⚠原作無視 ⚠夢小説
彩 乃 .
彩 乃 .
中学1年の春
雨上がりの空の下、私は泣いていた。
将 貴 .
その声と共に、私の前に立っていたのは
傷だらけの制服に、無表情な少年。
彩 乃 .
清水将貴 ── 後に、"キヨマサ"と呼ばれ恐れられる存在 になる人だった。
将 貴 .
将 貴 .
彩 乃 .
彩 乃 .
将 貴 .
将 貴 .
ずっと頑張ってきた絵を貶されたこと
絵のコンクールで賞を取れなかったこと
全て彼に話した。
将 貴 .
少し考えた末、彼を再び口を開き
将 貴 .
と、一言口にした。
彩 乃 .
将 貴 .
将 貴 .
些細で単純な、彼の言葉。
でも、どれだけ救われただろうか。
もう一度、絵を描きたいと 思えるような言葉だった。
彩 乃 .
彩 乃 .
将 貴 .
将 貴 .
彩 乃 .
彩 乃 .
ポスッ ( 頭 .
将 貴 .
彩 乃 .
不良で、大きくて、目付きが怖くて
誰も彼に、近づこうとはしなかったけど
それでも、私は知っているから。
本当の貴方は、優しいんだって。
それからしばらくして
彼と話す機会も減り、私は美術部 彼は喧嘩に明け暮れ
やがて、"暴力の象徴" と呼ばれるようになった。
それでも、偶然すれ違う度に
将 貴 .
将 貴 .
と、少し笑ってくれた。
誰にも言えなかった。
誰にも分かってもらえなかった。
あの人の中にある、誰よりも 人間らしい優しさを。
誰も、見ようとしなかっただけだ。
将 貴 .
彩 乃 .
敵に囲まれ、警察に追われ、仲間も 減っていった。
将 貴 .
将 貴 .
そう言って、私のスケッチブックを 大事そうに撫でた。
あの人の手は、いつも冷たかったけど
その時だけは、とても温かった。
最期に彼を見たのは
まだ春に入る前の、冷たい夜の校舎だった
将 貴 .
将 貴 .
彩 乃 .
彩 乃 .
将 貴 .
将 貴 .
そう言って
彼は、帰らぬ人となった。
彩 乃 .
それから1週間
まだ、実感が湧かなくて。
彼が隣で、スケッチブックを 眺めているかのようで。
涙が止まらなかった。
死亡原因は、抗争中の事故。
ニュースでは、 「 暴力団関係者死亡 」 の8文字で彼の人生は終わっていた。
誰も彼が、 『 美しい世界を見たかっただけ 』 なんて知らない。
私は今日も、絵を描き続ける。
あの人の好きだった景色を、 あの人に見せたかった景色を。
ノートの隅には、彼が最後に残した 言葉がある。
『 お前の描く世界が、俺には1番綺麗だった 』
だから私は、もう一度信じてみようと思う。
この壊れかけた世界で。
──世界はうつくしいと。
『 世界はうつくしいと。』 読み切り
コメント
41件
ろうさん。獅音くんといいキヨマサといい… マイナーなキャラ書きますね最近‼️ またまたキヨマサメインの作品世界初なんじゃないの??? そんでなんでそれが最高になるのよ😡😡 普通に泣ける話なんですけど!!🫵 最高すぎるって🥲💞
キヨマサぁぁぁぁ 見直したよぉぉぉぉ!!((泣
まって結婚したいいいいいいいい!! 愛してます。