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顔の見えない交換日記

第9話 - お人好しエスケープ

778

2022年07月23日

#iris

#irxs

アミノ酸@低浮上

アミノ酸

どーも！

クエン酸

ども！！

アミノ酸

今回も長いんで注意です、、、

クエン酸

もう毎回長いやん、、、

クエン酸

いっそのこと普通だよねw

アミノ酸

それな

アミノ酸

お願い！！

！お願い！・通報やめて、、、・地雷さんはUターン！・物語の流れで一部病み要素あるかもです・ご本人様には一切関係ありません！

アミノ酸

ではどーぞ！

"小説家にはならない方がいい"

親は言った。

小さい頃から小説家になることが夢だった。

多分身近にあった職業が小説家だったから、という単純な理由だろう。

小説家になることが自分にとってたった一つの自慢になったからかもしれない。

母親の絵本を読んだのは幼稚園の頃。

母親の創るメルヘンチックな世界観の話が自分はだいすきだった。

父親の小説を読んだのは小学4年生の頃。

父親の小説はいつも表現が繊細で、まるでそこにいるような感情を抱かせた。

そしてそれと共に 2人の作品は世間からも評価されていた。

有名本作家の両親は自分にとって誇りであり同時に憧れだった。

"俺もこんな作品を書いてみたい"

そう思って小説を書き始めたのは 12歳の頃、、、だっけか。

できるだけ理想に近づける為に親の表現方法などを真似した。

13歳になった時小説を売った時は相当の騒ぎになった。

"あの2人の子供なら相当な文才だろう"とたくさんの人に俺の作品は読まれた。

当初出てきたのはたくさんの好評意見。

正直その時は浮かれていた。

だけど色んな人に読み込まれるうちにだんだん批評も増えていく。

クラスメート

なんか悠祐くんの小説読んだんだけどさー？私が大ファンの人、まぁ悠祐くんのお父さんの作品に似てたんだよねー、、、

クラスメート

え、まじ？www

クラスメート

そうそう、調べてみたらさ、表現の仕方がお母さんの童話にも似ててさー、、、

クラスメート

それって悠祐の才能じゃなくね？www

クラスメート

そうそう！しかも話の内容がお父さんのに似てたって言ったけどさ、正直あんまし面白くないんだよねーwwww

クラスメート

え、なにが"文才"だよww

クラスメート

多分ね、悠祐くんが評価されてたのは"親の七光り"って事だよw

クラスメート

親が凄いから自然と子供も凄いと思えちゃう訳ねー

クラスメート

なるほどw結局はあいつが凄いんじゃなくてあいつの親が凄いってだけかー。

ゆうくん

、、、

ゆうくん

(またか。)

自分の作品の出来が知りたかった。

書斎の重厚な扉にノックをかける。

ｺﾝｺﾝｯ

ゆうくん

父さん。

ゆうくん

俺の作品、どうやった？

父さん

、、、

父さん

父さんは今仕事中なんだ。
邪魔しないでくれ。

ゆうくん

、、、わかった。
ごめんなさい。

ゆうくん

(父さんも忙しいし、仕方ないよな。)

母さんのいるリビングに向かう。

ゆうくん

母さん。

キッチンで洗い物をする母さんに声をかける。

ゆうくん

俺の作品、はっきり言ってどうだった、、、？

母さん

、、、

ゆうくん

いいよ。

母さん

、、、だから"小説家にはならない方がいい"って言ったのよ。

母さん

あなたの作品はただの真似っ子。

母さん

私とお父さんの作品を真似しただけ。

ゆうくん

、、、

母さん

言われたことあるでしょう、"親の七光り"って。

ゆうくん

、、、ある。

母さん

そして、だんだん分かってきているでしょう。

母さん

あなたの作品がもう名も無き本になってきていることを。

ゆうくん

、、、わかってる。わかってる、けど、、、

母さん

人は当初あなたの事を"サラブレッド"と呼んだ。誰もが憧れる文才を持った少年、と。

母さん

でも今はそんなの名前だけ。

ゆうくん

、、、

母さん

あと、あなたが今書いてるの、見たわよ。

母さんが人差し指でｺﾂｺﾂｯと机に置かれていた原稿用紙を指す。

母さん

あなた、まねっこを直そうとしたんでしょ。

ゆうくん

う、、うん。

母さん

それ自体は偉いけど、直すことが難しかった、と。

母さん

文脈もバラバラ。表現も曖昧。
ストーリーの筋合いが通っていない。

母さん

これから親の作品に囚われ、
周りの目を気にして生きていく事になる、、、

母さん

やっぱり小説家になんてならせるんじゃなかったわ、、、

ゆうくん

、、、(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…)

母さん

、、、ごめんなさいね。

母さんの優しさと厳しさが身に染みる。

母さんの隣に置かれた原稿用紙をかっさらうようにとって玄関に走る。

ゆうくん

っ、、、ｸﾞｽｯ

ｶﾞﾁｬｯ

降りそそぐ雨が髪を湿らせる。

ゆうくん

(傘、、、置いてきちゃった)

ゆうくん

、、、

俺、、、どうやったら、、、

ゆうくん

ははっ、、、

ゆうくん

何が俺もこんな作品を書いてみたい、だよ。

ゆうくん

全然、だめじゃんねぇか。

胸元に抱えた原稿用紙。

消しゴムの後がいくつも重なっている。

雨がぽつり、ぽつりと原稿用紙を染める。

ゆうくん

、、、(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ）

ゆうくん

ｸﾞｽｯ…

ゆうくん

(もう、嫌や、、、ｳｳｯ)

ﾋﾞﾘﾋﾞﾘｯ

原稿用紙をがむしゃらに破く。

バラバラになった原稿用紙。

ゆうくん

なんで、、、なんでっ、、、(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛｯ)

雨の日の小道には誰もいなかった。

耳に入ってくるのは雨音だけ。

ザアアアアアッ

ゆうくん

(雨、、強くなってきた、、、)

？？？

お嬢様！！どこにゆくのですか！

甲高い声が響く。

？？

しつこいなぁ、、、
だるいんやけど、、、

？？

しかも女やないし、、、
新人さんはこれやから、、、

気だるげな声が耳に入ってくる。

？？

で、君、大丈夫なん？

体に雨が当たらなくなった。

しょうくん

こんな雨の中突っ立ってたら、風邪ひくで？

傘を突き出される。

ゆうくん

！

しょうくん

入りなよ。

ゆうくん

あ、ああ、、、

しょうくん

もしかして、帰る家がない、、、とか？

ゆうくん

いや、、家、は、あるけど、、

ゆうくん

帰りにくいっていうか、、、

しょうくん

、、、じゃあうち来る？

ゆうくん

はぁっ！？

ゆうくん

そんな簡単についていけるわけないやろ！！

しょうくん

、、、

メイドさん

お嬢様！帰りますよ、、、！

しょうくん

あー、、、来た、、、だる。

しょうくん

あと、俺一応男やから、お嬢様って呼ぶのやめてくれへん？

メイドさん

、、、初兎様、その方は、、、？

しょうくん

うーん、1回連れて帰るわ。

メイドさん

は、はぁ、、、？

しょうくん

僕は初兎って言うんだ。
一応男。

ゆうくん

ゆ、、、悠祐、、です。

ゆうくん

(男、、、？)

しょうくん

じゃ、悠くん！行くで！

ゆうくん

えっあっ、ちょっと！

しょうくん

ええから、とりあえず、乗っとき？

しょうくん

スマホ、持ってないん？

ゆうくん

え、いや、、持ってるけど、、、

しょうくん

じゃええやろ！

しょうくん

行こっ！

ゆうくん

っ、、、

ゆうくん

でか、、、

連れていかれた先の家は大邸宅だった。

しょうくん

ほら、入るでー

ゆうくん

あ、、帰るわ、、

しょうくん

えー？なんで、、、？

ゆうくん

申し訳ないし、、、

しょうくん

ええんよ、俺がやりたくてやってるだけやし((ﾆｺｯ

ゆうくん

、、、///

しょうくん

な？

ゆうくん

お言葉に甘えさせていただきます、、、

ｺﾄｯ

目の前に置かれた紅茶。

ゆうくん

(洒落てんなぁ、、、w)

しょうくん

飲まんの？

ゆうくん

紅茶は苦手でな、、、

しょうくん

ふーん、、、
で、さっきからずーーーーっとぎゅっってしてるそれは何なん？

ゆうくん

あ、いや、、、別に、、、

しょうくん

じゃあ見してみ？

ゆうくん

やだ。

しょうくん

ﾑｯ

ｶﾞﾊﾞｯ

ゆうくん

うわっ、ちょ！

しょうくん

へへーん！とったでー！！

ゆうくん

ちょっとまじでやめろ初兎！！

しょうくん

ん？破れてるけど、、、文字がある、、、
もしかして悠くん小説書いとるん？

ゆうくん

だ、めっ！

しょうくん

なんで？

ゆうくん

失敗作やから、、、
もう読めないしな、こんなんじゃ

しょうくん

ん？まだ読めるで、繋げれば

ゆうくん

(金持ちって、、、よくわからんわ)

しょうくん

♪〜

しょうくん

出来た！！

ゆうくん

う、まじかよ、、、w

しょうくん

頑張ったかいがあるやろな、きっと。

しょうくん

、、、

彼が黙々とその"失敗作"を読む。

ゆうくん

(きっと、、面白くないだろうな、、、)

しょうくん

、、、

しょうくん

悠くん。

ﾄﾝﾄﾝｯ

目の前で張り合わされた原稿用紙をまとめる初兎。

ゆうくん

あ、え、うん、、、

しょうくん

すっっっっっごく面白かった！！

ゆうくん

、、、えっ？

しょうくん

物語の設定からまずかっこいいし、
フレーズひとつひとつがかっこいいんよ！

しょうくん

なんで失敗作なんやろ、、、って思うくr…
って、泣いとる！？

ゆうくん

、、、(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…)

しょうくん

えっ、僕なんかやな事言ったん！？
ちょ、大丈夫だから。ごめんな？
泣き止んでよ〜悠くん、、、

ゆうくん

あっｸﾞｽｯ、違うんやっ！ｳｸﾞｯ
ただ、嬉しくて、、、(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛｯ…)

ゆうくん

今までずーっと｢親の七光り｣とか｢失敗作｣って言われて来て、、、ｸﾞｽｯ(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛｯ…)

ゆうくん

だから、、、ﾋｯｸ、嬉しくて、、、(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛｯ…)

しょうくん

、、、そっか。((ﾆｺｯ

暖かくて優しい笑顔。

しょうくん

じゃあさ、僕の為に書いてよ。

ゆうくん

へ？

しょうくん

僕は悠くんの小説が気に入ったんや。
だからさ、この話の続き、読みたいなって。

ゆうくん

で、、その後3年間、、試行錯誤を繰り返しながらも初兎の為に書いてた、、、んだよ。

ゆうくん

でも、、、もう初兎は、、、(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛｯ…)

ゆうくん

生きてても仕方、ないやろ、、、ｸﾞｽｯ

ゆうくん

あれからずっと初兎の為に書いてきてたんやから、、、ｸﾞｽｯｳｯ、(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…)

りうらくん

、、、

赤髪の彼がナイフの先をこちらに向けてくる。

ゆうくん

(俺、、、殺されるんやな、、、)

ﾋｭｯ

ゆうくん

っ！

少し後悔を残しながらも歯を食いしばる。

ﾋﾟﾀｯ

ゆうくん

、、、え？

りうらくん

あれ？本気で殺すとでも思った？w

ゆうくん

あ、えっと、、

りうらくん

りうらは基本任務の時以外で人殺しはしたくないからね。

りうらくん

それに、

ｸﾙｯ

りうらが後ろを向いてなにかを呟く。

りうらくん

ﾎﾞｿｯ))りうらも同じだから、ね。

ゆうくん

なんて？

りうらくん

んーん。なんでもないっ！

ゆうくん

、、、

りうらくん

さて、どうやって仲直りすんの？

ゆうくん

でも、、もう初兎に、、、(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…)

りうらくん

、、、

りうらくん

さっきからあーだこーだうるさいなぁ、、、

りうらくん

泣くほど嫌われんのが嫌なら早く仲直りしなきゃでしょ？

りうらくん

ほら、ハンカチ貸してあげるから、
泣き止みな。

ゆうくん

う、うん、、、
ありがとな、、、

りうらくん

しょにだは悠祐くんには優しいからきっと許してくれるよ((ﾆｺｯ

ゆうくん

そーなんかな、、、

ゆうくん

どうしよ、、、

りうらくん

今までしょにだの為に小説を書いてきた、、、

りうらくん

ならさ、いつも通りのことをすればいいんじゃない？

ゆうくん

どーゆーこと、、、？

りうらくん

しょにだの為に、手紙でも書いたら？ってだけの話だよ。

アミノ酸

どーでしたか？

クエン酸

いや前回の俺の予想当たってたやん、、、

アミノ酸

だってネタバレになるやん

クエン酸

なんだよ

アミノ酸

なにがだよ
逆ギレか！？

ないこくん

ちょ、喧嘩始まっちゃうから締めよ！！
りうら！！

りうらくん

はーい！りうらでーす！！
この話を呼んでくれた君へ！

いむくん

少しでも良いと思ってくれたら！

しょうくん

♡、コメント待ってるなっ！

ないこくん

宣伝とかしてくれると嬉しいなっ！

いふくん

ほかのお話も読んでねっ！

ゆうくん

次回もぜひ読んでな！！

アミノ酸

おつアミノー

クエン酸

おつクエン！

全員

おついれっ！

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この作品はいかがでしたか？

778

10件

続きが楽しみです✨

コメント失礼します！いつもこれ読んでいますが、ストーリーも面白いし、サムネのイラストがめっちゃ好きです！これからも、作品作り頑張ってください！

アミノ酸@低浮上

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