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東京の夜は、眩しくて、うるさい。
小刻みに響く電車の振動音と、あちこちから聞こえる談笑の声が煩わしくて、私はイヤホンの音量を少しだけ上げた。
私
私
あんなに大好きだったこのメロディーが、 この歌詞が、この声がーー
今はますます、私の気持ちを沈ませる。
私
車窓の外にレインボーブリッジが見えてきた。
その奥にそびえ立つ東京タワーは、なんだか誇らしそうに煌々と東京の夜空を、赤く染め上げている。
私
涙を堪えるのが手一杯で いつの間にか心の声がポロッと出てしまっていた。
慌てて辺りを見渡すと、数人の乗客から、 ちらちらと訝しげな視線を感じる。
私
私
私
三日月
三日月
三日月
三日月
19:13 三日月が退会しました
あいる
19:13 あいるが退会しました
小宮
19:13 小宮が退会しました
19:14 マリリンが退会しました
19:14 ちゃすが退会しました
19:14 ☆miyuki☆が退会しました
19:14 楓が退会しました
19:14 ハム吉が退会しました
19:14 Mocoが退会しました
19:14 ちび犬が退会しました
19:14 メグメグが退会しました
19:14 まめが退会しました
みな
私
みな
みな
私
みな
私
みな
みな
私
みな
みな
私
みな
みな
みな
みな
私
みな
みな
車内アナウンス 「次は......きさらぎ駅......きさらぎ駅......」
私
はっとして顔を上げ、私は自分の目を疑う。
そこにあったのは、焼けただれた鉄のように色褪せた世界だった。
私
不快なブレーキ音を響かせて、 電車は、ゆっくりと速度を落とす。
恐る恐る車内を見回すが、 私以外には、誰もいないようだ。
私
私
私
非通知
応答なし
みな
みな
みな
みな
みな
みな
みな
みな
私
私
ガタンゴトンガタンゴトン
ギィィ
ガタンゴトンガタンゴトンガタンガタンゴトンガタンゴトン
『だぁ〜れだ?』
『ふふ』
私
どさっと倒れ込んでしまった。 その得体の知れない何かを見れば見るほど場のやりようのない恐怖が湧いてくる。
私
私
私
銃を持った男
私
ダンッ
銃を持った男
ガシャン
私
銃を持った男
銃を持った男
銃を持った男
ジャキッ
銃を持った男
ガガガガガガガガ
私
私
銃を持った男
私
銃を持った男
必死に涙をこらえていると、 そこでようやく、男が私の存在に気づいた。
小首を傾げ、こちらを見下ろしながら、 つかつかと目の前まで歩み寄る。
その鋭く澄んだ黄金色の眼差しには、無機質な殺気が込められていた。
私
銃を持った男
私
私
銃を持った男
私
彼は、私の腰を後ろから掴むと、ひょい、と肩に担ぎ上げ 割れた窓ガラスの方へと歩き出した。
私
私
私の言葉に耳を貸す様子もなく、彼は窓際までやってくると そのまま座席に足をかけ、外をうかがう。
焦げ付くような異臭が、鼻をかすめる。
そこには、赤い霧がかかった、不気味な空間が広がっていた。
私
私
私
銃を持った男
私
私
銃を持った男
私
銃を持った男
彼は両腕で私を持ち上げ、大きく振りかぶった。
三白眼の男
銃を持った男
三白眼の男
銃を持った男
私
私
まるで荷物のように投げ捨てられ、 私は座席に倒れ込む。
私
三白眼の男
三白眼の男
銃を持った男
三白眼の男
銃を持った赤髪の男が、隣の窓ガラスを殴りつける。
三白眼の男
粉々になった破片を素手で拾い上げ、彼は窓枠を飛び超えると、 そのまま濃霧の中へと消えてしまった。
三白眼の男
車内に残った男は、大きく伸びをすると、今度は姿勢を正し、両膝を床に落とした。
男は横笛を手に取り、 ひとつ、ふたつと音符を吹き響かせる。
私
私
どこからともなく、雨露の香りを感じた、 次の瞬間......
がぼっ、と口から、気泡が漏れる。
私は、いつの間にか、水の中にいた。
私
私
車内アナウンス「............ざいました」
車内アナウンス「間もなく、終点、新橋、新橋です」
私
聞き馴染みのあるアナウンスの声で、私は我に返った。
なぜか外は明るいけれど、ここは間違いなく、いつも通りの電車だ。
私
三白眼の男
私
振り返った拍子に、足がもつれて視界が傾く。
三白眼の男
私
咄嗟に体を支えられ、なんとか転ばずに済んだものの、 右足の痛みは、まだ残ったままだ。
三白眼の男
三白眼の男
三白眼の男
三白眼の男
三白眼の男
私
三白眼の男
私
三白眼の男
私
三白眼の男
私
彼は手に持っていた、小さな瓶から、 マッチを1本取り出し、再び火を点けた。
三白眼の男
私
私の答えが気に入らなかったのか、 彼は眉を寄せながら、真剣な表情でこちらを見つめている。
三白眼の男
また、炎が吹き消された。
私
私
私
理解不能な出来事の連続と、 未だに痛む右足への不安に、 私はひとまず、深呼吸する。
私
三白眼の男
私
私
三白眼の男
三白眼の男