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スパイ組織のお嬢様！？

第14話 - 第十四話田中の想い

1,437

2021年12月23日

#青春恋愛

#ファンタジー

#東京リベンジャーズ

#灰谷竜胆

#灰谷蘭

#三途春千夜

めろんそーだ

イザナ

そこに……居るんだろ

イザナ

○○……ｹﾎｯ

"ドクンッ！！"

○○

う、あ……

○○

い、イザナ……

○○

(どうしよう、どうしよう……)

○○

(や、やだ…認めたくない！)

イザナ

……はぁ……はぁ……

○○

……っ、

○○

(誤報だなんて……！！！)

○○

(誤報だなんて！！！)

イザナ

……○……○……

○○

！

イザナ

ふ、は……はははっ……

イザナ

まんまと引っかかっちまったわ……

イザナ

……ｹﾎｯ

イザナ

ダッせぇよな、俺……はぁ……

○○

……っ、ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

イザナの話を聞いている間も ○○の震えは止まらない。

イザナ

……○……○○……

イザナ

俺、気にしてねぇからな……？

○○

っ、！！

イザナ

間違い……だったんだろ？

"ドクンッ！！"

○○

っ…！！

○○

やぁぁぁぁぁ！！！

イザナ

……、！

○○

ごめん……っ、ごめ……あっ…！！

○○

ごめんなさいっ……！！((ﾀﾞｯ

イザナ

は、……

イザナ

おい、○○……？

……耐えきれなかった

ただひたすらに優しい、イザナの話を聞くのは。

だから……

私は逃げるようにその場を立ち去った＿＿＿。

イザナ

……

イザナ

お、おい……？ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯ…

イザナ

……、

イザナ

…行っち……まったか……ﾊｧ……

イザナ

く、そっ……ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯ!!

イザナ

なんて声かければよかったんだよ……

イザナ

○○……ﾋｭｰﾋｭｰ……

"タッタッタッ……！！"

○○

はぁっはぁっ……！！

○○

う、ぁぁぁ……！！！

"ドクンッ、ドクンッ……！！"

「間違い……だったんだろ？」

「俺……気にしてねぇからな…？」

○○

最悪、最悪……最悪！！！！

○○

私が……ただイザナを傷つけただけだなんて……！！！

○○

やだ、認めたく……ない！！！

……そうだ。

確かに、誤報ではあった。が、やっている事が軽い事だったら良かった。

今回、○○がイザナに行ったこと。

それは耐え難き苦痛を与えられる拷問。

拷問とは何らかの情報を吐かせるものである為、いつか終わる。

……が、イザナの場合この事自体に無関係。

つまり吐く内容がない。

そう。イザナは何の意味もなく

苦しみ続けただけであった＿＿＿。

○○

(私はなんの罪もない人を傷つけたの、？)

○○

(それに……それに！！)

○○

うっ……うううっ……ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

○○

(あの5人の信頼も失うなんて……)

○○

本当に……最悪だ……ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

○○

うぁぁぁぁぁ！！！

○○

嫌だ、嫌だぁぁぁぁ！！！！

……○○の悲鳴は建物内に響きわたる。

ずっと、ずっと……

○○は泣き続けた＿＿＿。

イザナ

……ﾌｯ､ﾌｳｯ……

イザナ

(さっき、アイツらにやられたせいで……息が苦しくて仕方がない。)

イザナ

(それに…目も開いてないんじゃねぇ？)

イザナ

(………血が………)

イザナ

(出過ぎしまってクラクラする……)

"ギィィ……"

イザナ

！！

世話係の田中

……失礼します。

イザナ

……ﾁｯ

イザナ

んでテメェが来るんだよ……

世話係の田中

……。

世話係の田中

この度は、我々の重大な過ちにより

世話係の田中

黒川様のお身体に傷を入れてしまったこと、深くお詫び致します。

イザナ

……。

そう言い、田中は深く頭を下げる。

世話係の田中

……大変恐縮ではありますが

世話係の田中

我々に出来ることはこれぐらいしかありません。

世話係の田中

どうか受け取っていただければ…((ｽｯ

イザナ

……は？

……田中の前にある机の上に

大量の札束が並べられる。

イザナ

……んだよ、コレ。

世話係の田中

我々の詫びの気持ちでございます。

世話係の田中

足りないとは思いますが、これぐらいしか私たちには出来ないので……

イザナ

…………

世話係の田中

これで、お引取りを。

そう、ハッキリと田中は話す。

イザナ

……っ、

"ドクン、ドクン……"

イザナ

(確かに、この金があればこれから何でもできるだろうな……)

イザナ

(だけど……)

イザナ

(だけど……！！！！)

イザナ

……っ！！((ｷﾞﾛｯ!!

世話係の田中

…………

イザナ

(コイツらの……コイツらのミスで！！！)

俺と○○の関係を崩されたのか……？

イザナ

(○○は根は悪いやつじゃねぇ。)

イザナ

(そんな事、出会った日から本当は分かってた。)

イザナ

(……だからこそ、任務に逆らえなかったんだ……！！)

"ガリッ……！！"

イザナ

(くそっ、くそ、くそ！！！)

イザナは強く唇を噛み締める

イザナ

(コイツらの……こいつらのせいで！！！)

世話係の田中

……

"ポタ……ポタ……"

世話係の田中

……黒川様

世話係の田中

そこまで悩む必要は無いでしょう？

世話係の田中

そこまで唇を噛み続けていると血が止まらなくなりますよ。

イザナ

……つ、！！

世話係の田中

…………

世話係の田中

本当に……申し訳ありませんでした

イザナ

……ﾁｯ！！

イザナ

テメェに何が分かんだよ！！！

世話係の田中

……黒川様……？

イザナ

テメェらみてぇに上辺だけで話す奴らは気に入らねぇんだ！！！

イザナ

謝る気なんてねェだろ！？

世話係の田中

…………

イザナ

テメェらのせいで俺らはいろんなもの失っちまった！！！

イザナ

信頼、友情！！全部だ！！

イザナ

……くそっ、くそっ……！！

世話係の田中

……黒川様

イザナ

○○は……本当にここの子か？

世話係の田中

は……？

イザナ

○○は、本当にここに居なきゃ行けねぇのか！？

イザナ

あんな優しい奴が、出来るわけがねぇ……こんな仕事！！！

世話係の田中

……

世話係の田中

お嬢様は失敗されました。

イザナ

そりゃ今回は失敗したよ、確かにな！

イザナ

でもちゃんと人間だ、女なんだよ！

イザナ

俺ら5人で、○○に踏みよろうとしていた矢先の出来事だぞ！？

イザナ

金じゃどうにもならねぇ、……

世話係の田中

……黒川様……。

イザナ

…………

世話係の田中

……

世話係の田中

すみません、今から言うことは私情でありますので。

世話係の田中

上には内緒でお願い致します。

イザナ

……は、？

世話係の田中

黒川……イザナさん

世話係の田中

お嬢様から話はよく聞いております。

世話係の田中

もちろん、悪いお話しか聞いていませんが笑

イザナ

……何笑ってんだよ……

世話係の田中

……ですが

世話係の田中

お嬢様のことをよく考えていただけていること、今、確信しました。

イザナ

……！

世話係の田中

私も……お嬢様が可哀想で……仕方がありません。

イザナ

は、？

世話係の田中

お嬢様には生まれた時からお仕えしておりました。

世話係の田中

それ故に、今回のお嬢様の心へのダメージは多いと予測出来ます。

イザナ

……！

世話係の田中

……今回の任務を命令されたのはお嬢様の父方である、この組織の頭である方です。

世話係の田中

もちろん、その時はお互い誤報だと気づいてきませんでしたが

世話係の田中

分かった後、父方はお嬢様に謝りませんでした。

世話係の田中

だから、だから……

イザナ

……？

世話係の田中

どうか！！！！

「お嬢様を助けてください」

イザナ

は、？

世話係の田中

悲しみにあるお嬢様を救っていただきたいのです……

世話係の田中

お願いします。

世話係の田中

私はこのお金はその為にあるのだと思っています……。

イザナ

……っ！！

世話係の田中

これは……黒川様にしか出来ないことです。

世話係の田中

もう一度……お嬢様の笑顔が見たいんです。

イザナ

！！

その言葉を聞いた瞬間、イザナは金を手に取り、走り出す。

……田中の想いはイザナに届きイザナは○○を救いに進み始めた。