何分経ったのだろう。
朝起きてベッドの上から 動けぬままに思考し続けて どれくらいの時間が経ったのだろう。
いつだってこの日は突然終わり 初めに戻される。
自分でタイミングを 選ぶことはできない。
考えの整理がつかないまま朝になり そしてまたこの日が始まる。
ゆあんくんはここから出たくない と言った。何故?
どうして?
それはゆあんくんの本心?
しかしゆあんくんが何を言おうと 俺達はここから出なければいけない。
この夏から抜け出して、現実世界へと。
こうしてる今も刻々と時は過ぎる。
ここでの1日があっちの3日 であるという事実が 俺にとっての時間の価値を一層高めた。
じゃぱぱ
ここから出るっつったって 俺1人で考えるのは無理だろ。
ゆあんくんとの協力は 必要不可欠なはずなのに 今となっては関係は悪化するばかりで ぎくしゃくしているし ゆあんくんはここから 出たくないときた。
その理由は話してくれなさそうだし どうやら彼は俺のことを嫌いらしい。
あんなに仲良かったのに。 あんなに俺たち…。
俺たちの中で何かがすれ違い 軋む音がする。 胸が締め付けられる。 目を強く瞑って開けたくない。
この気持ちが何なのか。 俺にはまだわかっていない。
でもね俺には1つだけ わかることがある。
今の俺たちに必要なのは 2人の時間なんだ。
じゃぱぱ
これは起床から数十分後。 やっとの思いで ベッドから足を下ろした。
じゃぱぱ
今日学校で1日中避け続けた 男の名前を俺は放課後になって ようやく叫んだ。
ほとんど教室には残っていないが 残りの数名は突然の俺の大きな声に 驚いた様子だった。
そこで誰より驚いていたのは もちろん彼。 ゆあんくんだった。
ゆあん
じゃぱぱ
声に魂を込めて 全身全霊でお願いをした。
ここを逃したらいよいよ俺が ゆあんくんに干渉する権利が 無くなる気がして。
自分を許さなくなるような気がして。
ゆあん
やはりゆあんくんと目が合うことは 無かった。
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
先に口を開いたのは ゆあんくんの方だった。
何を話そうかと あれだけ考えたはずなのに なかなか言葉が出てこない。
いや…考えても話すことは 整理されないままだったかと 朝のことを思い出す。
じゃぱぱ
ゆあん
何故かゆあんくんは怒っていて 不機嫌で俺と目合わせてくれなくて。
早く俺から離れたいと言わんばかりの 態度であった。
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
ゆあん
そこまで一気に言い切った ゆあんくんは最後に俺をキッと睨んで から走り去ってしまった。
こんなに怒るゆあんくんは 初めて見たかもしれない と言うほどの迫力だった。
俺はその場に立ちすくみ ゆあんくんの事を考える。
ゆあんくんの言う通り 俺は何も知らなかった。 ゆあんくんのなにも。
無知な事がこんなにも恐ろしいなんて 俺は知らなかった。
「何も知らない。」
実際に面と向かって言葉にされると かなり胸が痛んだ。
正直自分でも気が付いていたのだ。
何も変わらぬ現状 俺の知らないゆあんくん。 とてつもない孤独を感じていたのだ。
ゆあんくんの考えていること 俺の知らないゆあんくんは全く想像が できなくて焦っていた。
不安と罪悪感と喪失感。 それと後悔。
それらは間違いなく 俺の中に生まれていたが 実を言うところ今の俺は両手で 自分の頭を掻き撫でながら 別の事で頭がいっぱいになっていた。
ゆあんくんが俺を嫌っていなかった。
嫌いじゃない。
ゆあんくんは俺を嫌いじゃない。
じゃぱぱ
コメント
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わああああ!!!考察ちょっと当たった?かも、!嫌いじゃない、むしろ逆...ということは、好き...?ってことかな。そんな自分が嫌なのか、信じれないのか...まだ心情がよく分からないですね。それとも知られたくない...?もう一度読み直して考えてみます。自♡♡♡ようとしたのも意味があるはず...!