パシッ
紬
ッ、!?
確かに飛び降りたはずだった
でも、私は落下途中でピタリと止まった なにが起こったのか分からなかった私は 上を見上げた
冴
阿呆ッ
そこには冴がいて 私を腕を掴んで引き上げようとしていた
紬
ッ、はなしてッ!
冴
誰が離すかよ
冴
俺を人殺しにしたいのかよ
紬
ッ、
じゃあどうしたらいいの? こうやって冴が目の前にいるだけで 胸が苦しくなるっていうのに、
もうお願いだから 私の前に現れないでよ
私の好きな冴に会いたくなっちゃうじゃん。
紬
うッ、
紬
うぁぁぁッ、
冴
、げッ。
大好きが溢れて 会いたいが溢れて 悲しいが溢れて 私は大粒の涙を流した
そして
紬
た、すけ、て、ッ
思ってもないはずの言葉を言ってしまっていた
冴
言われなくてもそのつもりだ