人の感情にはこのようなものがある
怒り
苦しみ
悲しみ
喜び
絶望
希望
しかし、この男だけは違った・・・
己の感情が絶望でしかないことを・・・
10年前
佐藤 圭一
痛い!
母親
ぎゃあ、ぎゃあ騒ぐんじゃねぇよ!
バシッ
佐藤 圭一
ぅ・・・ぅう
母親
泣くんじゃねぇ!
バシッ!
佐藤 圭一
うわあああああん!
母親
うるせぇんだよ!
父親
そのくらいのしよけよ。
母親
は?なんで?
父親
どうせ、こいつは学校でもいじめられるやつだ。
父親
殴ったりするのも無駄なんだよ。
父親
いじめられるほうが悪いんだよ。
母親
そうね、わかったわ。
母親
こんなやつ、私の子供じゃないわ。
母親
あんたなんか産まなきゃよかったわ!
佐藤 圭一
・・・え?
いじめっ子
おい、これ飲めよ。
佐藤 圭一
え・・・無理だよ
いじめっ子
いいからさっさと飲めよ。
佐藤 圭一
うわぁ!
佐藤 圭一
ゲホゲホ!
いじめっ子
アッハハ!汚ぇな!
女子
ほんっと、圭一くんてダサいよね!
女子
キャハハハ!
先生
おーい、授業始めるぞー
いじめっ子
はーい!
いじめっ子
休み時間、ゲームしようぜ!
女子
いいね!
佐藤 圭一
あの、先生・・・
先生
ん?どうした?
佐藤 圭一
あの・・・イスが・・・
先生
先生はイスじゃありません。
いじめっ子
ニヤニヤ
先生
いいから座れよ。
佐藤 圭一
・・・はい。
いじめっ子
おい、こっから落ちろよ。
佐藤 圭一
・・・え?嫌だよ。
佐藤 圭一
こんな屋上からなんて。
女子
度胸試しよ。度胸試し。
佐藤 圭一
え?・・・でも・・・
いじめっ子
いいから行けよ。
ドン!
佐藤 圭一
もう・・・やめて・・・
バタリ!
佐藤 圭一
ん・・・ここは・・・
母親
ちっ・・・目覚めやがったか。
母親
先生が来てるからいけ。
佐藤 圭一
う、うん!
母親
さっさと行けよ!
先生
どうして、屋上から落ちたの?
佐藤 圭一
瞬くんに押されて・・・
先生
嘘つくんじゃねぇよ。
佐藤 圭一
嘘じゃありません・・・
先生
だから、嘘つくなって。
佐藤 圭一
で、でも・・・
先生
あのな、そうやって嘘をつきまくっていれば、地獄に落ちるよ。
佐藤 圭一
・・・自分から落ちました。
佐藤 圭一
度胸試しで・・・
先生
正直に話して偉いね・・・
先生
なんで、そんなことした!
佐藤 圭一
!?
先生
てめぇのために時間使ってんだよ!
先生
そして嘘なんかつきやがって!
先生
もう、お前地獄に落ちろよ!
先生
さっさと地獄に!
佐藤 圭一
・・・はい
先生
お話は以上です。
先生
では、また学校で・・・
母親
ぁあ、もうムカつく・・・
グッ!
佐藤 圭一
ぐ、苦しい
母親
お前なんか█ねば良かったのよ!
佐藤 圭一
う・・・
母親
もう、いいわ。離してあげる
6年後
父親
お前、もう出てけ。
父親
お前もう成人だろ。
父親
だから、一人でもやってて行けるだろ。
佐藤 圭一
はい
なんだろう
悲しい感じがしない
そっか
感情がないからね・・・
佐藤 圭一
やっと、離れられた
佐藤 圭一
最後になんか楽しいことやって█のう。
佐藤 圭一
ん、なにこれ
絶対しているあなたへ。
最後の一時にデスゲームをしませんか?
もちろん、何でも願いが叶う物もあるし、賞金だってありますよ。
ぜひ来てください。
デスゲーム主催者より
佐藤 圭一
最後の一時か
佐藤 圭一
どうせ、█ぬし、行くか