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テラーノベル(Teller Novel)

#*+&年 :月=日

もし、これを見て読み終える奴がいるなら 俺はもうこの世にはいないのだろう

まぁ、読む奴なんていないだろうが

次の■■のため ある現象を記しておく

謂わば報告書のようなものだ

だから、恨み言や慟哭を書くわけじゃない

ただ

ありのままのことを記す

何で俺はこんなものを書いているんだ?

事の発端は昨日、たった1日前のことだ

俺の世界は■■と呼ばれる力を使って 発展していた

俺の住んでいる家は一人で住むには やや広いと言える大きさの一軒家だ

お隣さんは上記の力を使った 商売をしており

俺も度々お世話になっていた

俺の普段は家事をし 通貨を錬成し 買い物をし 趣味の読書をし 寝る

短く纏めたがこれが俺の生活だ

よく分からない言葉があるかもしれないが 大体の言葉は翻訳されてるはずだから大丈夫だと思う

まぁ、こんなルーチンを繰り返している日

俺は、図書館で見繕った数冊の本を机に並べ

読書に耽っていた

そんな日常の一ページの

はずだった

俺は先ほど書いたように 数冊の本を机に並べていた

そのなかの一冊

表紙はなんて事のない普通のもの

しかし、何かがあるように思わせる魔力を放っているもの

題名は『真実』と書かれているものだった

その本を手に取りパラパラとページを捲る

そうして

俺はその本に書かれている内容を見て愕然とした

もし、これに書かれてあるのが本当だとしたら

そう思い

俺は神にでもなった気分だった

警告だ

これ以上見るなら

お前は真実を知ることになる

知らなくていいことを知ることになる

それでもいいのか?

やめてくれ

今ならまだ間に合う

知らぬが仏と言うんだろう?

なあ?

なんで

・・・

・・・・・

・・・・・・・

やめろ、書くな

ここまでページを捲ったのなら

覚悟はできているということだろう

まぁ、見てる奴がいるかは分からないが...

俺の知った真実は

この世界は『物語』ということだ

おわった

お前は今、こう思っただろう?

当たり前だって

何を言っているんだ?って

違う、そうじゃない

俺は

俺が見てきた物語は

全て

全て、存在している他の世界で起きた出来事なんだ

そして

物語の終わりはその『世界の終わり』なんだ

ページを捲り終わったら

その世界は止まってしまう

そして

それは『どの世界』でも例外じゃない

このことを知ったとき 俺は最初は浮かれていた

さっき書いたように神にでもなった気分でな

だが

頭の中に浮かんだ一つのことが

俺の頭を急速に冷やした

もう

言わずとも分かるだろう?

なら

話は簡単だ

この物語を

読むのを止めろ

何事もなかったように

深淵を覗いて理解する前に

止めろ

止めろ

止めろ

止めろ!

後悔するぞ?

この物語を

世界を

ああ

そうかい

そういえば

まだ書いてなかったな

これは伝染病のようなものだ

この手記を媒介に

真実を知った者の世界は

■■にされるんだ

この媒介は強制的につくられるんだ

最初に警告はしていた

なのに

お前は知った

真実を知った

警告をしたのに

知的好奇心に負けたんだ

・・・

嗚呼

終わる

終わる

終わって、しまう

すまない

                      ■■■ ■■■■著                           真実の手記

OUSER様主催 言の葉コンテスト 『知らぬが仏』で参加させて頂きました

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