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昨日、あの後、泣き疲れていつの間にか寝てしまったみたいで、起きたら目がパンパンに腫れてしまっていた。
起きた時には、元貴はもう家を出た後で、 今日は朝起こせなかったなとか、 朝ご飯作れなかったなとか、 お見送り出来なかったなとか思ったけど、 もうアピールする必要もないんだな…と、ふと思い出した。
気付かれる事なく、何も伝える事も出来ずに散っていった恋心に切なくなる。
これからどうしたらいいんだろう。
僕と一緒にこれからも住むなんて、 元貴…嫌に決まってるよね…
あぁ、ダメだ。 元貴の事を考えたらまた泣いちゃいそう。
僕は出来るだけ元貴の事を考えないようにして、リビングのソファーに寝転がり、冷たいタオルを目に当て続けていた。
藤澤
やっと瞼が軽くなってきた気がして、洗面所の鏡で確認してみると、起きた時よりはだいぶマシになったいた。
リビングに戻り時計を確認する。
確か、今日は元貴がバイトの日だから、まだ帰って来ないだろうと思い、もう一度ソファーに寝転がろうとした瞬間、家の玄関の鍵が開く音がして、心臓がビクッと跳ね上がった。
藤澤
僕は恐る恐るリビングから顔を出すと、玄関のドアを開けた元貴と目が合ってしまった。
お互い『あっ』という顔をする。
僕はなんでそんな事をしたのか分からないけど、咄嗟に隠れなきゃと思い、ここから1番近くのカギが掛かる部屋… トイレに逃げ込んで中から鍵を掛けた。