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……無理だよ。
もう……。 放っておいてくれ。
報われそうにない。
『──────て。』
知らない。
何も、聞きたくない。
どうして 俺は、そう思ってしまうんだ。
『──────れて。』
その時、 俺は、少し喉に痛みを感じた。
……あはは。
また 怪我しちゃったのかな。
でもどこで? でもいつ? でもだれが?
『──────……。』
気付けば 俺はその声に 『嘘』をついていた。
『痛くないよ。』
〜リゲルの夢の中〜
自然の音が聞こえる。
水や風で揺れる葉の音。 鳥のさえずり、優しく降り注ぐ 暖かな日差し。
俺は、そこで 『一人』っきりだった。
リゲル
リゲル
なんで、 風はこんなに気持ちいいんだろう?
なんで、 俺はこんな自然の中に居るのだろう?
気付けば、その光景に 目を奪われていた。
リゲル
リゲル
その時、 風の音と共に、誰かの気配がした。
×××
×××
リゲル
×××
リゲル
×××
×××
×××
変な奴、と思った。
どうして、笑うの? どうして、俺の前に来たの? どうして、俺に似ているの?
リゲル
×××
×××
リゲル
×××
リゲル
×××
その子は、何か話そうとしてるが 口を動かしているだけだった。
×××
リゲル
×××
リゲル
×××
リゲル
×××
リゲル
×××
×××
リゲル
×××
その子は、口パクでこう言った。
『き み に あ い に き た ん だ』
リゲル
リゲル
×××
×××
リゲル
リゲル
その時、その子は 俺を優しく抱いた。
リゲル
×××
×××
×××
リゲル
リゲル
×××
×××
リゲル
×××
声を出さずに泣いている。 嫌だから泣いてるわけではなさそうだ。
涙がとても…… ……暖かかった。
リゲル
×××
その子は、俺の肩に顔を隠して泣いた。
俺は、無意識に その子を優しく抱いてあげていた。
リゲル
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リゲル
×××
×××
リゲル
この時、俺は 「あれ?」 と思った……。
どこかで 同じような事……した???
『懐かしい』感じがした。
リゲル
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リゲル
気付けば、俺は 頬に涙が伝っていた。
リゲル
リゲル
×××
×××
その子は心配そうに 俺を見つめる。
俺は、小さく笑いながら言う。
リゲル
リゲル
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リゲル
はにかむように笑う俺。 それ見て、その子も 安心そうに笑ってくれた。
リゲルの部屋。
リゲル
俺の目からは 涙が溢れていた。
俺はその涙を拭って起き上がる。
リゲル
リゲル
リゲル
リゲル
俺は朝日を眺めていた。
──────。
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リゲルに似た男の子は 晴れている空を 見上げながらそう思ったのである。