俺達の母親が出ていったのは
まだ俺の物心が着いたばかりの頃で、 青たちはまだ幼児だった
母親は出ていく一ヶ月前までは 普通の優しく強い母親だった
でも、浮気相手に洗脳され 物事の判断が上手くいかなくなっていた
そのまま浮気相手と出ていき 残されたのは父と小さい俺達だけ
王族ということもあり 乳母を雇っていたので乳の心配や 育ちの心配はなかった
でも物心が着いたと言え 母親がいなくなった寂しさは消えない
俺は毎晩、 泣きじゃくっていた
それを慰めてくれたのは 紫くんや黄くん達で
もう一人が母親のお腹の中にいた 俺のもう一人の弟だった
きっとそれが
桃くんだ
父は気づいていた
きっとその子は 父親が違うことに
でも父はその事について 母親に追求しなかった
父は優しく寛大な心を持つ人物だ
" お腹の子が無事なら "
そう考えたんだと思う
でも母親は出ていった
お腹の子の無事も分からない
だから父は病死する 少し前まで俺たちに
「 あの子がもし泣いていたなら 幸せじゃなさそうだったなら 手を差し伸べなさい 」
そう言っていた
だから俺は一人で こっそりと 桃くんの行方を探していた
それで見つけたんだ
だからあの日 紫くんに全部話して 桃くんを引き取ることにした
でも一番驚きだったのは
桃くんの戸籍があること
しかも苗字は父の苗字だった
母さん特有の少し歪な字で
名前も ちゃんと " 桃 " って書いてあった
だからきっと母さんは 桃くんのことを思い過ぎたんだ
でも暴力を振るわれていたことも 調査でわかっている
でも見る限り 急所はあえて外している
だから心に余裕が無かったんだ
それだけで済まされる 話じゃないことは 分かってる
でも
そう思うことにした
愛情深かった母さんのことだ
きっと きっと 桃くんのことを大切に思ってる
じゃなかったら 人身売買を行う店に居ない
少しでも幸せになる可能性を見て そこに入れたんだと思う
絶対幸せにしてみせるよ
父さん
店に希望を託したのは 間違ってなかったよ
母さん
絶対、たくさん 笑えるようにするからね
桃くん
赤
母
赤
母
母
赤
母
赤
母
母
赤
母
母
母
赤
母
赤
母
母
母
赤
母
赤
赤
赤
赤
赤
赤
桃
赤
赤
赤
赤
ムカデ、どっか行きました…
って言うか壁にいたから どうやって捕まえようかも わかんないし…
初めて家にムカデ出たしで 頭がパニックだった…………
まぁ、数日経って被害ないし 多分出ていったよね
うん!! そう思うことにする!!
じゃあね!!!
コメント
2件
お母さんめっちゃ悪い人かと思ったけど、、そんな事無かった!良かった