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ブルー

…はぁ

今…俺は兄貴と喧嘩した

そのバカ兄貴本人は呑気に外に行っている

ブルー

ブルー

言いすぎた…かな?

いやいや‼︎元々は勝手に食べた兄貴が悪いんだし…

それに普通あそこまで言うか⁉︎いや…ないだろ

ブルー

でも…俺も言いすぎたかもしれないな…

ブルー

ブルー

はぁ、気晴らしに隠していたアイス食べよう…

ブルー

ゴゾゴゾ

ブルー

えっ…これって…

そこにはアイスの奥にある…

食べられたはずのシュークリームがあった

ブルー

ブルー

もしかして俺…とんでもないことしちゃったのか?

ブルー

えぇ⁉︎どうしよう…兄貴に濡れ衣着せちゃった…

ブルー

しかもいつもとは比べほどにならないほど酷いこと言っちゃったし…

まぁ兄貴も言ってたからどっこいどっこいなんだけど

ブルー

と…とりあえず兄貴探して謝らなきゃ…‼︎

タッタッタッタッ...

レッド

はぁ…はぁ…

俺は今走っている

ただひたすら…走っていた

理由…?

それは簡単だ

なぜか…

泣いていたから

レッド

なんで…なんで…俺…泣いてるんだよ…

今まで泣くことなんて全然なかった

いや…一切なかったと思う

なんで泣いているのか…こんなに感情がグチャグチャになっているのか…

それは自分でもわからない

ただこの涙を誰にもみられたくなくて…

こんなカッコ悪いところを誰にも悟られたくなくて…

ここに駆け込んだ

レッド

泣くなんて…カッコ悪いよな…

その時の俺は感情なんかグッチャグチャ

その中に一つだけ…はっきりとわかるのは…

「俺は兄貴という権利はない」というものだった

あいつに言ったことは本心じゃない…それは言ってる時にわかった

そして罪悪感があった

だからそれであいつが傷ついているのはわかっている…

つもりだった

何度それを思っても直せない…傷つける…

傷つけてしまう俺は…

「兄貴らしいことができないな」って思った

その感情がはっきりとあったから…

泣いているのかもしれない

レッド

レッド

まじで俺…

レッド

最低じゃん…

 

どうかなされましたか?

レッド

っ‼︎誰だよ…お前…

気配全然かじられなかったな…本当に人間か?

 

私は…そうですね…

 

ただの相談屋…ですよ

 

それより大丈夫ですか?泣いていますけど…

レッド

大丈夫だ…言い方早くどっか行け…

あぁ…こういうところだよな…

素直に「助けて」も言えない…

 

「誰かに俺のSOSに気づいて欲しい」…ですか?

レッド

えっ…

 

失礼しました…私、こういうのに離れていまして…

 

数多くの子どもの悩みを解決してきたんですよ

レッド

…そうなのか?

 

はい…ですので…

 

私に…今何があったのか…

 

話してくれません?

レッド

…実は

かくかくしかじか

レッド

ってことがあって…

 

なるほど…それはお辛い

レッド

俺って…兄貴として何にもできてないよな…

 

そんなことはありませんよ

 

あなたは弟にも厳しくできています

 

それは素晴らしいと思います

レッド

だけど…傷つけちゃったら…意味が…

 

自分の思うようにして何が悪いんですか?

レッド

えっ…

 

自分の家族なんだから…もっと自分通りに動かさないと

 

しかもあなたの方が立場は上…

 

上の人は下の人を思い通りに動かせばいいんです

レッド

…?

 

でも…

 

下の人が上の人に反抗するなんて…

 

いただけないですよね?

 

そんな人は…その人の仲間も…

 

全員…

 

排除すればいい

 

そして自分の思い通りの世界を作りましょうよ

 

あなたばっかり損しては勿体無い

 

あなたはいつも頑張っている…弟を助けている

 

なので…

 

変えちゃいましょうよ…立場を…環境を…全部…‼︎

レッド

レッド(洗脳)

そう…だよな…

レッド(洗脳)

俺ばっかり損して…

レッド(洗脳)

自分は頑張っているのに…

レッド(洗脳)

頑張っているから…

レッド(洗脳)

自分の思い通りにしても…いいよな…

 

…くくっ

 

私の出る幕は…もうなさそうですね

 

それじゃあ…またどこかで会いましょう

 

そして頑張ってくださいね…?

 

弟さん…?

兄貴らしくなりたい…(小説コンテスト優勝者リクエスト小説)

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