一輝 かずき
そう叫んだのは、
5月2日の夕方、
学校の屋上にて
麻衣 まい
固まった私。
友達は良かったじゃんと肩を叩くも、
私にはウザかった
しかも、
一輝が叫んだのは、高校生の1年生全員が下校しようと、学校の玄関を飛び出した時。
一輝 かずき
男子生徒の皆は盛り上がってた。
それだけでも嫌だったのに、
学校内にいる2〜3年生が窓から顔を覗かせて、
見ていたのだ。
麻衣 まい
その場で嫌になり、私は走った。
笑った友達もいた。
けど、今はそんな場合じゃない。
とにかく、いち早く家に帰りたかった。
家に帰って私は姉に相談した。
麻衣 まい
奈々 なな
奈々 なな
麻衣 まい
お姉ちゃんの話だと、
高校1年生の頃、嫌いな男子に体育館裏に呼び出され、
告白されたそうだ。しかも、
その裏には男子友達が10人ほど隠れていて、
嫌いな男子がお姉ちゃんに告った瞬間、
10人ほど飛び出してきて、
(いくら、罰ゲームといけど、本当に告ったのかよー)と、
言ったらしい。
その時、お姉ちゃんは、
(私の時間を返してよ)と言ったが、
むしろ、笑われたと言う。
奈々 なな
麻衣 まい
私はこの話を聞いて、
お姉ちゃんのように悲しい経験をしないよう、
今日からもし告白された時に言い返す言葉を考えていた。
次の日、
一輝にはどんな顔をして会えばいいのか分からず、下を向きながら玄関まで向かった。
一輝 かずき
麻衣 まい
いきなり、後ろから声をかけられた私は、
つい驚いて、変な声を出してしまった。
一輝 かずき
やっぱり笑われた。
もう嫌だ。
また、逃げ出そうとした。
が、一輝に腕を掴まれ、逃げられなかった。
麻衣 まい
こんなところ、見られたら学校中に噂されるので、
避けたい一心で、叫んだ。
一輝 かずき
今度は一輝が恥ずかしくなり、一輝が早歩きで逃げ出した。
麻衣 まい
そんな事を小さな声でボソッと言うと、
後ろから、突き飛ばされた。
蒼井 あおい
友達の蒼井だ。
麻衣 まい
知らんぷりして歩き出すと、慌てて止めた
蒼井 あおい
麻衣 まい
さっきの事で友達にも当たってしまう今の私は、
凶暴だ。
蒼井 あおい
寂しそうに言う蒼井の声と顔に我慢できなく、吹き出す。
麻衣 まい
蒼井 あおい
蒼井は物凄く、驚いた顔をしてこっちを見ている。
それはそうである。
麻衣 まい
蒼井は初めて吹いた私を見つめて笑った。
蒼井 あおい
相変わらず、笑い方が不気味だ。
麻衣 まい
今度は、いきなり真面目な顔で言う私に驚いた。
蒼井 あおい
麻衣 まい
蒼井 あおい
蒼井 あおい
麻衣 まい
蒼井 あおい
麻衣 まい
麻衣 まい
焦ってアワアワしている私に優しく手を差し伸べる。
蒼井 あおい
その1言は女神だ!
麻衣 まい
今日の夕方の学校は、不安に感じる。
また告白されて、お姉ちゃんみたくなるんじゃないかと。
蒼井 あおい
麻衣 まい
蒼井 あおい
麻衣 まい
蒼井 あおい
私の悲しそうな顔に蒼井も悲しさそうな顔をする。
一輝 かずき
蒼井 あおい
いきなり怒る蒼井に動揺する一輝。
この光景はちょっと珍しい。
何故かと言うと、
一輝は過去に蒼井からイジメを受けており、
そのトラウマでこの2年間、喋ってないからだ。
あ、そうそう、私達3人は小学校からずっと同じ!
一輝 かずき
蒼井 あおい
一輝 かずき
蒼井の1個に足が1歩、後ろに下がる。
蒼井 あおい
一輝 かずき
蒼井 あおい
一輝 かずき
蒼井 あおい
どんどん攻めてくる蒼井に怖がる一輝。
一輝 かずき
そして、この物語を読んでいる君に問いかける。
君はこの物語が何を意味しているか分かるだろうか。
答えは簡単。blだ!
一輝が蒼井からイジメをウケテイタ
蒼井が一輝の事をセメル
そう、受けと攻めだ!
つまり、
一輝は元々、私になんか興味がなく、
蒼井に近づくために、
蒼井の友達の私をはめたのだ。
これだから青春は…