ここは1800年代のイギリスの中にある小さな街「ブレイディ」
アーロン
今日も取材だ!!
アーロンの上司の女性
今日も張り切ってますね。
アーロンの上司の女性
でも、この前のようなヘマはしないでくださいね??取材中に立って居眠りなんて……。
アーロン
は…はい……💦
小さい企業だが、1800年代の時代では、この新聞社はイギリス1の利益を得ている
アーロンの上司の女性
今日は昨日発生した殺人事件について。現場まで行って取材しますよ。現場はホワイト商店街の端にある八百屋です。
アーロン
殺人事件か……。僕、血とか見るの苦手で…。
アーロンの上司の女性
そんなことはどうでもいいんです。早く行きますよ。
警察
近くにこの紙が落ちてました。
アーロンの上司の女性
これは、「ジャック・ザ・リッパー」って書いてありますね。
アーロン
誰です??
警察
知らないのですか??
警察
1か月前に一家惨殺事件が発生したのを覚えてますか??
アーロン
い、いえ…。
アーロンの上司の女性
すみません、うちの社員は世間知らずで…。
警察
一家惨殺事件の犯人こそが、ジャック・ザ・リッパーです。
警察
彼は医者です。
アーロン
医者が人を殺すなんて…。
アーロンの上司の女性
そのジャックが今回の殺人事件の犯人である可能性が極めて高いのですね??
警察
これはもう、100%です。
アーロンの上司の女性
是非、記事の内容にさせて頂けますか??
警察
もちろん。
アーロン
先輩。そういえば、1か月前に起こった一家惨殺事件の犯人ってまだ捕まってないんです??
アーロンの上司の女性
ジャックですね。そのようですね。警察もかなり手こずってる様子です。
アーロン
物騒だな。
アーロンの上司の女性
ジャックは殺人を起こした後、その犯行現場に次の犯行予告を残していくって言われています。
アーロン
へぇ……。
アーロンの上司の女性
……….。
アーロン
………??
アーロンの上司の女性
つまり……。
アーロン
あの八百屋に行けば…!!
アーロンの上司の女性
そうですよ。これはいい情報になります。八百屋を調べてスクープするのです。この街の安全の為にも。
アーロン
はい!
アーロン
立ち入り禁止のガードだらけですね。
アーロンの上司の女性
潰れてしまいましたからね。なにせ、経営してたのは一人暮らしの男性でしたから。後継ぎもいなかったのでしょう。
アーロン
そうか……。
アーロンの上司の女性
なにか手掛かりを見つけたら教えてください。
アーロン
はい!
アーロン
うわ…血の跡が。
アーロン
うっすら漂う鉄の匂い…。
アーロン
殺されるのってどんなんだろう。
アーロンの上司の女性
何をブツブツと言ってるのです?
アーロン
あ、いえ。
アーロンの上司の女性
私は手掛かりを見つけましたよ。
アーロン
さ、流石っすね…。
アーロンの上司の女性
犯行予告。これはそう書かれた紙です。
アーロン
また殺人を??
アーロンの上司の女性
そのつもりでしょう。
アーロン
内容は……。
アーロンの上司の女性
えっと……読み上げますね。
アーロンの上司の女性
私は影。
アーロンの上司の女性
しかし、光の手が私のゆく道を塞ぐ。
アーロンの上司の女性
「スクープ」をする。
アーロンの上司の女性
イギリス1を先に殺める。
アーロンの上司の女性
って書いてあります。
アーロン
なんか……意味わからない。
アーロンの上司の女性
これは、警察行きですね。
警察は仕事が早く、犯行予告の謎を1日で説いてしまった
警察
この紙があったのには気が付きませんでした。迂闊です。そしてあの紙に書かれた謎が解けました。
新聞社の社長
どういう意味だったんだ??
警察
ジャックは影。
警察
光の手。光。それは私たちです。
アーロン
どういう事?
警察
警察はもちろんではあるが、この新聞社、メディアは光に当てはまる。
警察
警察は町民を守るのが仕事。つまり町民の光。
警察
ここの新聞社は最も有力な情報を街に広める。たとえば、ジャックの犯行予告などは…
アーロンの上司の女性
今日の記事にして街に配達してしまいました。
警察
ジャックは少しでも自分の情報が街に知れ渡るのは嫌がるでしょう?なにせ、殺人鬼なのですから。
警察
そのジャックからしたら新聞社も光に当てはまります。街にジャックの情報を伝える存在だから。
アーロン
なるほど。
警察
そして、ジャックはスクープすると言っています。
警察
それは、ジャックがスクープするのでは無く…
新聞社の社長
我々がジャックを「スクープしている」ということが言いたいのだね?
警察
察しが良くて助かります。
警察
この新聞社は…
アーロンの上司の女性
「イギリス1」。ジャックはイギリス1を殺めると言っている。
警察
つまり、次の犯行予告は恐らく…。
新聞社の社長
うちの会社が狙われるわけか。
アーロン
ど、どうするんです?!
アーロン
僕まだ死にたくないです…。まだ、20年しか生きてない……。
アーロンの上司の女性
落ち着きなさい。死にはしないわ。
警察
しかし、ジャックがいつ襲撃に来るかは分かりません。
アーロンの上司の女性
なにか対策を…。
新聞社の社長
出勤中はこの会社の至る所にある扉を全て閉じるのだ。
新聞社の社長
誰も入って来れないように。
アーロン
それでは対策が甘すぎます!!
新聞社の社長
他にどうしろと…。
警察
警察からも警備員を出動させます。
警察
しばらくは様子を見ることしかできません。
新聞社の社長
しかし、殺されてからじゃ遅いぞ…。
警察
……仕方ないです…。
アーロンの上司の女性
………。
ジャック・ザ・リッパー
(なるほど。警察が警備員を出動させるのですか。)
ジャック・ザ・リッパー
(だったら、今晩にでも犯行にうつさなくては手遅れになりそうですね。)
ジャック・ザ・リッパー
(私はいつどこにいるかは分かりませんよ。油断大敵です。盗み聞きも殺し屋スキルですから。)
そしてその日の夜、新聞社の社員全員が集まり会談が行われた
新聞社の社長
私達は危機に晒されている。
アーロン
こんなことやっても無駄ですよね…。
アーロンの上司の女性
でも、私たちには何も出来ないわ。明日から警察がここに来て警備してくれるらしいです。とりあえず一安心出来るわ。
アーロン
僕、先に上がりますね。
アーロンの上司の女性
お疲れ様。
アーロン
あれ、まだみんな帰らないのかな??
アーロンの上司の女性
どうやら、あなた以外は残業する様子ね。
アーロン
か、帰りずらいっすよ……。
アーロンの上司の女性
いいのよ。気は使わないで。あなたも毎日残業してくれてるじゃない。
アーロンの上司の女性
今日はいろいろあったし、ゆっくり休みなさい。
アーロン
ありがとうございます。それでは。
ジャック・ザ・リッパー
(おや、誰か出ていきましたね。)
ジャック・ザ・リッパー
(これはまずいです。)
ジャック・ザ・リッパー
(この新聞社の社員を一人残らず殺める予定だったのですが…。)
ジャック・ザ・リッパー
(仕方ないです……。)
警察