夢
……
誰もいない教室。
硝子はサボり
五条くんは任務だって言ってたっけ
夏油くんも任務なのかな。 今日見てないし…
窓から見えるザーザー降りの雨に視線を向けると気分が憂鬱になる
夢
……帰ろうかな…
ガタッと席から立ち上がろうとすると携帯が鳴った。
硝子からの連絡
大丈夫とだけでも返しておこう。
硝子
お疲れ、雨やばいけど大丈夫?
夢
平気!
夢
傘もって来てるから大丈夫
硝子
そこに夏油居ない?
夏油くん?
夢
居ないよ〜
夢
なんで?
硝子
いや…なんでもない
硝子
もっと酷くなるみたいだから早く帰ってきな
夢
はーい🙋
夢
夏油くん、ここにいたら良かったな…
居たら一緒に……
何考えてるんだろう。
変な感じ。 さぁ、誰もいない教室に居たところで暇だし 帰ろう。
傘を持って教室から出ると廊下だからなのか雨の音が際立って聞こえる。
夢
……
硝子と電話しながら帰ろうかな
のんびり窓の外をみながあら歩いていると 外に誰かの影が見えた。
多分きっと先生だろう
夢
……。
学校の昇降口の所に見覚えのある姿。
夢
……。
なんか女子が集まっている。。
……出ずらいししばらく待つ?
でももっと雨酷くなる前に帰りたい
夢
……。
まだ居る。
そんな女子が群がっている中心から聞き覚えのある声が聞こえた
夏油くん
悪いんだけど…傘は要らないよ
ありがとう
ありがとう
夢
……
女の子達がしょぼんとして退散していく
さすが夏油くん。
じっと見ていると 夏油くんと視線が合ってしまった。
夢
あ、え……と
夏油くん
待ってたんだ
夏油くんが私の方へ来る
夢
そうなの?
な、なんで?
な、なんで?
夏油くん
いや、傘忘れちゃったんだよね
夢
傘…1個しか持ってないけど
夏油くん
下駄箱見たら君がいるの分かったから
それで傘入れて欲しくて待ってたんだよ
それで傘入れて欲しくて待ってたんだよ
夏油くん
ダメだったかな
夢
全然!!
夢
むしろ待っててくれてありがとう
夏油くん
こちらこそありがとう
夏油くん
傘は私がさすよ
夢
ありがと
帰り道、夏油くんが傘をさしてくれた。
夏油くんは本当にずるいと思う







