

夜桜

自分で設置した
魔法陣の場所を
忘れる事だな。

猫船

(魔法陣探してたのも
バレてたんだ。)

夜桜

戦いの場では、
待ってくれる
優しさはない。

夜桜

1つでも
ミスすれば、
死ぬぞ。

猫船

うん…。

猫船

(気を引き締めないと。)

夜桜

…そろそろ
解除してくれないか？

夜桜

動けん。

猫船

あっ、
ごめんね！

ポワッ

猫船は夜桜に巻きついた鎖を解除した。

夜桜

俺はどうだった？

猫船

強い、素早い、
隙が全然ない！

猫船

問題点は、
見つからない。

夜桜

……。

猫船

あ、そういえば
魔法は使わないの？

猫船

変身には
時間かからないし、
使ったらもっと
強いくなるよ！

夜桜

特質と一緒に使うと、
お腹の減りが
早いからな…

猫船

あ、そうなんだ…

猫船

(戦闘中に
お腹空いて倒れたら
大変だね。)

夜桜

だが、使えるのを
増やしておくか。

夜桜

あったら、
何かに役立つからな。

猫船

そうだね！

夜桜猫

失礼します～。

夜桜猫

夜桜、
白樹さんから電話。

夜桜

…要件は？

夜桜猫

聞いてない。

夜桜猫

でも、ちょっと
焦ってる感じだった。

猫船

(焦ってる？)

夜桜

…桜は
青影と手合わせな。

夜桜

確か川エリアで
自習練している。

夜桜

今は闇桜が
いないからな。

猫船

うん、
分かった！

夜桜は夜桜猫と共に訓練場を去って行った。

猫船

えっと…、
川エリアは
あっちだね。

猫船

青影君の所へ
レッツゴー！

～訓練場～川エリア

猫船

(なんかここら辺、
ちょっと気温が
低い。)

猫船

(…気のせいかな？)

猫船

(あ、青影君
発見！)

青影は小川の近くにある石に座っていた。

青影

……。

猫船

青影く…

ビュウウゥッ！

猫船

(さ、寒い…)

パキパキッ

青影の方向から冷気が流れ来ている。

よく見ると、彼の周りの地面から鋭い氷柱が出現し、近くの小川の水は凍っていた。

猫船

(青影君、
凄い怖い顔
してる。)

猫船

あ、青影君～。

猫船は青影に呼びかけるが、反応はない。

猫船

(聞こえてないのかな？)

猫船

青影君～！

青影

……。

猫船

青影君、
気づいて～～！！

猫船

お～～～い！！

青影

……。

猫船

あ、お、か、げ、君～～～～～！！！！

青影

ッ！

青影は驚いた様子で猫船の方を振り向く。

直後、冷気が弱まりおさまった。

猫船

(暖かくなった。)

青影

お疲れ様です。

猫船

ずっと何度も
声かけてたんだけど、
聞こえてなかった？

青影

すいません、
全然気づきませんでした…

猫船

考え事してたの？

青影

はい…。

猫船はふとしゃがみ、小川の凍った水を握った手で軽くコンコンッと叩いた。

猫船

…凄いカチカチに
凍ってるね。

猫船

(スケート出来そう。)

青影

戻しますね。

ポワッ

青影が凍った小川に触れると、氷は解け水が流れ始めた。

猫船

(そういえば、
この水は青影君の
魔法じゃないよね？)

猫船

(でも、
凍ってるって事は…)

猫船

水があれば、何でも
凍らす事ができるの？

青影

そうですね。

青影

水分を含んでるものなら、
何でも凍らせる事が
出来ると思います。

青影

後は水に触れて…

ポワッ

青影が小川の水に触れると中から水の玉が空中に浮かび上がる。

青影

こうやって
操る事も出来ます。

猫船

わぁお～！

猫船

(こんな事が
出来るなんて、
凄いな～！)

猫船

(なんか物語に
出てくる水の
精霊さんみたい！)

猫船

あっ、

猫船

(もしかして…)

猫船

青影君は、
水の精霊さん
だったりするの？？

青影

へ？

猫船

いや、
水の神様？

猫船

水神様？

猫船は想像を膨らませながら目をキラキラして青影の返答を待っている。

青影

…残念ながら、
どれも違います。

青影

俺は人間です。

猫船

そうなの？

青影

はい、多分…

猫船

(多分？？)

青影

ところで、
何か用があって
来たんですよね？

猫船

あっ、そうだった！

猫船

えっとね…

猫船

昨日、メンバーの
皆と手合わせを
する事なったでしょ？

猫船

さっきまで
夜桜と手合わせを
してたんだけど、

猫船

次は青影と
するように言われたの！

青影

あっ、なるほど。

猫船

今、大丈夫？

青影

全然大丈夫です。

猫船

双剣とゴム製の
ナイフ使っていい？

青影

はい。

青影

俺は拳銃と警棒を
使いますね。

猫船

了解！

二人は間隔を空け、構える。

猫船

じゃあ、
始めるね！

青影

はい。

猫船

……。

ポワッ！

チャリリリッ！

猫船は上空に魔法陣を展開し、青影に向かって真っ直ぐ鎖を放った。

青影

……。

ポワッ

青影はそれを避けて、青色の魔法陣を展開する。

すると、魔法陣から、水の玉が出現し猫船の方へ向かってきた。

猫船

(あれに
当たらない方が
いいよね。)

猫船

(凍っちゃうから…)

猫船は近くの樹に魔法陣を埋め込むと、回避し走り始める。

樹の魔法陣からは一瞬、鎖のようなものが伸びているのがみえる…

猫船

(相手に
バレないように
1周して、)

猫船

(攻めるときに
動けなくすれば…)

ジャボンッ！

猫船

ッ！！

猫船は突然の水の音に驚き、振り返る。

すると、出現した水の手が猫船へと襲いかかってきている姿を目にする！

猫船

うわぁっと！

ブンッ！

猫船は間一髪に回避した。

猫船

(あ、危なかった…)

青影の方を見ると、彼は川の水に触れ魔法を使っていた。

猫船

(青影君の近くの川と
私の後ろの川は
繋がってる…)

猫船

(だから、
遠くても水が
操れるんだね。)

ブンッ！！

次々に水の手が襲いかかるが、猫船は回避しながら目的の場所に到達した。

猫船

(…青影君、
氷の魔法は
使わないのかな？)

猫船

(水魔法だけじゃ
簡単に避けれちゃう。)

ポワッ

猫船は樹に魔法陣を埋め込んだ。

猫船

よしっ、

猫船

(これで準備完了！)

猫船

(次は失敗しない！)

ダッ！

猫船は双剣を取り出し、青影に向かって走り出した！

ポワッ

青影は警棒を取り出し、氷剣に変形させる。

猫船

(今だ！)

チャリリリッ！

青影

ッ！？

樹に埋め込んだ　魔法陣が発動し、

透明な鎖が青影の身体を縛る。

青影

ぐっ、

チャリッ！

猫船

はぁっ！！

ブンッ！

バキンッ！！

猫船

ッ！

ギンッ！！

青影は鎖を壊し、

氷剣で猫船の双剣を止めた。

猫船

(青影君は
鎖壊せるんだ。)

猫船

(じゃあ、
壊れない鎖じゃ
ないと駄目だね。)

バキンッ！

猫船

え、

それは突然であった。

青影から異様な気配を感じ、猫船の身体にゾワゾワと寒気が走る。

猫船

(何、これ…)

ガッ!

猫船

ッ！？

ゴンッ！

猫船

ッ

青影

ッ！？

物凄い力で双剣が弾かれ、

猫船のおでこに直撃する！

猫船

い、痛た～いっ…

青影

す、すいませんっ！！

青影

ちょっと弾くの
強すぎてしました…

猫船

だ、大丈夫…

猫船

(今のは、
何だろう？)

猫船

(青影君が
ちょっと怖かった気
がする…。)

現在の青影には先程の気配を感じない。

猫船

(…気のせい？？)

ズキズキッ

猫船

(…それより、
おでこが痛い～。)

青影

かなり赤く
なってますね。

ピタッ

青影は猫船のおでこに手を当てた。

猫船

(あ、冷たくて
気持ちいい…)

青影

吐き気や目眩は
ありますか？

猫船

全くないよ。

青影

じゃあ、
このままの状態で
医務室に行きましょう。

青影

何かあったら、
大変なので…

猫船

うん…

猫船

(手合わせは
中断だね…。)

夜猫🌸依頼事務所～厄災の魔女～

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

0件

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう！

🌙夜桜猫🌸

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

夜猫🌸依頼事務所～厄災の魔女～

第46話 - 第46話『不穏』

作者の他の作品すべて見る

#オリキャラの新着小説
一覧

関連するタグ

夜猫🌸依頼事務所～厄災の魔女～

第46話 - 第46話『不穏』

作者の他の作品すべて見る

#オリキャラの新着小説一覧

関連するタグ

#オリキャラの新着小説
一覧