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ふと思った。
一回だけ
今日一日だけ
戻ってみようかな。
って。
千夏
千夏
澄子
千夏
澄子
家には戻らないし
学校にも行かない。
自分の元いた街を
しばらく散歩しよう。
街中
なつかしい景色。
パンのいい香り
車のクラクション
コンビニのドアが開く音
1年ぶりか···。
嘘。
ありえない。
一人の人を見つけて
息をするのも忘れた。
そこに居てはならない人。
純が、居た。
千夏
私が呼びかけても気づかない。
友達と楽しそうにしている。
こっち見て。
気づいて。
お願いだから。
話をしようよ。
せめて声を聞かせてよ。
私に気づいて···!
千夏
目を開くと
見知らぬ場所の
ベッドの上に居た。
夢、だった···?
夢でもいいから
純に会いたかった···。
元気な声を聞きたかった。
一緒に買い物に行きたかった。
純の笑顔が
見たかった。
せめて
隣に居たかった···。
もうすぐ
純が死んでから1年だっていうのに
まだ引きずってばっかだよ。
死のうと思った私が生きてて
生きようと思った純が死んだ。
純の存在が
呪縛になってるのかもね。
それほど
存在が大きかったんだ。
私のなかに開いた
大きな穴を塞いでくれた純。
でも純が居なくちゃ
また穴が開いてしまう。
もう二度と会えないのに
会いたいなんて
願ったって
無駄なのに···。
ベッドのシーツを
強く握って
涙で濡らした。
続きます。
最近明るめだったのに
暗くなった(笑)
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