春馬くんとの動画が公開されたのは
金曜日の20時
春馬くんのテンションと
私のリアクション
気心知れた2人の軽妙なやり取りは
視聴者の心をつかむには十分すぎる内容だった
《【ガチトーク】男女の友情は成立する?しない?》
公開から1時間
既に再生回数は数万を超え
コメント欄も加速的に伸びていた
○○
《この2人バランスよすぎ笑笑》
《笑い方が合ってて癒される〜♡》
《お似合いって思ったのは私だけじゃないはず!》
《とまちゃんめっちゃ楽しそう笑笑》
○○は自室のモニターで
動画の分析画面を開いたまま
無言でコメントを読み続ける
○○
○○
○○
仕事としては悪くない
むしろ完璧すぎた
動画の仕上がりもナチュラルだし
視聴者が喜ぶ構成になってる
○○
完璧なはずなのに
私の心はスッキリしないままだった
“お似合い”
“理想の関係”
“本当に付き合ってるでしょ?”
○○
付き合ってるのは春馬くんじゃなくて
スマホの通知画面を開く
そこに聖臣くんの名前は無い
既読にならないLINEが...一つだけ
宮
日向
日向
佐久早
宮
佐久早
宮
佐久早
宮
目の前で謝る宮を無視して
ソファに座ると
日向
佐久早
日向
宮
日向
日向
日向
春馬...?
どっかで聞いたような
宮
宮
日向
宮
宮
宮
瞬時に宮はこっちを向いてくる
日向
宮
分かりやすく宮は俺の方を向いてくる
佐久早
宮
日向
宮
日向
宮
スマホを開くと
天馬って人と○○の名前がトレンド入りをしていた
日向
日向
宮
宮
日向
お似合い...
さっきからスマホを開いては
動画を再生する手が直前で止まる
日向
日向
佐久早
佐久早は画面を見ようともせず
短く返した
○○
○○
○○
○○
私は夜のご飯を食べながら考えた
○○
○○
○○
佐久早が家に帰ってきたのは 深夜2時を回った時だった
荷物を片付け
お風呂に入ってから椅子に座る
佐久早
頭からこびり付いて離れない
コメントの言葉
カメラ越しに笑う○○
それにあの雰囲気
あいつの方が俺より遥かに自然だった
佐久早
自分たちは誰にも言えない関係
動画に残すことや
隣を並んで歩くことすらできない
それが今は仕方ないってことも
理解してる
なんであいつにあんな顔見せる必要あんだよ
気がつけば缶が2本、テーブルに転がっていた
火照る顔
少しだけ重い頭
視界の端に○○からのLINEが表示される
《お疲れ様!今日の動画は見てくれた?》
《私も疲れたからもう寝ちゃうね〜おやすみ》
見た
見たけど
なんでか胸糞わるい
返信は打たず
ただ画面を伏せていた
そしてひとつ深い息をはいた
佐久早
それは
自分に対しての言葉だった
あの日から三日後
私はまた事務所に足を運んだ
事務所のソファには春馬くんが座っていた
春馬
春馬
○○
私は春馬くんの向かいのソファに座った
春馬
春馬
○○
春馬
春馬
春馬
○○
○○
○○
○○
春馬
春馬
春馬
春馬
○○
春馬
春馬
○○
春馬
○○
○○
○○
春馬くんは少し覗きながら笑った
春馬
春馬
○○
春馬
春馬
春馬
○○は一瞬言葉に詰まった
○○
そこでタイミング悪く仕事仲間が声をかけてきた
らぁら
らぁら
らぁら
○○
○○
立ち上がろうとした○○の腕を
春馬は軽く引いた
春馬
春馬
○○
春馬
○○は微笑んで誤魔化そうとしたが
その目を春馬は逃さなかった
○○
○○
そう言って私はその場を後にした
私はスタッフルームに呼び出された
そこには沢山のパソコンがあり
私たちの宣材写真などが飾られてた
成木
部屋に入ると成木マネが私を手招きした
成木
○○
成木
○○
成木
成木
成木
○○
成木
成木マネはパソコンを動かしながら
成木
成木
成木
○○
○○
○○
成木
○○
成木
成木
正面から褒められ
私は照れくさくなった
成木
成木
○○
成木
成木
成木
成木
成木
思いがけない質問に
私は少しテンパる
○○
○○
私がそう言うと
成木マネは少し笑ってから
成木
成木
成木
成木
成木
その言い方は
遠回しだったけど
明らかに気づいてる反応だった
○○
○○
夜22時すぎ
○○はリビングで動画の編集をしながら
飲みかけのココアに手を伸ばしてた
その時電話がなった
表示された名前に私は驚き電話に出た
佐久早
通話
00:00
○○
○○
宮
宮
宮
出たのは聖臣くんじゃなく
宮さんだった
○○
○○
宮
○○
宮
宮
○○
宮
宮
宮
○○
○○
宮
宮
佐久早
通話
01:20
私は近くに置いていた上着を羽織り
急いで家を出た
渋谷の飲み屋街
ザワついた空気とネオンの下で
私は車を近くに路駐してその場に向かった
宮
○○
宮
○○
そこを見ると
座り込んでる翔陽くん
宮さんに肩を組んでる木兎さん
そして
壁に立ったままもたれかかってる
聖臣くんがいた
○○
宮
宮
宮
宮
○○
宮
宮
○○
宮
宮
宮
宮
佐久早
○○が近づくと
聖臣くんは顔を前にあげた
佐久早
○○
○○
佐久早
佐久早
そういう聖臣くんは
いつもより小さく見えた
○○
○○
○○
佐久早
○○
○○
佐久早
○○
○○
佐久早
私が手を引いて進むと
佐久早
○○
私は足を止めて振り返った
○○
佐久早
佐久早
嬉しい半面
この人は今酔っ払ってる
○○
○○
○○
私はそのまま手を引き
車に乗らせ連れて帰った
私は聖臣くんを
私のベットに寝かせた
○○
○○
佐久早
佐久早
○○
佐久早
そう言って聖臣くんは起き上がろうとする
○○
○○
○○
佐久早
そう言って私の布団にうずくまった
○○
○○
私がそう聞くと
聖臣くんはしばらく黙ってから
佐久早
○○
佐久早
佐久早
と、それだけ言った
○○
なんの事だろうと考えると
○○
○○
佐久早
聖臣くんは私の手を触りながら
ブツブツ言っていた
○○
○○
佐久早
○○
佐久早
違う一点張りの聖臣くんを見ながら
ため息を着くと、そのまま話し続けた
佐久早
佐久早
佐久早
佐久早
○○
○○
佐久早
○○
○○
佐久早
佐久早
佐久早
佐久早
聖臣くんは私の顔を見ながら言った
○○
佐久早
聖臣くんは起き上がり
私に視線を合わせた
○○
すると聖臣くんは私の頭に手を回した
○○
これはキスするのでは…?
○○
佐久早
○○
○○
○○
佐久早
佐久早
佐久早
すんなり言うことを聞いて
近くに置いてあった水を1口飲んだ
佐久早
佐久早
○○
○○
○○
佐久早
聖臣くんは私の頬に手をおいた
佐久早
佐久早
そう言って静かに聖臣くんは眠った
わ
私はリビングに戻り
残りの編集を終わらせようとした…が
○○
本当はあんな飲み方をした聖臣くんを
叱ろうと思ったんだけど…
あんな可愛いの見せられたら
無理でしょ…
○○
まだ顔熱い
○○
○○
聖臣くんは春馬くんとの動画が少し嫌って言ってたけど
それをどうしよう…
事務所の方針的には
これからどんどん私たちの動画を増やすはず
でもそうなったら…
私は視線を寝室にやった
○○
どうしよう…
そんなことを考えているうちに
編集を進め
気がついたら朝の七時になっていた
すると寝室のドアが開いた
佐久早
○○
○○
佐久早
○○
佐久早
○○
○○
私が聞くと
佐久早
○○
○○
○○
佐久早
佐久早
私は動かしていた手を止めた
○○
佐久早
○○
佐久早
佐久早
またそういうことを…
○○
○○
佐久早
○○
○○
○○
○○
私は意地悪で聞いた
まぁどうせ「覚えてない」「知らん」とか
真顔で言うんだろうな…
そう思いながら聖臣くんを見ると
佐久早
佐久早
顔を真っ赤にして
そこに立ち尽くしていた
○○
○○
聖臣くんは頭を一瞬抱えてから
佐久早
とだけ言って家に帰った
○○
○○
○○
コメント
3件
おみくーん!! 超尊いー!!🤦♀️💕 春馬くん事情知ってるならもう少し気遣ってあげて欲しい
おみおみ嫉妬しちゃったんだ!しかも最後絶対自分の部屋戻ったら顔真っ赤になってるよね!?