コメント
3件
市川君こういう気持ちだったんだ…! うん!ありがと!大好き!!!!
王様ゲームや恋愛相談の企画を撮影したその日の夜。
SNSのコメントを見終わり、ロック画面を見た。
時刻は22時59分。
市川慶一郎
ねむ…
歯磨きして、早く寝よ。
市川慶一郎
歯磨きを終えて部屋に戻ろうとした時
小太郎の部屋からパソコンの音が聞こえた。
タイピング音がとても早い。
市川慶一郎
編集してるのかな…
小太郎の部屋の前で立ち止まり、自分の無力さを実感した。
編集、俺も出来るかな…
部屋に戻り、ソファに腰掛け、スマホを開いた。
Safariを開き、検索した。
“YouTube 編集 仕方”
市川慶一郎
検索し、1番上に出てきたサイトを開いた。
市川慶一郎
サイトは“初心者にも簡単説明”と書いてあったが、よく分からない単語が並んでいた。
あ、そうか。
パソコンでのやり方を調べているから分からない単語ばっか出てくるのか。
俺はパソコンを持っていないから、スマホでやる方法を探さないとな…
1度そのサイトを閉じ、“スマホで簡単な編集の仕方”というサイトを開いた。
サイトには“アプリで出来る”や“このアプリで簡単にYouTuberデビュー”と書いてあった。
スマホのアプリで出来るんだ…
サイトを閉じ、そのサイトの編集アプリの人気順で上位にあったアプリを検索した。
アプリを入手し、早速開いた。
適当にメンバーと撮影したインスタ用の動画を選択し、テキストや効果音を入れたりして、編集してみた。
意外と簡単に出来た…!
スマホで編集した動画をYouTubeにアップするのはありなのかな?
だったら、俺も小太郎みたいにYouTubeに少しは協力出来るかも…
俺は、よく話すマネージャーに聞いてみることにした。
確か、0時越す前までは返信できるって言ってたっけ。
LINEで聞いてみよう。
市川慶一郎
マネ
マネ
市川慶一郎
市川慶一郎
市川慶一郎
ダメか…
良いって言うと思ったのにな…
ホーム画面に戻り、編集アプリを削除した。
次の日の朝。
6時頃に目が覚めた。
最近目が覚めるのが早い。
何故か分からないけど、最近睡眠が取れてない気がする…
ストレスか何かかな…
しばらく部屋でスマホをいじった後、歯磨きや髪セットなど、服以外用意し、リビングのソファに座った。
市川慶一郎
スマホを開きTwitterをタップした。
市川慶一郎
メンバーのストーリーを見た。
市川慶一郎
清春のストーリーを見て吹いてしまった。
みんな面白いなあ
小太郎の最新のストーリーが目に入った。
それは“みんな今日もお疲れ様。疲れたよお”というテキストとマスク姿の小太郎。
きっと昨日の夜に撮った写真だな…
編集は出来なくとも、他に俺が出来ることを早く探さないと。
六花清春
市川慶一郎
市川慶一郎
六花清春
小太郎のストーリーをみていると、着替えもヘアセットもメイクも済ませた清春が入ってきた。
六花清春
清春はリビングのドアの前で立ち止まり、そう聞いてきた。
市川慶一郎
市川慶一郎
六花清春
市川慶一郎
六花清春
そう言う清春の声は優しかった。
清春もインスタライブとかで最近頑張ってるよな…
市川慶一郎
市川慶一郎
六花清春
六花清春
市川慶一郎
だから今日は早く用意してるんだ。
こんな朝から出なきゃ行けないんだ…
市川慶一郎
六花清春
みんな大学とか行ってるのに俺は何も出来てないじゃん…
市川慶一郎
市川慶一郎
六花清春
俺は立ち上がり、部屋に向かった。
着替えもメイクも済ませ、リビングに向かおうとした時、洗面所から水の流れる音が聞こえる。
市川慶一郎
誰だろ。
俺はリビングでは無く、洗面所に向かった。
市川慶一郎
双葉小太郎
あくびをしながら水を流しっぱなしにしていたのは着替えだけ済ませた小太郎だった。
双葉小太郎
双葉小太郎
鏡越しに俺の姿に気づいた小太郎は、こっちを向いてそう言った。
さっきから凄い勢いで流れている水が気になる…
市川慶一郎
双葉小太郎
小太郎の隣に行き、あるイタズラを思いついた。
市川慶一郎
双葉小太郎
小太郎が水に手を近づけた途端
双葉小太郎
市川慶一郎
双葉小太郎
小太郎に勢いよく水を掛けた。
実はまだ水は冷たかった。
双葉小太郎
市川慶一郎
双葉小太郎
小太郎の反応って本当に面白いよなあ
小太郎と話していると自然と笑顔になる。
市川慶一郎
双葉小太郎
市川慶一郎
双葉小太郎
編集とかで頑張っている小太郎の隣に何もしてない俺が居ていいのか分からないけど…
リビングに座りまたソファに座った。
気分転換にウマ娘でもしよっかな。
市川慶一郎
双葉小太郎
市川慶一郎
双葉小太郎
ゲームをしているとリビングのドアが開く音を聞き、小太郎が入ってきたことに気がついた。
双葉小太郎
小太郎は俺の隣に座りながら聞いてきた。
市川慶一郎
ゲームに夢中で、今は小太郎の顔を見ることが出来ない為、画面を見たがらそう答えた。
双葉小太郎
小太郎はそう反応した後、しばらく黙ったままだった。
俺がゲームに集中してるからかな。
双葉小太郎
市川慶一郎
双葉小太郎
市川慶一郎
双葉小太郎
小太郎が俺の方に近づいて膝をとんとんとしてきた。
小太郎は相変わらず構ってちゃんだなあ…
ちょっと冷たい反応しちゃったかも。
でも、もう少しで終わるから待っててね。
双葉小太郎
市川慶一郎
市川慶一郎
双葉小太郎
双葉小太郎
市川慶一郎
ウマ娘の画面を閉じ、スマホを机に置いた。
市川慶一郎
双葉小太郎
双葉小太郎
双葉小太郎
市川慶一郎
市川慶一郎
市川慶一郎
双葉小太郎
ちゃんと感謝の気持ちを伝えないと。
双葉小太郎
市川慶一郎
市川慶一郎
そう言い、俺は下を向いた。
双葉小太郎
小太郎は、真っ直ぐ俺の方を見てこう言った。
双葉小太郎
双葉小太郎
市川慶一郎
そう言われた途端、俺は小太郎と目を合わせた。
双葉小太郎
双葉小太郎
市川慶一郎
双葉小太郎
笑う俺とは逆に、小太郎は続けた。
双葉小太郎
双葉小太郎
双葉小太郎
双葉小太郎
小太郎はそう言い、膝の上に置く俺の手に触れた。
小太郎の言葉が、俺の中に響いた。
市川慶一郎
市川慶一郎
双葉小太郎
市川慶一郎
俺、何甘えてるんだよ。
これ以上小太郎に負担掛けてらだめだよ。
俺は、自分に言い聞かせ、小太郎に相談したい気持ちを押し殺した。
市川慶一郎
市川慶一郎
双葉小太郎
笑顔でそう言った。
上手く笑えてるよね…きっと。
双葉小太郎
双葉小太郎
双葉小太郎
俺の顔を覗き込み、小太郎が心配そうに聞いてきた。
市川慶一郎
市川慶一郎
市川慶一郎
自分の本心を伝えた。
少し恥ずかしいけど。
双葉小太郎
双葉小太郎
市川慶一郎
双葉小太郎
双葉小太郎
市川慶一郎
市川慶一郎
双葉小太郎
笑顔で小太郎に手を振った。
そっか、まだ編集あるもんね。
頼れない訳ないよ。
頼りたいよ…