ガチャ
sa.ri.
ro.
末っ子が玄関まで迎えに来てくれる。
ro.
je.
リビングから嘆くジェルくんの声が聞こえた。
sa.
co.
ころちゃんも玄関まで迎えに来てくれる。
ri.
そう言って彼の頬を手で包み込んだ。
co.
ri.
笑みを張り付けてリビングに上がる。
na.
ri.
na.
ペコッと頭を下げてにいちゃんはお願いする。
ri.
そう言ってカフェラテを渡す。
na.
ri.
ro.
je.
na.
je.
ri.
co.
後ろから首を傾げてころちゃんは言う。
ri.
ri.
co.
目をキラキラさせてしっぽを振る犬のように嬉しそうだ。
ri.
co.
ri.
je.
ストローに吸い付くジェルくんが言う。
ri.
je.
苦笑いして言った。
ro.
na.
je.
階段を上がるジェルくんを見送り、俺はソファに座ってにいちゃんのカフェラテを1口もらった。
na.
にいちゃんは俺の肩をポンポンと叩き、他の兄弟には聞こえないように耳打ちをした。
na.
俺はさとみくんの気持ちを聞いてからにいちゃんに相談しようと思い、力ない笑みを向けた。
je.
je.
周りの音が聞こえなくなるくらい俺は必死で曲を作った。
コンコン
na.
ドアの後ろからにいちゃんがひょこっと顔を出す。
je.
今はこの集中力をなんとか保ちたくて、晩御飯は後で食べることにした。
na.
je.
ガチャ
にいちゃんがドアを閉めるのを確認すると俺は再び曲作りに戻った。
グルグル…
je.
背伸びをして時計を見る。
22時
je.
コンコン
ん?誰やろ…
je.
na.
あ、にいちゃんか!
je.
ガチャ
手に晩御飯が乗ったお盆を持ったお兄ちゃんがドアを開けた。
na.
je.
俺はお盆を受け取り、机に置いて食べ始めた。
お兄ちゃんは俺のベッドに横になってそこからパソコンの画面を覗いていた。
na.
体を起こしながらお兄ちゃんはいう。
na.
少し考えた後に口の中に入ったご飯を飲み込んで言う。
je.
je.
お兄ちゃんは天井を見上げて言う。
na.
あー、遂に聞かれちゃったな…。
これは話すべきなんかな…。
話していいことなんかな…。
お兄ちゃんになら話していいかな…。
俺は覚悟を決めて顔をあげた。
お兄ちゃんは何かを察したからか姿勢を少し正した。
je.
je.
少し息が荒くなり始めた俺をそっとお兄ちゃんはなだめ、背中をさすってくれながら頷いた。
je.
je.
je.
俺の目に溜まっていく涙が溢れかける。
je.
一気に涙が溢れた。
je.
抑えようとしても指の隙間から次々と涙は溢れてくる。
je.
je.
俺は何を言っとるんやろう…。
こんなこと言ったらお兄ちゃん悲しむに決まっとるやろ。
でもなぜか口は止まろうとせず喋り続けた。
je.
お兄ちゃんは黙って俺の背中をさすり続けた。
je.
na.
最後まで聞き終わり、お兄ちゃんは俺の事を抱きしめてくれた。
あぁ、何年ぶりだろう、この暖かさは…。
体には力が入らずただただ涙が次から次へと零れ落ちた。
je.
しばらく経つと落ち着き、お兄ちゃんはそっと俺から離れた。
na.
お兄ちゃんはニコッと優しく微笑んで言う。
na.
je.
na.
俺はここで初めて気づいた。
俺がずっと救いたかったのはお兄ちゃんだったんだ。
お兄ちゃんを救える曲を作らなければならない。
あいつと同じ道を辿らせないためにも。
お兄ちゃんはもう昔のお兄ちゃんじゃない。
きっと俺たちのせいで。
俺が最後にお兄ちゃんが泣いたのを見たのは9年前のあの日。
それ以降、笑顔のお兄ちゃんしか見てない。
ごめんなさい…。
お兄ちゃんを変えてしまってごめんなさい…。
子供のお兄ちゃんを殺してしまってごめんなさい…!
次回に続く…
コメント
6件
最高でした!!続き楽しみです!!
続き待ってます!
いや、傷つけるのをみたくない、、多分je.くんは、na.くんも背負い過ぎな気がするな、、