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君にガチ恋しています!

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君にガチ恋しています!

1 - 君にガチ恋しています!

♥

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2019年12月19日

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あの日

テレビから流れた声に

惹かれ始めた

ウサギ

ウサギ

アリス!

ウサギ

ワンダーランドへようこそ

ウサギ

9月にティーパーティーがあるよ!

希美

希美

ワンダーランド…?

希美

凄くカッコイイ!

男性4人組ボーカルグループ

ワンダーランド

リーダー ウサギ

メンバー チェシャ

ボウシ

ハート

で構成されている

ライブのことを「ティーパーティー」と称しており

ファンの名称は「アリス」である

この時はただのウサギ推しでしか無かった

希美

見た?ライブの告知!

愛良

あーやってたね

愛良

希が騒ぎそうだな…って思ってた

希美

ウサギ君に会えるんだ!

希美

楽しみ〜!

愛良

応募したの?

希美

もちろん!

愛良

当たるといいね

希美

うん!

希美

希美

うそ!当たった!

希美

生で…ウサギ君が見れるんだ!!

ファン歴2年

やっと、彼に会える

胸の高鳴りで今日は眠れそうにない

当日

バッチリメイクにバッチリファッション

手にはウサギ君のピンクのサイリウムを持って参戦した

ウサギ

ウサギ

アリスー!来てくれてありがとー!

客席からキャーと声が上がる

緊張、そしてあまりのかっこよさに私は声が出なかった

ウサギ

ウサギ

リーダーのウサギだよ!

チェシャ

チェシャ

ボウシ

ボウシです

ハート

俺様はハートだ!

希美

希美

(皆…かっこよすぎる…)

それでも私の目に入ってくるのはセンターのウサギ君だった

ウサギ

ウサギ

それじゃあ、一曲目いってみよー!

ワンダーランド

「ワンダーランド」

希美

…っ!

歌の上手さに定評のあるグループだったので

やはり生歌も上手く鳥肌が立ってしまった

希美

(来る…!)

ウサギ

ウサギ

狂ったパーティーへ行こうか

ウサギ

君を迎えに行くよ

ウサギ

いっせのーで?

希美

ワンダーランド!!

やっと声が出せた

ウサギ

希美

(え、今…)

希美

目、合った…?

その瞬間、完全に

彼に落ちてしまった

希美

夢みたいだった…

まだ、頬の赤みが取れそうもない

素敵な時間を体験できて良かった

愛良

どうだったの?

希美

最高だった…

希美

それにね…ウサギ君と目、合ったの!

その瞬間、愛良は笑い始めた

愛良

ファンのあるあるだよ!

愛良

目があったなんて!

愛良

勘違いだって!

希美

…っ!

希美

でも…

愛良

愛良

ごめん

愛良

そんなに落ち込むなんて…

希美

いやいいよ!

希美

ウサギ君と目、合ったのかなって舞い上がっちゃった…

愛良

愛良

アンタまさか…!

希美

え?

愛良

ウサギ君にガチ恋しちゃった系?

希美

…っ!

愛良

その反応…図星ね

希美

だってだって…!

あんなにカッコイイ所を生で見たらもう惚れるしかない

愛良

恋をするのは自由だよ

愛良

でも…芸能人に本気になったら

愛良

辛いことの方が多いと思うよ

希美

…わかってる

愛良

覚悟、しておきなよ

ある日の事だった

何気なく、スマホを開いて

希美

希美

嘘でしょ…!

嘘だと信じたい

その一心から震える手でテレビをつけた

ウサギ

驚かれたファンの皆様も多いと思います

ウサギ

急な発表、申し訳ございませんでした

ウサギ

脱退の理由としましては

ウサギ

僕は現在、高校3年生

ウサギ

大学に行って、資格を取りたいと考えたからです

ウサギ

大学を卒業したら必ず戻ってきます

ウサギ

だから待っててください

いつものウサギ君らしくない

希美

こんな時に…ギャップなんて見せないでよ…

私は涙が止まらなかった

推しの幸せがファンの幸せ

そんなの分かってる

でも、彼の脱退を受け止められるほど

私は理解のあるファンなんかじゃなかった

希美

希美

覚悟、ね

希美

こういう事だったのか…

私は、愛良の言葉を思い出し

また、涙が溢れ出てきた

希美

希美

シャッターチャンス聞こう…

辛いときに聞く曲

ウサギ君のソロ曲だ

シャッターチャンス!

泣いてる顔は撮っちゃだめ?

だったら泣かずに笑ってよ

ほら、そっちの方が最高さ

そうだ

彼は戻って来るんだから

泣いてなんかいられない

希美

きめた…

希美

愛良の言ってた意味、分かったよ…

愛良

希美…

希美

思ってた以上に…

希美

彼に惚れてたみたい…

愛良

…っ

希美

だからね決めた

愛良

え?

希美

私も大学行く

希美

ウサギ君が将来に向かって進んだんだから

希美

私も進むよ

愛良

進路、決めたんだ…

希美

どう?イタイファンでしょ?

愛良

ううん

愛良

いいと思うよ!

ウサギ

ごめんね皆

ウサギ

後は任せたよ

チェシャ

もちろん

ハート

いつでも戻ってこれるように準備しといてやるよ!

ボウシ

大学、頑張ってね

彼らには感謝しかない

そしてファンの皆にも

ウサギ

ウサギ

(そういえば…)

あの子は元気だろうか?

いつかのライブで、1人挙動不審だった女の子

確か、ワンダーランド!って真っ赤な顔して叫んでたっけ

よくできましたって、思ってつい見たら目あったんだよね

ウサギ

ウサギ

(懐かしいな…)

全部、大切な思い出

希美

(今日は…)

あれから

大学生になった

田舎の大学であるここは

私にはピッタリで過ごしやすい

希美

希美

まだ時間あるし、図書室行こう

希美

誰もいな…

希美

一人いた

机の隅で本を読む男性

メガネで頭が良さそうだ

希美

希美

…ん?あの人…

チラリと私を見た顔に見覚えがある

希美

希美

まさか…

希美

ウサギ君!?

ウサギ

ウサギ

!?

ウサギ

シー

彼は驚いた顔をしたあと

指を口に当てた

その仕草すらキュンとしてしまう

ウサギ

ウサギ

秘密、だよ

希美

〜っ!

どうやら推しと同じ大学だったようです

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