赤
桃
景色だけは秋に変わりかけた通学路で
君とそんな話をする
赤
桃
赤
桃
赤
赤
桃
赤
桃
君との会話は世界で一番楽しい
何より、君の笑顔は世界で一番美しい
桃
赤
桃
赤
少しつまらなそうに口を尖らせ
小石を蹴って歩く君が
愛おしくて仕方ない、
だなんて口が裂けても言えない
赤
桃
赤
確かに、彼の指さす方には それらしき屋台があった
赤
桃
赤
赤
桃
赤
赤
桃
赤
赤
桃
赤
代金をきっちり支払い、
屋台のおじさんから さっさと焼き芋をもらって
いそいそと食べる準備をしている君
桃
赤
赤
赤
桃
赤
赤
桃
赤
桃
無理やり口に突っ込まれて
ハフハフしながら食べる俺を 君はケラケラと笑っていた
そんな君を見て
なんだか腹が立って
なぜか
今伝えてしまいたいという 衝動に駆られた
今ならいけるという
謎の自信が生まれた
赤
俺は彼を限界まで引き寄せて
頬に軽く手を添えた
そしてそのまま
キスをした
桃
桃
桃
桃
彼の答えは
赤
“YES”だった
桃
照れ隠しをするように
お互い手に持っていた焼き芋を頬張る
初めてのキスは
秋の香り漂う
ふわりと甘い味だった
『焼き芋』
コメント
2件
最高すぎる話をありがとうございます…🥹💞🫶🏻
重い話ばっかりだったから明るい恋愛描きたくなったっていう動機です