TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

本部

Angel Blue

……失礼します…

僕はそっと扉を開いて中を確認した

また誰もいない__ってことはみんなもう仕事終えて帰っちゃったんだろうなあ

僕は仕事ほっぽり出して来ちゃったからまだ仕事あるし…

____あのあと堕天使はすぐに自首したらしい

そしてすぐニュースになって僕の携帯にも通知が来た

レッドもほかの天使にバレないようにすぐ帰って行った

無事(?)解決出来て……よかった……のかな…?

……聞いちゃったけど、レッドの堕天使に言った『任せておけ』って言葉がどうしても気になっちゃうな…

どういう意味だったんだろう…

Angel Blue

そうだ、グリーン…まだ帰らないのかな…?

Angel Blue

もう本部の近くにいるはずなのに……

…と、肩をすくめるけど、こんなこと言ってる場合じゃないか

グリーンは心配だけどもう本部まで帰ってきてるんだし……多分

今は仕事を__

ガチャッ

___その時、扉が開く音がした

Angel Blue

……え、誰…

僕は驚いて扉の方を振り返った

Angel Blue

……う……

Angel Blue

そ……

Angel Blue

……グ、グリーン……

扉の方を振り返ると__扉の前にはグリーンが立っていた

どこまで行ってきたのか、少しボロボロになっている

Angel Blue

え …グリーン……だよね…?

Angel Green

……………………………うん…

大きく間が空いた後、グリーンは小さくうなずいた

Angel Blue

……ど、どこ行ってたの?服とか、そ…そんなボロボロで…

Angel Green

……

Angel Blue

……グリーン…?

Angel Green

……うん…

Angel Blue

仕事はどうしたの?もう終わったの…?

Angel Green

うん……

僕が何を聞いても、グリーンはうん、としか言ってくれない

Angel Blue

……ねぇ…グリーン…

Angel Blue

……ちゃんと、答えてよ…

Angel Blue

僕…本当に心配したんだよ…?

Angel Green

……ごめんね…

Angel Blue

……

グリーンが謝る

なんとも気まずい空気に部屋が包まれた

Angel Green

…………ごめん…

Angel Green

……すごく…心配、かけ…たよね……

グリーンがやっとの思いで、切羽詰まったように声で言った

Angel Green

本当にごめ、ん……本当は…黙って、行くつもりはなかったんだ……

Angel Blue

……行くって………どこ、に……

Angel Green

……

僕がそう言うと、グリーンはまた黙ってしまう

Angel Blue

……ねぇ、

Angel Blue

僕…別に怒ったりとか、責めたりとかしないからさ……

Angel Blue

本当のことを……話してくれないかな?

Angel Green

……

僕の言葉を聞くと、グリーンはそのままうつむいてしまった

Angel Blue

……だめ…かな…?

Angel Green

……分かった…

Angel Green

……話を最後まで聞いてくれる…なら…

僕はグリーンの目を見て、こくりとうなずいた

Angel Green

……あのさ…最近…天界の仕事量がすんごく増えてるのは知ってるよね?

Angel Green

そのせいで下級天使たちの負担が増えてるのも分かるよね?

Angel Blue

……まあ…うん……

Angel Green

でね…その下級天使の仕事が多くて、そのせいで手が回らなくて困ってるんだって

Angel Green

それで今日、自分の仕事が終わったあと、僕の携帯に電話が来てね…

Angel Green

『本当に仕事が多すぎて困ってるから手伝って欲しい』……って言われて

Angel Green

ちょうど仕事も終わってたから僕ちょっとだけ手伝いに行ったんだ

Angel Green

そしたら思ったより長引いちゃってね…

Angel Green

でもほんとはちょうど3時間前くらいに終わってたんだ

Angel Green

……でね、仕事終わって本部に帰ってる途中…

Angel Green

考えたんだ

Angel Green

下級天使たちの役に立った時、ありがとうってすごく感謝されてね…、すんごく嬉しかった

Angel Green

だけどその時……

Angel Green

………ここでしてる仕事にやり甲斐を……感じなくなっちゃったんだよね…

Angel Green

ダメなことだって分かってたけど……

ぼく、そのまま天界を出ていこうとしちゃったんだ

Angel Blue

……ぇ…

Angel Green

本当にその時、天界にいたくないってそれだけを考えちゃってさ…

Angel Green

他はもうなにも考えられなくて……

Angel Blue

……そ、それで…天界から出たの…?

Angel Green

……

Angel Green

…いや……

Angel Green

……それが…出れなかった……

Angel Blue

……え、出れなかった…?

グリーンの言った言葉に少し違和感を覚え、僕は聞き返す

Angel Green

……うん…

Angel Green

ほら、天界って結界が貼ってあるでしょ?

Angel Green

結界の管理所の近くの所に行けば外に出れるから、そこから足を踏み出して、外に出ようとしたんだけど……

Angel Green

……結界にはじかれて外に出られなかった…

Angel Blue

……結界に…はじかれた……

Angel Green

…うん……

Angel Blue

…え……でも、そんなの___

Angel Green

おかしいよね?

Angel Green

僕も思ったよ…

Angel Green

結界は天界の外からの攻撃や侵入を防ぐためにあって

Angel Green

天使は自由に出入りできるはず……

Angel Blue

…そう、だよね……

Angel Green

だから……おかしいと思ったんだ…

Angel Green

……それで…僕……

Angel Green

結界の管理所の中に…入っちゃったんだ

Angel Blue

…もしかして、結界のことを調べる為に…?

Angel Green

うん…悪いことだって……分かったんだけどね…

Angel Green

どうしても気になっちゃってさ……

Angel Green

……で…さ、調べたんだ

Angel Green

そしたら……

Angel Blue

そしたら……?

グリーンからの言葉を待ってた時

ガチャッ

Angel Blue

…!?

部屋の扉が開いた

他の天使

もー仕事持ち帰るの忘れてたーーッ!

部屋に入ってきたのは、ほかの天使だった

どうやら忘れ物を取りに来たらしい

他の天使

どこ……

他の天使

……ってあ…?

他の天使

……え、何してるの君たち…

他の天使

帰らないの?

その天使は僕たちの方に視線を向けて言った

Angel Blue

え、あ……

Angel Blue

僕は、まだ仕事があって……

Angel Green

あ、ぼくも…!

他の天使

ふーん……

天使はそう言うと視線を自分のデスクに戻して資料を取り出した

他の天使

あ、これだ!

他の天使

きみたちも遅くならないうちに帰りなよー

天使はそれだけ言うと部屋から出ていった

バタンッ

扉が閉まる

Angel Blue

……

Angel Green

…危なかったね……

Angel Blue

……ねえ

Angel Blue

なんか、おかしくない…?

Angel Green

え?

Angel Blue

あ、あのさ、知らないかもしれないけどさ、さっきね天界に堕天使…が侵入してきてたんだよ

Angel Green

え!?

Angel Blue

その、もう解決?したんだけどね、

Angel Blue

で、でもさ……

Angel Blue

…普通天界に堕天使が入ってきてるっていう緊急事態にさ、あんな普通に忘れ物取りに来て、普通に帰ってってさ…

Angel Blue

……こんなことが起きてるのに、なんで…”普通”でいられるんだろ……

Angel Blue

…って思ったんだ

Angel Green

……そんな事が…

Angel Blue

グリーンは知らなかったんでしょ?

Angel Green

うん、管理所辺りは圏外かなにかで電波が悪くてね……

Angel Green

多分ニュースとか来てたんだろうけど、きっと電波の問題で届かなかったんだろうと思う……

Angel Blue

そうだよね……じゃあもしかしたら、さっきの人がその事知らなかっただけ……かも

Angel Green

………

Angel Blue

…あ、そうだ!

Angel Blue

グリーンさっきなに言おうとしてたの?

Angel Green

え、あ……

Angel Green

えっと…

僕が言うと、グリーンは考え込むようにうつむいた

Angel Blue

…?どうかした…?

Angel Green

……ご、ごめん…さっきの話はまた今度でいい……かな…

Angel Blue

え?

Angel Green

……あの、今はちょっと…うまく話せそうになくて……

Angel Blue

……そ、そっか…

Angel Blue

わかった、じゃあまた今度話せる時に話してね

Angel Green

うん…ごめんね

そのあと、2人ともまだ仕事があったからしばらくここに居たけど

部屋にはなんとも気まづい空気が流れていた……__

あすい

今回も最後まで読んでくれてありがとうございます!

あすい

今回はちょっとしたお知らせです…!

あすい

実は、この物語の総計いいね数が1000を超えました!!

あすい

本当にうれしいです!皆様本当にありがとうございます!

あすい

そして今更ですがフォロワー50人達成しました〜!!

あすい

ありがとうございますっ!!

あすい

100人行ったら記念イラストでもあげようと思います!

あすい

てことで本当に感謝しかないです!

あすい

こんな私をフォローしていただいて、皆様ありがとうございます!

あすい

改めて、これからもあすいをよろしくお願いします!

堕ちた君が戻るには。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

319

コメント

4

ユーザー

ヤッパ小説上手いね(*´▽`*) 新しい小説出そうと思っているけど上手く出きるか心配だなぁ😟

ユーザー

相変わらず神だわ、、、、、まじで最高ですっっ!グリーンのボロボロ姿、、、うちのリア友が見たら発狂&結界壊し&会いに行くだからね.....☆

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚