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2021年06月29日

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帰宅後 〜花沢家〜

花沢美咲

あれ?

スマホを開くとメッセージの通知が来ていた。

花沢美咲

しかもこの通知って……あっ放課後の!!

花沢美咲

でも誰なんだろう?

花沢美咲

お母さん達に知らせたいけど、今日も仕事遅くなるからって言ってたし…

美咲の両親は共働きで、普段仕事が終わる頃には美咲はもう就寝している。

花沢美咲

…………

花沢美咲

ちょっとくらい良いよね

花沢美咲

何かあったらすぐ閉じてアンインストールするし!

儀式のように深呼吸すると例のチャットアプリを開いた。

✻✻✻✻

✻✻✻✻

返信してくれたの、アナタ?

花沢美咲

そうですけど……アナタも誰なんですか?

花沢美咲

不審者とかじゃあ……ないですよね?

花沢美咲

名前の表記は文字化けしているのか誰かもわからないですし……

✻✻✻✻

私はそんなのじゃない。

✻✻✻✻

むしろ嫌い。

花沢美咲

あっそれはすみません!!

花沢美咲

変な勘違いしてしまって…

✻✻✻✻

別にいいよ

✻✻✻✻

急に知らない人から連絡来たら誰だって警戒する。
それは自然な反応だから。

花沢美咲

そうなのですね……

花沢美咲

多分怪しい人じゃないと思うけど…

花沢美咲

どうして私の方に?

✻✻✻✻

花沢美咲

このチャットアプリ気がついたら入っていたんですけど、アナタがやったんですか?

✻✻✻✻

そうだと言ったら?

花沢美咲

えっ?

✻✻✻✻

私がその張本人だったらアナタはどうするの?

花沢美咲

えーと

花沢美咲

警察に通報……とか?

✻✻✻✻

それもまた自然なこと

花沢美咲

はぁ…

✻✻✻✻

でもお巡りさんに言っても無駄だと思う。

花沢美咲

それはどういうことですか?

✻✻✻✻

このチャットアプリは私の想いが具現化したようなもの。
その生み主である私がその気になれば、アプリの存在を隠すことだって簡単。

花沢美咲

つまり証拠にはならない

花沢美咲

ってことですか?

✻✻✻✻

そういうこと。

✻✻✻✻

理解が早くて助かる。

花沢美咲

想いが具現化……そんなのって有り得ることですか?

✻✻✻✻

私だからこそ出来る。

✻✻✻✻

他の人には無理なこと

花沢美咲

なぜ私のスマホにアプリを?

花沢美咲

そもそもどうして私のスマホを知ってたんですか?

✻✻✻✻

合ったから

花沢美咲

はい?

✻✻✻✻

アナタと波長が合ったから

✻✻✻✻

だからこれが届いた

✻✻✻✻

それだけ

花沢美咲

……なんだか頭が混乱しそうです

✻✻✻✻

それは仕方のないこと

✻✻✻✻

ただ言えることは
「アナタの敵じゃない」

✻✻✻✻

それだけはよく覚えていて

花沢美咲

敵じゃない?
どうしてそう言えるんですか?

✻✻✻✻

アナタに近付いたのは知らせたいことがあったから。

花沢美咲

知らせたいこと?

✻✻✻✻

最近、アナタが住んでる場所でなにか無かった?

✻✻✻✻

例えば……変な声掛けとか

花沢美咲

声掛け……

耀子先生

ここ最近不審者情報が出ています。
特に関わりがあるのは10代……ちょうど皆と同じくらいですね。

耀子先生

パトロール隊も出ているようなので登下校する際は1人ではなく複数人でお願いします。

花沢美咲

最近噂されている「不審者」?

✻✻✻✻

それ

✻✻✻✻

直球に言うとソイツ、普通じゃないから厳重注意して

花沢美咲

えっ?

花沢美咲

不審者に普通なんてあるんですか?

✻✻✻✻

私が警告している不審者はアナタ達が知っているような“不審者”じゃない。

✻✻✻✻

多分そういう“気”で分かるはず

✻✻✻✻

アナタが持つ『力』でね

花沢美咲

えっ!

花沢美咲

ちょっとそれどういうことですか!!

花沢美咲

アナタは私の何を知っているんですか!!

✻✻✻✻

色々とワケありだから皆が知らないことも『アナタだけ』が知ってることも知ってる

✻✻✻✻

でも今は言えない。
明日の……夜になったら教える

✻✻✻✻

それじゃあ健闘を祈る

花沢美咲

ちょっと待ってください!!!!!!

美咲はメッセージを送り続けるも、相手は何も反応を示さなかった。

まるで伝えることはここまでのように。

花沢美咲

一体なんなの…

花沢美咲

訳が分からないよ

花沢美咲

………水でも飲もうかな

ソファーから離れてキッチンの横にある冷蔵庫を開け、冷やしているミネラルウォーターのペットボトルを手に取ったときだった。

ピンポーン

花沢美咲

誰?

花沢美咲

インターフォン見てみよう

インターフォンのカメラ映像を覗くとそこには愛(まな)がいた。

花沢美咲

あれ愛ちゃんだ。

花沢美咲

どうして家に?

とりあえず美咲は愛を家に入れた

山本愛(まな)

ごめんね〜急に

花沢美咲

いや別に大丈夫だけどどうしたの?

花沢美咲

家に帰ってたんじゃあ……

山本愛(まな)

あーそれなんだけどね

山本愛(まな)

ちょっと買い足ししないといけない物思い出して外出てたの。

山本愛(まな)

んで、その帰りにたまたま……変なモン見てさ

花沢美咲

変な?

山本愛(まな)

なんか雨も降ってないのにフード被ってる人がいてさ

山本愛(まな)

私がいる向こうの方角にある電柱に突っ立ってたんだよね。

山本愛(まな)

不気味だなーって思って通り過ぎようとしたのよ

山本愛(まな)

そしたらなんか視線感じてチラッと後ろ見たら

山本愛(まな)

そのフードの人、こっち見てた

花沢美咲

えっ!!

花沢美咲

愛ちゃんを見てたの?

山本愛(まな)

っぽかった。

山本愛(まな)

もう怖くなって美咲の家に行こう!!ってなったの。

花沢美咲

でもそれ……つけられたりとかはしてないよね?

山本愛(まな)

それは心配しないで。全速力で走ったから!!

山本愛(まな)

一応美咲ん家に着いた時後ろ見たらいなかったし。

山本愛(まな)

撒けたと思う

花沢美咲

ならいいけど……

花沢美咲

あっでも愛ちゃん家は大丈夫?
いくら買い物だからって愛ちゃんのお母さん達心配するかも

山本愛(まな)

あーそういえばそうだった。
でも外出るの怖いな💦

花沢美咲

それなら私が迎えに来てくれるよう連絡しておくよ。

花沢美咲

私の家にいるって知ってたら安心してくれると思うし

山本愛(まな)

ま、長年の付き合いだもんね!

花沢美咲

確かに(笑)

しかし

愛(まな)が目にしたそのフードの者の話がきっかけにより

事態がより良くないものに進んでいくことを、この時の2人は知らなかった────

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